TOP > 国内特許検索 > 気道確保装置

気道確保装置

国内特許コード P160013415
整理番号 (S2012-1031-N0)
掲載日 2016年11月2日
出願番号 特願2014-531681
出願日 平成25年8月23日(2013.8.23)
国際出願番号 JP2013072543
国際公開番号 WO2014030737
国際出願日 平成25年8月23日(2013.8.23)
国際公開日 平成26年2月27日(2014.2.27)
優先権データ
  • 特願2012-184392 (2012.8.23) JP
発明者
  • 諸麥 俊司
  • 鮎瀬 卓郎
  • 石松 隆和
出願人
  • 国立大学法人 長崎大学
発明の名称 気道確保装置
発明の概要 睡眠時の気道の確保を確実かつ効果的に行い、鼾および睡眠時無呼吸症候群の治療、症状の改善、その他の気道確保などを可能する。
気道確保装置100は、ヘッドギア102と、ヘッドギア102の後部側に取り付けられた頭部挙上用エアバッグ104と、ヘッドギア102の下顎12の近傍位置に取り付けられた顎先挙上・頭部角度制御用エアバッグ106L,106Rと、ポンプ装置130と、制御基板150とを備える。制御基板150は、睡眠時に呼吸音に異常が発生すると、ポンプ装置130を駆動して頭部挙上用エアバッグ104にエアを供給して膨張させ、頭部10を寝床面Bから約6cmの高さに挙上させる。また、顎先挙上・頭部角度制御用エアバッグ106L,106Rにエアを供給して膨張させ、下顎12を下方から押し上げて後方に回転させることで頭部10を水平姿勢とする。これにより、気道開通に適した頭部の高さおよび角度を実現できる。
従来技術、競合技術の概要


近年、睡眠時において、鼾の発生や、無呼吸や低呼吸による酸素不足を伴う睡眠に悩まされる人が増えている。鼾や無呼吸等の発生は、仰向けに寝た状態で筋肉が弛緩し口が半開きになり、下顎が後方に下がることにより舌が後方に下がって(舌根沈下)、気道が狭小化あるいは閉塞することが主な原因とされている。



睡眠時の鼾は周囲への迷惑になるだけでなく、自身の眠りの浅さにも繋がる。また、無呼吸や低呼吸を伴う睡眠は、一般に睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼ばれており、体調不良、日中の集中力低下、居眠り運転を引き起こすなど生活や健康に対して大きな影響を及ぼすことが知られている。そのため、舌根沈下を原因とする鼾や睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に対して、大きな関心が寄せられている。



鼾の解消に対しては、様々なグッズが販売されているが、多くの人に効果を示す決定的なものはほとんど見られていない。睡眠時無呼吸症候群に対しては、口腔内装具を睡眠中に装着し、舌や下顎を前方に固定することで舌の後方の気道スペースを広げ、気道の閉塞を防ぐスプリント療法(特許文献1参照)や、専用の鼻マスクを介して強制的に空気を気道内に送り、陽圧をかけるCPAP療法が一般的に行われている。しかしながら、どちらも口や鼻に装着物があることから、快眠を妨げると同時に鼻炎や結膜炎を誘引する例も見られる等問題も多く、治療脱落者が多数存在するという現実がある。



本発明者らは、これらの問題を踏まえて、顔面に装着物を装着することなく、気道確保を可能にした気道確保装置を先に提案している(特許文献2参照)。この気道確保装置は、頭部を後屈させるエアバッグと顎先を挙上させるエアバッグを内蔵して胸部や首周りに取り付けられる装着体と、異常呼吸(例えば無呼吸)を検出する検出手段と、異常呼吸を検出した場合に装着体を駆動させる制御手段とを備えている。この気道確保装置によれば、異常呼吸が発生した場合に、最適な頭部位置姿勢を実現することで自動的に気道を開通することができる。



しかしながら、上記特許文献2に開示される気道確保装置では以下のような問題がある。すなわち、特許文献2の気道確保装置は、装着体が患者の胴体や首周りに取り付けられるので、頭部が胴体に対して直線状にない場合、つまり胴体に対して頭部のみが傾いている場合には、装着体が膨張したときに顎先に的確に当たらない場合があるという問題がある。このような場合には、睡眠時に呼吸音に異常が発生したとしても顎先を挙上させることができないので、正常な気道スペースを確保することができず、鼾や睡眠時無呼吸症候群の問題を十分に解決することができなかった。



また、特許文献2等で実現される頭部位置の姿勢においても気道開通の効果を得ることはできるが、近年ではより確実かつ効果的に気道を開通させることが可能な気道確保装置の開発が要求されている。すなわち、特許文献2における気道確保の頭部位置姿勢は、頭部後屈・顎先挙上の姿勢であるが、本発明者らのその後の研究で、頭部挙上・顎先挙上の姿勢のほうがより効果的に気道を開通させることを見出した(非特許文献1参照)。



ここで、頭部挙上・顎先挙上の姿勢とは、頭部を寝床面から所定の高さにして、略水平の角度に保ち、口を閉じる姿勢であり、人が匂いを嗅ぐときの姿勢(スニッフィングポジション)と類似した姿勢である。図14は、頭部挙上・顎先挙上姿勢において、頭部挙上高さを変えて気道開通の状況をみたものである。図14の横軸は頭部挙上高さであり、縦軸は気道閉塞圧である。被験者は日本人男性、10人である。結果として、頭部挙上高さ6cmのときに気道閉塞圧が最も低く、気道開通の効果があった。

産業上の利用分野


本発明は、鼾や睡眠時無呼吸症候群に悩む人々の治療、症状改善、あるいは手術中の気道確保のための気道確保装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
頭部を寝床から所定の高さに挙上させる第1の袋状体と、
下顎部を下方より押し上げて前記頭部を後方に回転させて所定の角度をとらせる第2の袋状体と
を備え、前記頭部を前記寝床から所定の高さにおいて略水平の角度とするとともに、口を閉じた姿勢とすることを特徴とする気道確保装置。

【請求項2】
前記頭部に装着される装着体を備え、
前記第1の袋状体は、前記装着体の後部側に取り付けられ、
前記第2の袋状体は、前記下顎近傍の前記装着体の対応した位置に取り付けられた
ことを特徴とする請求項1に記載の気道確保装置。

【請求項3】
前記頭部に装着される装着体を備え、
前記第1の袋状体は、前記装着体の後部側に取り付けられ、
前記第2の袋状体は、前記下顎近傍の前記装着体の対応した位置に取り付けられ、
かつ前記第1の袋状体と前記第2の袋状体とが連通一体化されて構成された
ことを特徴とする請求項1に記載の気道確保装置。

【請求項4】
前記第1の袋状体に空気を供給して前記第1の袋状体を膨張させることにより頭部を所定の高さに挙上させると共に、前記第2の袋状体に空気を供給して前記第2の袋状体を膨張させることにより下顎部を下方より押し上げて頭部を後方に回転させるポンプ装置を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の気道確保装置。

【請求項5】
睡眠時の呼吸を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記呼吸に基づいて異常があると判断した場合に、前記第1および前記第2の袋状体にエアを供給するよう前記ポンプ装置の動作を制御する制御部と
を備えることを特徴とする請求項4に記載の気道確保装置。

【請求項6】
頭部を寝床から所定の高さに挙上させる第1の柔軟部材と、
下顎部を下方より押し上げて前記頭部を後方に回転させて所定の角度をとらせる第2の柔軟部材と
を備え、前記頭部を前記寝床から所定の高さにおいて略水平の角度とするとともに、口を閉じた姿勢とすることを特徴とする気道確保装置。

【請求項7】
前記頭部に装着される装着体を備え、
前記第1の柔軟部材は、前記装着体の後部側に取り付けられ、
前記第2の柔軟部材は、前記下顎近傍の前記装着体の対応した位置に取り付けられた
ことを特徴とする請求項6に記載の気道確保装置。

【請求項8】
前記柔軟部材が、中実柔軟部材である
ことを特徴とする請求項6もしくは請求項7に記載の気道確保装置。

【請求項9】
前記柔軟部材が、細線材を編み込んで形成した編み枕である
ことを特徴とする請求項6もしくは請求項7に記載の気道確保装置。

【請求項10】
挙上時の前記頭部の高さは寝床から6cmである
ことを特徴とする請求項1から請求項9の何れか一項に記載の気道確保装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2014531681thum.jpg
出願権利状態 公開
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close