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光位相測定方法、光位相測定装置および光通信装置

国内特許コード P160013466
整理番号 (S2012-1235-N0)
掲載日 2016年11月4日
出願番号 特願2014-538203
出願日 平成25年9月27日(2013.9.27)
国際出願番号 JP2013005774
国際公開番号 WO2014050141
国際出願日 平成25年9月27日(2013.9.27)
国際公開日 平成26年4月3日(2014.4.3)
優先権データ
  • 特願2012-215000 (2012.9.27) JP
発明者
  • 岡本 淳
  • 野澤 仁
  • 若山 雄太
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 光位相測定方法、光位相測定装置および光通信装置
発明の概要 本発明は、物体光に含まれる位相情報を高精度に測定することができる光位相測定方法および光位相測定装置に関する。第1光強度検出部および第2光強度検出部において、試験物体光の強度分布をそれぞれ検出する。第1光強度検出部において第1参照光の強度分布を検出し、第2光強度検出部において第2参照光の強度分布を検出する。物体光および第1参照光から生成された第1ホログラムの強度分布を第1光強度検出部で検出する。物体光および第2参照光から生成された第2ホログラムの強度分布を第2光強度検出部で検出する。第1光強度検出部において検出された試験物体光、第1参照光および第1ホログラムの強度分布、ならびに第2光強度検出部において検出された試験物体光、第2参照光および第2ホログラムの強度分布、に基づいて物体光に含まれる位相情報を算出する。
従来技術、競合技術の概要


デジタルホログラフィは、光検出器で直接検知することのできない位相情報を高精度に測定できることから、物体の形状や生体標本などの3次元測定の分野において非常に重要な役割を担っている。デジタルホログラフィでは、被検査物からの物体光と、物体光と干渉しうる参照光とによるホログラム(干渉縞)を、撮像素子を用いてデジタル画像として取得し、その干渉縞の分布から物体光の強度分布および位相分布(複素振幅分布)を算出する。図1に示されるように、ホログラムを形成する際に物体光の伝搬角と参照光の伝搬角とが異なるデジタルホログラフィは、「オフアクシス・デジタルホログラフィ」と称される。一方、物体光の伝搬角と参照光の伝搬角とが同じデジタルホログラフィは、「オンアクシス・デジタルホログラフィ」と称される。



以下、デジタルホログラフィにおいて複素振幅分布を測定するための代表的な手法である、空間フィルタリングおよび位相シフト干渉法についてその原理と問題点を説明する。



(空間フィルタリング)
オフアクシス・デジタルホログラフィでは、1つのホログラムから物体光の複素振幅を算出することができる(非特許文献1)。図1に示されるように、一様な強度分布および一様な位相分布を有する平面波である参照光が、物体光に対して角度θだけずれた状態で物体光と干渉した場合、物体光O(式(1))および参照光R(式(2))のホログラムHは、式(3)のように表される。
【数1】


ここで、AおよびAは、それぞれ物体光Oおよび参照光Rの振幅であり、φおよびψは、それぞれ物体光Oおよび参照光Rの位相である。式(3)において、右辺第1項および第2項は0次光(直流成分)を意味し、第3項は+1次光(共役像)を意味し、第4項は-1次光(実像)を意味している。



これらの中から物体光成分である-1次光を取り出すためには、図2に示されるように、式(3)にデジタル参照光と呼ばれる計算機内部で想定する仮想的な参照光R(式(4))をかけてフーリエ変換し、実像の中心周波数を中心とするナイキスト開口Wに従って空間フィルタリングを行い、フーリエ逆変換を行えばよい(式(5))。
【数2】


ここで、FTおよびIFTは、それぞれフーリエ変換およびフーリエ逆変換である。



このとき、周波数空間において-1次光を効果的に取り出すためには、角度θを十分に大きくする必要がある。しかしながら、角度θを大きくすると、物体光成分の解像度が著しく低下してしまうという問題がある。また、角度θがナイキスト周波数によって定義される最大入射角θmax(式(6))を超えると、実像を正しく再生できないという制限がある。
【数3】


ここで、λは物体光および参照光の波長であり、Δxは撮像素子のピクセル幅である。



式(6)は、θがθmaxを超える場合(θ>θmax)に、干渉縞の間隔Λ(式(7))が、撮像素子のピクセル幅Δxに比べて狭くなり過ぎてしまうことを意味している。これは、撮像したホログラムに対して標本化定理を満足できなくなることを示唆している。たとえば、波長λが0.532μmで、ピクセル幅Δxが3.75μmの場合、最大入射角θmaxは4.07°となる。
【数4】




前述のとおり、物体光と参照光のなす角θをできるだけ大きく設定した方が-1次光を効果的に抽出できる。そこで、上記の例においてθを最大入射角θmaxに近い4.00°としてデジタルホログラフィの記録再生シミュレーションを行うと、図3に示されるように、0次光と-1次光とが分離しきれていないため、再生画像に縞模様が表れてしまう。0次光と-1次光とを分離するためには、フレネル回折積分などにより再生画像の回折伝搬を計算して、0次光と-1次光とが空間的に重なりを持たなくなる距離の複素振幅を数値解析的に算出する必要がある。しかしながら、このようにするためには、0次光と-1次光とを空間的に分離できるように物体と撮像素子との距離を調整する必要がある。このようにすると、光学系が大きくなり、高周波成分が撮像素子に入射しなくなってしまうため、分解能を高くすることが難しい。



そこで、角度θを小さくしても-1次光を効率的に抽出する方法が提案されている(非特許文献2)。非特許文献2の方法では、位相が互いに異なる2つの参照光を用いて2つのホログラムを生成し、それらの差をとり0次光成分を消去することで、効果的に実像を算出する。この手法における2つのホログラムH,Hは、互いの位相差をψとすると、それぞれ式(8)および式(9)のように表される。
【数5】


ここで、2つのホログラムH,Hを形成する物体光O,Oは、それぞれ式(10)および式(11)のように表される。また、2つのホログラムH,Hを形成する参照光R,Rは、それぞれ式(12)および式(13)のように表される。
【数6】




非特許文献2の方法では、Ao1,Ao2,Ar1,Ar2,φおよびφについて式(14)~式(16)のように仮定し、さらに物体光および参照光をそれぞれ式(17)および式(18)のように仮定することで、式(8)および式(9)を式(19)および式(20)のように書き直す。
【数7】




式(19)および式(20)の差をとると、式(21)のようになり、0次光が消去され、±1次光だけが残る。この関係を利用すると、物体光成分は、式(5)と同様に式(22)のように算出することができる。
【数8】




非特許文献2の方法を適用することで、図4および図5に示されるように、従来のオフアクシス・デジタルホログラフィ(図2参照)では消去しきれなかった0次光成分をきれいに取り除くことができる。ただし、非特許文献2の方法では、空間フィルタリングをしてから画像再生を行うため、どうしても像がぼやけてしまう(図5参照)。また、複素振幅を算出するまでにフーリエ変換を2度も行う必要があることから、計算コストが高く、数値計算による離散化誤差および計算誤差が積み重なってしまう。結果として、高い精度で複素振幅の測定を行うことは困難となる。さらに、フーリエ変換を行う際には、計算精度を高めるために解析エリアを少なくとも4倍に拡張し、拡張した部分をゼロで埋める処理(ゼロ・パディング)を行う必要がある。撮像素子のピクセル数をNとすると、計算量はフーリエ変換の部分だけを考えても4Nlog(2N)となる。したがって、計算機には十分なメモリ領域および演算速度が求められる。このように、オフアクシス・デジタルホログラフィは、高い精度で位相情報を測定することが困難である。



(位相シフト干渉法)
一方、オンアクシス・デジタルホログラフィは、撮像素子の解像度を最大限に引き出すことができる。このため、近年、オンアクシス・デジタルホログラフィは、高精細かつ高精度に物体光の複素振幅を検出できる潜在能力を有する手法として、最も広く研究および開発されている。オンアクシス・デジタルホログラフィでは、0次光および±1次光の3つの光波がそれぞれ同一の角度に伝搬するため、空間フィルタによりこれらを効果的に分離することができない。そのため、オンアクシス・デジタルホログラフィでは、位相シフト干渉法と呼ばれる位相測定方法が用いられる。



位相シフト干渉法を利用するデジタルホログラフィは、位相シフトデジタルホログラフィと呼ばれる。位相シフトデジタルホログラフィは、参照光の位相が互いに異なる複数のホログラムを撮像素子で撮像し、これらの複数のホログラムから物体光の複素振幅情報を算出する。位相シフトデジタルホログラフィの種類は、参照光の位相を変化させる方法や必要なホログラムの数などによって分類される。たとえば、位相シフトデジタルホログラフィは、参照光の位相を変化させる方法により、時間的に位相を変化させる逐次方式(逐次位相シフトデジタルホログラフィ)と、空間的に位相を変化させる並列方式(並列位相シフトデジタルホログラフィ)とに大別される。また、位相シフトデジタルホログラフィは、必要なホログラムの数により、4つのホログラムを使用する4ステップ法や、3つのホログラムを使用する3ステップ法、2つのホログラムを使用する2ステップ法などに大別される。なお、位相シフトデジタルホログラフィでは、少なくとも2つのホログラムが必要である。



逐次位相シフト干渉法は、ピエゾ素子などを用いて参照光の位相を順次変化させることで、複数のホログラムを順次取得する方式である。図6は、逐次位相シフト干渉法で用いられる逐次位相シフト干渉計の構成を示す図である。図7は、逐次位相シフト干渉法(4ステップ法)の手順を示す図であり、図8は、逐次位相シフト干渉法(2ステップ法)の手順を示す図である。図7,8において、O~O,Oは物体光を示しており、R~Rは参照光を示しており、H~Hはホログラムを示している。図7,8に示されるように、逐次方式では、異なる時刻に撮像されたホログラムから物体光の位相を算出するため、時間の経過と共に変化する物体(例えば、微生物)からの物体光の位相情報を測定する場合に、大きな測定誤差が生じてしまうおそれがある。



一方、並列位相シフト干渉法は、参照光を空間的に分割し、位相シフトアレイ素子などを用いて分割された参照光ごとに位相を変えることで、複数のホログラムを同時に取得する方式である。図9は、並列方式の位相シフト干渉法で用いられる並列位相シフト干渉計の構成を示す図である。図10は、並列位相シフト干渉計における位相シフトアレイ素子の動作を示す図である。図11は、並列位相シフト干渉法におけるホログラムの分割およびピクセルの補間を示す図である。図12は、並列位相シフト干渉法(2ステップ法)の手順を示す図である。図12において、O,Oは物体光を示しており、R~Rは参照光を示しており、H,H~Hはホログラムを示している。並列位相シフト干渉法は、短時間で位相情報を測定することができるが、補間処理による測定誤差が必ず生じてしまうという問題を有する(図11参照)。



前述のとおり、位相シフト干渉法では、少なくとも2つのホログラムが必要である。2つのホログラムから物体光を再生する手法は、1966年にGaborらによって初めて提案された(非特許文献3)。しかしながら、Gaborらによって提案された手法には、光学系が複雑であるという問題がある。このため、今日では簡易な光学系で実現可能な、3つ(非特許文献4)または4つ(非特許文献5)のホログラムから物体光を再生する手法が広く用いられている。特に、図7に示される、4つのホログラムを用いる逐次方式の位相シフト干渉法は、計算式が簡潔であることから最もよく使用されている。ただし、4ステップ法は、簡易な光学系で実現できるものの、必要なホログラムの数が多く高速性に欠けるため、物体光の経時的変化に対応できないという問題を有する。4つのホログラムを用いる並列方式の位相シフト干渉法も、必要なホログラムの数が多いため、補間誤差が大きくなるという問題を有する。また、4ステップ法では、振幅について比例関係しか評価することができず、比例定数を算出することができないため、振幅の値を決定することができない。



そこで、図8に示されるように、簡易な光学系はそのままで、2つのホログラムから物体光を再生できる逐次位相シフト干渉法(2ステップ法)が提案された(非特許文献6)。この方法では、θ=0、ψ=0、ψ=π/2とした式(19)および式(20)から、以下のように物体光Oの複素振幅を導出する(式(23)~式(26))。
【数9】




なお、参照光の位相は任意の値でよいが、ここでは広く適用されているψ=0、ψ=π/2を想定している。図8に示されるように、この方法では、参照光の強度分布|Rを測定前に予め撮像しておく必要がある。しかしながら、参照光の強度分布|Rを一度撮像して記録しておけば、その分布が変わらない限り、連続的に位相測定を行うことができる。また、4ステップ法では、一様な強度分布を有する参照光を用意する必要があるが、非特許文献6に係る2ステップ法では、物体光に比べて2倍以上の強度を有していれば、参照光の強度分布が一様である必要はない。さらに、非特許文献6に係る2ステップ法は、振幅の値も算出することができるため、非常に有用性の高い手法であるといえる。



非特許文献6に係る2ステップ法は、簡易な光学系でありながら、必要なホログラムの数を4つから最少の2つに減らすことができる画期的な手法である。非特許文献6に係る2ステップ法では、計算量がNであるため、前述のフーリエ変換を必要とする方法と比較すると、大幅に計算コストを低減できる。しかしながら、位相が互いに異なるホログラムを少なくとも2つ撮像する必要があるため、逐次方式では撮像素子のフレームレートが2分の1以下に低下してしまう。このため、非特許文献6に係る2ステップ法には、経時的に変化する物体の位相情報を測定する場合に大きな測定誤差が生じてしまうという問題がある。



また、非特許文献6に係る2ステップ法を並列方式に適用した場合は、図10に示されるように、参照光の位相を特殊な位相シフトアレイ素子を用いて少なくとも2ピクセルの周期で変調する必要がある。このため、図11に示されるように、撮像素子の解像度が半減し、それを補間するために補間誤差が必ず生じてしまうという問題がある(非特許文献7)。ここで「補間誤差」とは、単純な解像度の低下を意味するものでなく、補間された情報に基づいて位相測定を行うことによる測定誤差の増大を意味している。撮像素子の解像度を高めても、補間誤差の発生を防止することはできない。また、位相シフトアレイ素子は、不要な回折現象を引き起こし、雑音の原因となる。さらに、非特許文献6に係る2ステップ法は、並列位相シフト干渉法のようにホログラムを空間的に分割して取得することを想定していないため、図12に示されるように、2つある参照光R、Rのうちどちらか一方の強度分布(|Rまたは|R)しか考慮できない。一般的には、これらの強度分布には差異があるため、測定誤差が生じてしまう。



このような逐次方式および並列方式の問題点を同時に解決することができる手法として、図13および図14に示されるダイバーシティ方式(ダイバーシティ位相シフト干渉法)が提案されている(特許文献1)。ダイバーシティ位相シフト干渉法では、物体光および参照光を空間的に分割するのではなく、ビームスプリッタにより物体光および参照光の複製を生成して複数のホログラムを同時に撮像する。このため、解像度の低下や補間誤差を生じさせることなく、高速かつ高精度に物体光の複素振幅分布を測定することができる。図13に示される干渉計は、4ステップ法を適用する場合に用いる4チャネル・ホログラフィックダイバーシティ干渉計である(特許文献1の図8)。図13において、「BS」はビームスプリッタ、「PBS」は偏光ビームスプリッタ、「HWP」は1/2波長板、「QWP」は1/4波長板である。この干渉計では、ミラーなどを用いて光学配置を工夫することで、必要な撮像素子の数を減らすことができるが、4つの撮像領域を確保する必要があるため、どうしても光学系が複雑化し、大型化してしまう。そこで、図15および図16に示されるように、2ステップ法を適用することで同時に撮像するホログラム数を減らした、2チャネル・ホログラフィックダイバーシティ干渉計も提案されている(特許文献1の図15)。



ホログラフィックダイバーシティ干渉法(2ステップ法)により、光学系を大幅に簡略化して、装置を小型化することができる。しかし、ホログラフィックダイバーシティ干渉法(2ステップ法)は、並列位相シフト干渉法と同様に、2つある参照光のうち、どちらか一方の強度分布しか考慮することができない。このため、2つの参照光の強度分布に差があると、測定誤差が生じてしまう。実際のシステムでは、撮像素子の受光感度の違いや光学素子の表面形状の粗さなどにより物体光および参照光の強度分布に差が生じ、測定精度が低下してしまうおそれがある。



ここまで述べてきた逐次方式、並列方式そしてダイバーシティ方式のいずれの方式においても、位相シフト干渉法ではホログラム間における物体光および参照光の強度分布の差異が測定精度を大きく左右する。これら各方式の性質を表1にまとめる。また、各方式において生じるおそれのある測定誤差を図17に示す。なお、図17に示される測定誤差は、式(23)~式(26)を用いて解析的に算出した。図17A,Bにおける「物体光の強度比(Intensity ratio of object beams)」は、(ホログラムHの物体光強度)/(ホログラムHの物体光強度)で定義される。図17E,Fにおける「参照光の強度比(Intensity ratio of reference beams)」は、(ホログラムHの参照光強度)/(ホログラムHの参照光強度)で定義される。図17C,Dにおける「φ」および「φ」は、それぞれホログラムH,Hにおける物体光の位相である。



【表1】




表1に示されるように、逐次方式では、時間分解能が低いため、動的な物体の位相情報を測定する場合にホログラム間において物体光の強度分布および位相分布が大きく変化するおそれがある。ただし、参照光は空間分割なしに撮像されるため、付与する位相差以外は時間的にも空間的にも無視できるほどに小さな強度差および位相差しか生じないと考えることができる。したがって、この場合、図17A~Dに示す測定誤差が生じる可能性がある。



並列方式では、1回の撮像で複数のホログラムを取得できるため、時間分解能が高い。しかしながら、並列方式では、ホログラムを空間的に分割して取得するため、物体光の強度分布および位相分布ならびに参照光の強度分布を補間しなければならず、補間誤差が必ず生じてしまう。このため、並列方式では、補間の精度や被検査物の形状によっては大きな測定誤差が生じるおそれがある。この場合、図17A~Fに示す測定誤差が生じる可能性がある。



ダイバーシティ方式では、時間的および空間的に高い分解能を実現することができる。しかしながら、ダイバーシティ方式では、撮像素子の感度の違いなどにより生じる物体光および参照光の強度分布の違いにより測定誤差が生じるおそれがある。この場合、図17A,B,E,Fに示す測定誤差が生じるおそれがある。



このように、位相シフトデジタルホログラフィは、高精細かつ高精度な複素振幅測定を行える潜在能力を有しているにもかかわらず、ホログラム間における物体光および参照光の強度分布のばらつきにより測定誤差が生じることが問題となっている。したがって、これらの問題点を解決できる位相測定方法が求められている。

産業上の利用分野


本発明は、光位相測定方法、光位相測定装置および光通信装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
物体光に含まれる位相情報を測定する光位相測定方法であって、
第1光強度検出部および第2光強度検出部において、試験物体光の強度分布を検出する工程と、
前記試験物体光と干渉しうる参照光の位相を変化させて、互いに位相が異なる第1参照光および第2参照光を生成する工程と、
前記第1光強度検出部において、前記第1参照光の強度分布を検出するとともに、前記第2光強度検出部において、前記第2参照光の強度分布を検出する工程と、
物体光および前記第1参照光から第1ホログラムを生成するとともに、前記物体光および前記第2参照光から第2ホログラムを生成する工程と、
前記第1光強度検出部において、前記第1ホログラムの強度分布を検出するとともに、前記第2光強度検出部において、前記第2ホログラムの強度分布を検出する工程と、
前記第1光強度検出部において検出された前記試験物体光の強度分布、前記第1参照光の強度分布および前記第1ホログラムの強度分布、ならびに前記第2光強度検出部において検出された前記試験物体光の強度分布、前記第2参照光の強度分布および前記第2ホログラムの強度分布、に基づいて前記物体光に含まれる位相情報を算出する工程と、
を有する、光位相測定方法。

【請求項2】
前記参照光は、前記物体光の一部から空間フィルタリングにより低空間周波数成分を抽出することで生成される、請求項1に記載の光位相測定方法。

【請求項3】
物体光に含まれる位相情報を測定する光位相測定装置であって、
物体光と干渉しうる参照光の位相を変化させて、互いに位相が異なる第1参照光および第2参照光を生成する参照光生成部と、
前記物体光および前記第1参照光から第1ホログラムを生成する第1ホログラム生成部と、
前記物体光および前記第2参照光から第2ホログラムを生成する第2ホログラム生成部と、
試験物体光の強度分布、前記第1参照光の強度分布および前記第1ホログラムの強度分布を検出する第1光強度検出部と、
前記試験物体光の強度分布、前記第2参照光の強度分布および前記第2ホログラムの強度分布を検出する第2光強度検出部と、
前記第1光強度検出部において検出された前記試験物体光の強度分布、前記第1参照光の強度分布および前記第1ホログラムの強度分布、ならびに前記第2光強度検出部において検出された前記試験物体光の強度分布、前記第2参照光の強度分布および前記第2ホログラムの強度分布、に基づいて前記物体光に含まれる位相情報を算出する処理部と、
を有する、光位相測定装置。

【請求項4】
前記物体光の一部から空間フィルタリングにより低空間周波数成分を抽出することで前記参照光を生成する第2参照光生成部をさらに有する、請求項3に記載の光位相測定装置。

【請求項5】
前記第2参照光生成部は、
前記物体光を2つに分割する第1ビームスプリッタと、
前記第1ビームスプリッタにより分割された一方の物体光の偏光状態を45°の直線偏光に変換する1/2波長板と、
前記第1ビームスプリッタにより分割された他方の物体光の偏光状態を円偏光に変換する1/4波長板と、
45°の直線偏光の前記物体光および円偏光の前記物体光のうちの一方の前記物体光から低空間周波数成分を抽出して前記参照光を生成する空間フィルタと、
を有する、請求項4に記載の光位相測定装置。

【請求項6】
相手方の通信装置から光ファイバを介して送信されたパイロット光を受信し、前記パイロット光に含まれる空間モード伝播情報を測定する、請求項3~5のいずれか一項に記載の光位相測定装置と、
前記光位相測定装置で測定された空間モード伝播情報に基づき、前記光ファイバにおけるモードの変換および回転を解消できる光複素振幅を算出する位相共役計算部と、
前記光複素振幅を含む光に時系列信号を加えた光を前記光ファイバを介して前記相手方の通信装置に送信する送信部と、
を有する光通信装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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