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脳における電気的活動取得装置及びその利用

国内特許コード P160013437
整理番号 (S2012-1076-N0)
掲載日 2016年11月2日
出願番号 特願2014-539850
出願日 平成25年10月4日(2013.10.4)
国際出願番号 JP2013077107
国際公開番号 WO2014054790
国際出願日 平成25年10月4日(2013.10.4)
国際公開日 平成26年4月10日(2014.4.10)
優先権データ
  • 特願2012-223564 (2012.10.5) JP
発明者
  • 南部 篤
  • 知見 聡美
  • 西村 幸男
  • 高良 沙幸
出願人
  • 大学共同利用機関法人自然科学研究機構
発明の名称 脳における電気的活動取得装置及びその利用
発明の概要 本開示は、脳内の標的部位の同定などに適した電気的活動取得装置及びその利用を提供する。この目的のため、本開示は、脳に刺入可能な針状の1又は2以上の基体と、第1のインピーダンスを有し接触する組織の電気的活動が入力可能な第1の電極と、第1のインピーダンスよりも低い第2のインピーダンスを有し前記組織に電気刺激を出力可能な第2の電極と、を備え、第1の電極は、少なくとも1つの基体の先端部に備えられており、第2の電極は、少なくも1つの第1の電極に対して第1の電極が備えられる基体の長軸に沿う方向において同位置かあるいは第1の電極よりも近位側に少なくとも1つの基体の一部に備えられている装置とする。
従来技術、競合技術の概要


従来、ヒトなどの脳の特定部位を標的とした治療法が実施されているほか、サルなどを対象として、脳の特定部位における電気的活動に関する研究も行われてきている。



ヒト患者を対象とした治療法の一つとして、定位脳手術がある。定位脳手術は、パーキンソン病やジストニアなどの大脳基底核疾患に適用されている。かかる定位脳手術としては、異常発火している部位の神経細胞を熱凝固により破壊したり、適切に活動するように電気刺激を与えるための電極を埋め込んだりする治療法(脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation, DBS))が挙げられる。



脳内の特定組織を標的部位とする定位脳手術の際、通常は、MRI等により標的部位を大まかに特定しておき、局所麻酔下にて頭蓋骨を直径2cm程度除去し、開口部から記録電極を備える針状体を標的部位と想定される部位にゆっくりと刺入していく。刺入しながら、記録電極から刺入部位の自発的神経活動を記録したり、あるいは上下肢を他動的に動かすなど感覚入力による神経活動を記録したりすることにより、標的部位か否かを判定することを行っている。



また、サルなどの研究においては、先端部に記録電極を備える脳に刺入可能な直径500μm程度の針状体が記録電極として用いられている。ヒト患者においても、こうした記録電極を用いて標的部位を同定後、刺激電極を備える同程度の形状の針状体を挿入して標的部位に電気刺激を付与する。そして、電気刺激による症状の改善や副作用を指標として、標的部位の同定の適正さを確認するようにしている。



定位脳手術において埋め込まれる電極も種々提供されている。例えば、金属製で針状の電極本体とこれに対して複数個の電極群を備える電極装置が開示されている(特許文献1)。この電極装置では、電極本体の先端部で想定される標的部位の電位を測定するようになっている。また、針状体の基部の表面に多数個の電極を備える電極装置も開示されている(特許文献2)。

産業上の利用分野


本明細書は、脳における電気的活動取得装置及びその利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
脳内の電気的活動取得装置であって、
脳に刺入可能な針状の1又は2以上の基体と、
第1のインピーダンスを有し接触する組織の電気的活動が入力可能な第1の電極と、
前記第1のインピーダンスよりも低い第2のインピーダンスを有し前記組織に電気刺激を出力可能な第2の電極と、
を備え、
前記1の電極は、少なくとも1つの前記1又は2以上の基体の先端部に備えられており、前記第2の電極は、少なくも1つの前記第1の電極に対して前記第1の電極が備えられる前記基体の長軸に沿う方向において同位置かあるいは前記第1の電極よりも近位側に少なくとも1つの前記1又は2以上の基体の一部に備えられている、装置。

【請求項2】
前記第2の電極から出力された電気刺激に基づいて誘発される電気的活動を前記第1の電極から入力するように構成されている、請求項1に記載の装置。

【請求項3】
前記第2の電極は、前記第1の電極が前記先端部に備えられた前記基体に備えられている、請求項1又は2に記載の装置。

【請求項4】
前記第2の電極は、正負1対の電極を含む、請求項1~3のいずれかに記載の装置。

【請求項5】
前記第2の電極は、前記第1の電極が配置されたのと同一組織内に配置される範囲内に備えられている、請求項1~4のいずれかに記載の装置。

【請求項6】
前記第1の電極と前記第2の電極との前記第1の電極が備えられる前記基体の長軸方向に沿う距離は200μm以下である、請求項5に記載の装置。

【請求項7】
前記距離は100μm以下である、請求項6に記載の装置。

【請求項8】
前記1又は2以上の基体は、前記第2の電極から電気刺激を出力する出力装置及び前記電気刺激により誘発され前記第1の電極から入力される電気的活動を取得する入力装置に接続可能な1又は2以上の端子を備えている、請求項1~7のいずれかに記載の装置。

【請求項9】
前記組織は、大脳基底核の構成核あるいは視床のいずれかである、請求項1~8のいずれかに記載の装置。

【請求項10】
前記構成核は、淡蒼球内節、淡蒼球外節、被殻、尾状核、腹側線条体、腹側淡蒼球、視床下核及び黒質からなる群から選択されるいずれかである、請求項9に記載の装置。

【請求項11】
脳内の標的部位の同定装置であって、
脳に刺入可能な針状の1又は2以上の基体と、
第1のインピーダンスを有し接触する可能性ある標的部位の電気的活動が入力可能な第1の電極と、
前記第1のインピーダンスよりも低い第2のインピーダンスを有し前記可能性ある標的部位に電気刺激を出力可能な第2の電極と、
を備え、
前記1の電極は、少なくとも1つの前記1又は2以上の基体の先端部に備えられており、前記第2の電極は、少なくも1つの前記第1の電極に対して前記第1の電極が備えられる前記基体の長軸に沿う方向において同位置かあるいは前記第1の電極よりも近位側に少なくとも1つの前記1又は2以上の基体の一部に備えられている、装置。

【請求項12】
前記第2の電極から出力された電気刺激に基づいて誘発され前記第1の電極から入力される電気的活動を取得することにより前記標的部位を同定する、請求項11記載の装置。

【請求項13】
脳内の標的部位の刺激装置であって、
脳に刺入可能な針状の1又は2以上の基体と、
第1のインピーダンスを有し接触部位の電気的活動が入力可能な第1の電極と、
前記第1のインピーダンスよりも低い第2のインピーダンスを有し前記接触部位又はその近傍に電気刺激を出力可能な第2の電極と、
を備え、
前記1の電極は、少なくとも1つの前記1又は2以上の基体の先端部に備えられており、前記第2の電極は、少なくも1つの前記第1の電極に対して前記第1の電極が備えられる前記基体の長軸に沿う方向において同位置かあるいは前記第1の電極よりも近位側に少なくとも1つの前記1又は2以上の基体の一部に備えられている、装置。

【請求項14】
前記第2の電極から出力された電気刺激に基づいて誘発され前記第1の電極から入力される電気的活動を取得することにより前記標的部位を同定し、前記第2の電極から前記標的部位に電気刺激を出力する、請求項13に記載の装置。

【請求項15】
脳内の標的部位の電気的活動の改善又は治療装置であって、
脳に刺入可能な針状の1又は2以上の基体と、
第1のインピーダンスを有し接触部位の電気的活動が入力可能な第1の電極と、
前記第1のインピーダンスよりも低い第2のインピーダンスを有し前記接触部位又はその近傍に電気刺激を出力可能な第2の電極と、
を備え、
前記1の電極は、少なくとも1つの前記1又は2以上の基体の先端部に備えられており、前記第2の電極は、少なくも1つの前記第1の電極に対して前記第1の電極が備えられる前記基体の長軸に沿う方向において同位置かあるいは前記第1の電極よりも近位側に少なくとも1つの前記1又は2以上の基体の一部に備えられている、装置。

【請求項16】
前記第2の電極から出力された電気刺激に基づいて誘発され前記第1の電極から入力される電気的活動を取得することにより前記標的部位を同定し、前記第2の電極から前記標的部位に電気刺激を出力する、請求項15に記載の装置。

【請求項17】
脳内の電気的活動を記録するためのシステムであって、
請求項1~10のいずれかに記載の脳内の電気的活動記録装置と、
前記第2の電極から電気刺激を出力させる出力装置と、
前記電気刺激により誘発され前記第1の電極から記録される電気的活動を取得する入力装置と、
前記取得された前記電気的活動と予め設定された特定組織に関して特徴的な電気的活動とに基づいて、前記第1の電極の刺入部位が前記特定組織か否かを判定する制御装置と、
を備える、システム。

【請求項18】
前記出力装置又は前記制御装置は、前記第2の電極から出力する前記電気刺激の電流値及び/又は電流波形を制御する、請求項17に記載のシステム。

【請求項19】
さらに、記憶装置を備え、当該記憶装置は、予め設定された特定組織に関して特徴的な電気的活動を記憶する、請求項17又は18に記載のシステム。

【請求項20】
前記記憶装置は、予め設定された特定組織に関して特徴的な電気的活動を記憶する、請求項19に記載のシステム。

【請求項21】
さらに、前記第1の電極から入力される電気的活動を表示する表示装置を備える、請求項17~20のいずれかに記載のシステム。

【請求項22】
電気的活動取得システムの作動方法であって、
請求項1~10のいずれかに記載の脳内の電気的活動取得装置と、
前記第2の電極から電気刺激を出力させる出力装置と、
前記電気刺激により誘発され前記第1の電極から記録される電気的活動を取得する入力装置と、
制御装置と、
を備え、
前記出力装置が、前記第2の電極から前記第1の電極の刺入部位又はその近傍に電気刺激を出力し、
前記入力装置が、前記電気刺激により誘発され前記第1の電極から記録される電気的活動を取得する、方法。

【請求項23】
脳内の標的部位の電気的活動の改善又は治療方法であって、
請求項1~10のいずれかに記載の電気的活動記録装置を用いて以下の工程;
前記第2の電極から出力された電気刺激に基づいて誘発され前記第1の電極から入力される電気的活動を取得することにより前記標的部位を特定する工程、及び
前記第2の電極で前記標的部位に電気刺激を出力する工程、
を実施する、方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014539850thum.jpg
出願権利状態 公開


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