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電界効果トランジスタ及び電界効果トランジスタの製造方法 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P160013355
掲載日 2016年10月11日
出願番号 特願2015-145514
公開番号 特開2017-028115
出願日 平成27年7月23日(2015.7.23)
公開日 平成29年2月2日(2017.2.2)
発明者
  • 重川 直輝
  • 梁 剣波
出願人
  • 公立大学法人大阪市立大学
発明の名称 電界効果トランジスタ及び電界効果トランジスタの製造方法 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【課題】窒化物半導体のヘテロ接合を利用した電界効果トランジスタの性能を向上可能な技術を提供する。
【解決手段】電界効果トランジスタ1は、基板11と、基板11の上方に形成される第1窒化物半導体層12と、第1窒化物半導体層12上に積層され、第1窒化物半導体層12よりも大きいバンドギャップエネルギーを有する第2窒化物半導体層13と、第2窒化物半導体層13上に異種材料接合により接合された、窒化物半導体とは他種の半導体で構成されたp型半導体層21と、p型半導体層21に接続するゲート電極14と、ゲート電極14の両側に配置され、第2窒化物半導体層13にそれぞれ接続するソース電極15及びドレイン電極16と、を備える。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年、異なるバンドギャップを有する2種類の半導体のヘテロ接合により誘起された二次元電子ガス(2DEG)をチャネルとした電界効果トランジスタである高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor、HEMT)の研究が盛んに行われている。このような電界効果トランジスタの素材は様々存在するが、GaN(窒化ガリウム)等の窒化物半導体は、シリコン(Si)等と比較してバンドギャップエネルギー、絶縁破壊電界及び飽和電子速度が大きいため、高出力動作、高温動作及び高周波動作を可能にする素材として特に注目されている。



例えば、このような窒化物半導体を利用した電界効果トランジスタとして、GaN等の窒化物半導体を多層構造にし、不純物をドーピングしていないAlGaN(窒化アルミニウムガリウム)で構成されたAlGaNバリア層をその表面に形成した電界効果トランジスタが提案されている(非特許文献1)。具体的には、MOCVD法(有機金属気相成長法)等によって、不純物をドーピングしていないAlGaNで構成されたAlGaNバリア層を表面側に配置した多層構造を有する窒化物半導体層を基板上に形成する。そして、オーム性接触を有する一対の金属層を局所的にAlGaNバリア層上に堆積し、堆積した一対の金属層を熱処理することで、ソース電極及びドレイン電極を形成する。また、ショットキー性接触を有する金属層をAlGaNバリア層上に堆積することによりゲート電極を形成する。これによって、多層構造を有する窒化物半導体層上に各電極が形成された電界効果トランジスタが実現される(第1の従来例)。



また、例えば、ゲート電極下方のゲート領域に二次元電子ガスの発生を抑えるために、ゲート電極と上記AlGaNバリア層との間にp型の不純物をドーピングしたp型窒化物半導体層を形成した電界効果トランジスタが提案されている(特許文献1)。具体的には、上記AlGaNバリア層上に、更に、p型窒化物半導体層を形成する。そして、形成したp型窒化物半導体層をAlGaNバリア層表面まで局所的にエッチングし、p型窒化物半導体層の残された領域にオーム性接触を有する金属層を局所的に堆積することでゲート電極を形成する。また、エッチングによりAlGaNバリア層の露出した領域にオーム性接触を有する一対の金属層を局所的に堆積することで、ソース電極及びドレイン電極を形成する。これによって、ゲート電極とAlGaNバリア層との間にp型窒化物半導体層を形成した電界効果トランジスタが実現される。この電界効果トランジスタでは、p型窒化物半導体層によって、チャネルのポテンシャルが持ち上げられる。そのため、ゲート電極下方のヘテロ接合界面における伝導帯下端のエネルギーEcが引き上げられ、ゲート領域において二次元電子ガスの発生が抑えられる。これによって、当該電界効果トランジスタでは、ゲート電極にバイアスをかけていないゼロバイアス時に電流を遮断するノーマリオフ化の実現を図っている(第2の従来例)。

産業上の利用分野


本発明は、電界効果トランジスタ及び電界効果トランジスタの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板と、
前記基板の上方に形成される第1窒化物半導体層と、
前記第1窒化物半導体層上に積層され、前記第1窒化物半導体層よりも大きいバンドギャップエネルギーを有する第2窒化物半導体層と、
前記第2窒化物半導体層上に異種材料接合により接合された、窒化物半導体とは他種の半導体で構成されたp型半導体層と、
前記p型半導体層に接続するゲート電極と、
前記ゲート電極の両側に配置され、前記第2窒化物半導体層にそれぞれ接続するソース電極及びドレイン電極と、
を備える、
電界効果トランジスタ。

【請求項2】
前記p型半導体層のp型不純物濃度は、1.0×1019cm-3以上である、
請求項1に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項3】
前記p型半導体層はp型シリコン層である、
請求項1又は2に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項4】
前記p型シリコン層の両側に配置され、前記第2窒化物半導体層上に異種材料接合によりそれぞれ接合された一対のn型シリコン層を更に備え、
前記ソース電極及びドレイン電極はそれぞれ、前記一対のn型シリコン層それぞれの上に形成される、
請求項3に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項5】
前記基板は、シリコンで構成されたシリコン基板である、
請求項3又は4に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項6】
前記第1窒化物半導体層は、窒化ガリウムで構成され、
前記第2窒化物半導体層は、窒化アルミニウムガリウムで構成される、
請求項1から5のいずれか1項に記載の電界効果トランジスタ。

【請求項7】
半導体基板上に、窒化物半導体とは他種の半導体で構成され、メサ形状を有するp型半導体領域を形成する第1工程と、
基板、前記基板の上方に形成される第1窒化物半導体層、及び、前記第1窒化物半導体層上に積層され、前記第1窒化物半導体層よりも大きいバンドギャップエネルギーを有する第2窒化物半導体層、を備える窒化物構造体に前記半導体基板を異種材料接合により貼り合わせる第2工程であって、前記窒化物構造体の第2窒化物半導体層に前記半導体基板のp型半導体領域を向けて、当該第2窒化物半導体層上に当該p型半導体領域を接合する第2工程と、
貼り合わせた前記半導体基板を、前記p型半導体領域を残して除去することで、前記第2窒化物半導体層上に接合されたp型半導体層を形成する第3工程と、
前記p型半導体層上にゲート電極を形成し、前記第2窒化物半導体層上における当該p型半導体層の両側の領域にそれぞれソース電極及びドレイン電極を形成する第4工程と、
を備える、
電界効果トランジスタの製造方法。

【請求項8】
基板と、
前記基板の上方に形成される第1窒化物半導体層と、
前記第1窒化物半導体層上に積層され、前記第1窒化物半導体層よりも大きいバンドギャップエネルギーを有する第2窒化物半導体層と、
前記第2窒化物半導体層上に異種材料接合により接合された、窒化物半導体とは他種の半導体で構成された第1のn型半導体層と、
前記第1のn型半導体層から離間して配置され、前記第2窒化物半導体層上に異種材料接合により接合された、窒化物半導体とは他種の半導体で構成された第2のn型半導体層と、
前記第1のn型半導体層の上面の一部及び前記第2のn型半導体層側の側面を被覆する第1酸化膜と、
前記第2のn型半導体層の上面の一部及び前記第1のn型半導体層側の側面を被覆する第2酸化膜と、
前記第1のn型半導体層の上面上に積層され、前記第1のn型半導体層とオーミック接触するソース電極と、
前記第2のn型半導体層の上面上に積層され、前記第2のn型半導体層とオーミック接触するドレイン電極と、
前記第1のn型半導体層及び前記第2のn型半導体層の間を埋めるように前記第2の窒化物半導体層上に積層され、前記第2の窒化物半導体層とショットキー接触するゲート電極と、
を備え、
前記ゲート電極は、前記第1酸化膜及び前記第2酸化膜それぞれの上面側の少なくとも一部を被覆するように形成される、
電界効果トランジスタ。

【請求項9】
半導体基板上に、窒化物半導体とは他種の半導体でそれぞれ構成され、互いに離間した位置にそれぞれメサ形状を有する第1のn型半導体領域及び第2のn型半導体領域を形成する第1工程と、
基板、前記基板の上方に形成される第1窒化物半導体層、及び、前記第1窒化物半導体層上に積層され、前記第1窒化物半導体層よりも大きいバンドギャップエネルギーを有する第2窒化物半導体層、を備える窒化物構造体に前記半導体基板を異種材料接合により貼り合わせる第2工程であって、前記窒化物構造体の第2窒化物半導体層に前記半導体基板の第1のn型半導体領域及び第2のn型半導体領域を向けて、当該第2窒化物半導体層上に当該第1のn型半導体領域及び第2のn型半導体領域を接合する第2工程と、
貼り合わせた前記半導体基板を、前記第1及び第2のn型半導体領域を残して除去することで、前記第2窒化物半導体層上にそれぞれ接合された第1のn型半導体層及び第2のn型半導体層を形成する第3工程と、
前記第1のn型半導体層の上面及び側面を被覆する第1酸化膜を形成し、前記第2のn型半導体層の上面及び側面を被覆する第2酸化膜を形成する第4工程と、
前記第1のn型半導体層の上面の一部が露出するように前記第1酸化膜の一部を除去し、露出した前記第1のn型半導体層の上面の一部にオーミック接触するソース電極を形成し、前記第2のn型半導体層の上面の一部が露出するように前記第2酸化膜の一部を除去し、露出した前記第2のn型半導体層の上面の一部にオーミック接触するドレイン電極を形成し、前記第1のn型半導体層及び前記第2のn型半導体層の間を埋めるように、前記第2の窒化物半導体層上にショットキー接触するゲート電極を形成する第5工程と、
を備え、
前記第5工程では、前記第1酸化膜及び前記第2酸化膜それぞれの上面側の少なくとも一部を被覆するように前記ゲート電極を形成する、
電界効果トランジスタの製造方法。
国際特許分類(IPC)
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参考情報 (研究プロジェクト等) シリコン基板上窒化物等異種材料タンデム太陽電池の研究開発


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