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光学活性ビナフチル化合物 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P160013396
整理番号 (S2015-0736-N0,GI-H26-47)
掲載日 2016年10月25日
出願番号 特願2016-009267
公開番号 特開2016-166170
出願日 平成28年1月20日(2016.1.20)
公開日 平成28年9月15日(2016.9.15)
優先権データ
  • 特願2015-045369 (2015.3.7) JP
発明者
  • 村井 利昭
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 光学活性ビナフチル化合物 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】これまでに提示されたビナフチル系化合物のいずれの化学構造とも異なる新規化合物であって、酸性度が異なる官能基を有する二塩基酸とすることにより、不斉合成用触媒として有用な光学活性ビナフチル化合物を提供。
【解決手段】式(1)で表される光学活性ビナフチル化合物。



[R、置換/非置換のC1-12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アリール基又は芳香族複素環;R及びRは各々独立にH、置換/非置換のC1-12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アリール基又は芳香族複素環;EはO又はS]
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


不斉合成反応としては、オレフィンの不斉水素化反応、不斉ヒドロシリル化反応、不斉アルキル化反応などが知られており、これらの反応には触媒能を有する遷移金属錯体が用いられている。なかでもルテニウム、ロジウム、パラジウム等の遷移金属錯体に光学活性な三級ホスフィン化合物を配位した錯体は、不斉合成反応の触媒として優れた性質を有し、野依良治氏らの開発した、BINAP(2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル; (2,2'-bis(diphenylphosphino)-1,1'-binaphthyl)は、不斉合成において広く利用されている重要な不斉配位子である。



BINAPはその構造中に不斉中心原子を持たないが、ナフチル基が2個単結合で繋がれた1,1'-ビナフチル構造に由来した軸不斉を有する。2個のナフチル基のπ平面は剛直なので、ジフェニルホスフィノ基とペリ位の水素の立体障害が、ナフチル基間の単結合の回転を制限するためである。遷移金属を配位するBINAP錯体(例えば、Rh-BINAPやRu-BINAP)の特徴は、基質を選ばず多様なオレフィン類を高い不斉収率で水素化することにある。こうして高い比率で、キラルな関係にある一方のみを作りだすことができるようになった。



ところで、グリシンを除くα-アミノ酸は光学活性体であり、アミノ酸を構成分子とするタンパク質の合成や、光学異性体の存在する医薬化合物の合成に際しては、両鏡像体間での生理活性が大きく異なるため、一方の光学活性体のみを選択的に効率良く合成することは、現在においてもなお極めて重要である。



不斉合成反応に有用な化合物として、例えば、医・農薬を初めとする、種々のファインケミカル化合物の重要な中間体であり、又、有機合成における不斉配位子として有用な、光学活性2,2’-ビナフトール誘導体の製造方法(特許文献1)に関するものや、ビナフトール混合物に光学活性アミノ酸を反応させてビナフトール誘導体混合物を合成し、有機溶媒との溶解度差を利用して光学分割したのち再度加水分解して、光学活性2,2’-ビナフトールを製造する方法(特許文献2)、3,3’-ジメチル-1,1’-ビナフチル-2,2’-ジアミン等のビナフチルジアミンの製造方法(特許文献3)、光学分割試薬として有効な2-メトキシ-6-ブロモ-1,1’-ビナフタレン-2’-スルフィン酸、1,1’-ビナフタレン-2,2’-ジスルフィン酸等のビナフチル化合物に関する公報(特許文献4)、(R)-1,1’-ビナフチル-2,2’-ジオールのO-チオカルバモイル化、次いでマイクロ波照射下でのNewman-Kwart転位によるS-チオカルバモイルへの変換、チオールへの還元、酸素(10気圧/KOH条件でのスルホン酸塩への酸化、カリウム塩のプロトン交換を経て、(R)1,1’-ビナフチル-2,2’-ジスルホン酸を合成する方法(非特許文献1)などがある。



これらは、いずれも軸不斉のビナフチル系化合物を合成する方法に係わるものであり、安価に入手可能な(R)-または(S)-1,1’-ビナフチル-2,2’-ジオールから比較的容易に合成可能で、所望の反応生成物の立体配置に合わせて使い分けることができるようになっている。ただし、これらの化合物は一塩基酸であるか、または二塩基酸であっても両者が同一の酸性度を有する官能基であった。



前記のような従来技術により得られたビナフチル系化合物を触媒反応に利用した例として、例えば、2,2’-ジヒドロキシ-1,1’ビナフチルとランタンアルコキシドとアルカリ金属化合物との反応生成物を不斉合成触媒として用いて、α-アミノホスホン酸誘導体を製造する方法(特許文献5)、ビナフトール-リン酸塩誘導体の存在下、共役エノン類にアルキルオキシアミン類を反応させて、光学活性β-アルキルオキシアミノケトンを製造する方法(特許文献6)、N-フェニル-3-オキソブタン酸アミドをBINAPにより不斉還元して、光学活性なN-フェニル-3-ヒドロキシブタン酸アミドを製造する方法(特許文献7)などが提示されている。



これらの提案は、医薬・農薬などの原料(中間体)として有用な化合物を、高い立体選択性をもって製造することが可能であることを示すものである。

産業上の利用分野


本発明は、不斉合成用触媒として有用な光学活性ビナフチル化合物及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1)
【化1】


[式中Rは、C1-12の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アリール基、ヘテロ芳香族基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-3のアルキル、C1-3のアルコキシ、ハロゲン置換のC1-3のアルキルから選択される一種以上の置換基で置換されていてもよい。)を示し、
、Rは同一または異なって、水素、C1-12の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、アリール基、ヘテロ芳香族基から選択される基(但し、前記各基はさらに、ハロゲン、ヒドロキシ、C1-3のアルキル、C1-3のアルコキシ、ハロゲン置換のC1-3のアルキルから選択される一種以上の置換基で置換されていてもよい。)を示し、
Eは、酸素又は硫黄原子を示す。]
で表される光学活性ビナフチル化合物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
岐阜大学産官学連携推進本部では、岐阜大学における知的財産の創出・管理・活用のマネジメントをしています。上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先に整理番号とともにご相談下さい。


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