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水溶性フォトクロミック分子 NEW 外国出願あり

国内特許コード P160013494
整理番号 92JP
掲載日 2016年11月10日
出願番号 特願2014-535526
出願日 平成25年9月6日(2013.9.6)
国際出願番号 JP2013074052
国際公開番号 WO2014042087
国際出願日 平成25年9月6日(2013.9.6)
国際公開日 平成26年3月20日(2014.3.20)
優先権データ
  • 特願2012-199292 (2012.9.11) JP
発明者
  • 常盤 広明
  • 入江 正浩
  • 池田 潔
  • 大坪 忠宗
出願人
  • 学校法人立教学院
  • 学校法人常翔学園
発明の名称 水溶性フォトクロミック分子 NEW 外国出願あり
発明の概要 水溶性に優れるジアリールエテン化合物を提供する。
式(I):
【化1】



[式(I)中、Sgは、6員環糖、5員環糖、シクリトールおよびこれらを含むオリゴ糖からなる群より選択される糖系化合物から水酸基を除いた1価の糖系残基であり;Arは、下記式(A1)または(A2)で表される基であり
【化2】



(式(A1)および(A2)中、XはS、SO2、NR3、またはOであり);Yは、水素原子またはハロゲン原子である]で表される、ジアリールエテン化合物。
従来技術、競合技術の概要


フォトクロミック分子とは、特定の波長の光照射により、その分子量を変化させることなく吸収スペクトルの異なる異性体へ変換される分子である。中でもジアリールエテン化合物は、優れたフォトクロミック特性を有することが知られている(非特許文献1)。例えばジアリールエテンは下記の構造を有しており、下記スキームに示すように光照射により閉環開環反応を行なう。



【化1】




従来、フォトクロミック分子は光学的情報記録が可能な光機能素子等としての研究が盛んに行なわれてきた(特許文献1等)。このような用途では、フォトクロミック分子を有機溶剤に溶解し基材の上に塗布すること等により素子を製造する。
ところで、近年、生体分子に蛍光色素分子を結合させて蛍光顕微鏡で観察することで像を得るバイオイメージングが盛んに研究されている。従来、緑色蛍光たんぱく(GPC)を用いたバイオイメージングが知られているが(非特許文献2)、標識となる分子が大きくタンパク質-タンパク質間の相互作用によりターゲットとしている生体分子に与える影響が問題となっている。ジアリールエテン化合物は低分子量であるため、高精度のバイオイメージングを達成できる化合物として期待される。しかしながら、当該化合物を生体試料へ導入するためには当該分子の水溶化が必要不可欠である。



前述のように主として研究されていた光機能素子等の用途においてはジアリールエテン化合物を水溶化するという必要がなかったため、特許文献1には水溶化ジアリールエテン化合物に関する記載は一切ない。水溶化に関し、非特許文献3、4にはイオン性基や両親媒性基を導入したジアリールエテン化合物が記載されている。しかし、これらの化合物は、水中で会合しやすいことや、強いイオン性相互作用のためにターゲット分子への影響が過大になること等から、バイオイメージングへの適用は困難と考えられる。このような状況から、他の手段により得られる優れた水溶性を有するジアリールエテン化合物が望まれていた。

産業上の利用分野


本発明は水溶性フォトクロミック分子に関し、より詳しくは水溶性ジアリールエテン化合物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(I):
【化1】


[式(I)中、
Sgは、6員環糖、5員環糖、シクリトールおよびこれらを含むオリゴ糖からなる群より選択される糖系化合物(ただし一部の水酸基が保護されていてもよい)から水酸基を除いた1価の糖系残基であり;
Uは、-(CH)n-、-CH-U’-、または-C(=O)-であり(ただし、nは1~5の整数であり、U’はArと結合する炭素数1~10のアルキル基である);
Arは、下記式(A1)または(A2)で表される基であり
【化2】


(式(A1)および(A2)中、
XはS、SO、NR(Rは炭素数1~3のアルキル基)、またはOであり、
Rは炭素数1~4のアルキル基であり、
およびRは、独立に炭素数1~3のアルキル基であり、
aは0または1、bは0~3の整数であり、
*はUと結合していることを示す);
Yは水素原子またはハロゲン原子であり;
mは5~7の整数である]
で表される、ジアリールエテン化合物。

【請求項2】
前記Sgがピラノースの水酸基を除いた1価の糖系残基である、請求項1に記載の化合物。

【請求項3】
前記Sgがピラノースの1位炭素原子上の水酸基を除いた1価の糖系残基である、請求項1または2に記載の化合物。

【請求項4】
前記Sgがシクリトールの水酸基を除いた1価の糖系残基である、請求項1または2に記載の化合物。

【請求項5】
前記XがSまたはSOである、請求項1~4のいずれかに記載の化合物。

【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載のジアリールエテン化合物の製造方法であって、
(1)6員環糖、5員環糖、シクリトールおよびこれらを含むオリゴ糖からなる群より選択される糖系化合物から誘導され、1つの水酸基がハロゲン原子に置換され、かつ他の総ての水酸基が保護基によって保護されたハロゲン化糖誘導体を準備する工程、
(2)前記ハロゲン化糖誘導体と式(a)で表される化合物とを反応させて、
【化3】


[式(a)中、U、Ar、Y、およびmは前記のとおり定義される]
式(b)で表される化合物を生成するエーテル化工程、
【化4】


[式(b)中、U、Ar、Y、およびmは前記のとおり定義され、PSgは、前記Sgの総ての水酸基が保護されている基を示す]、ならびに
(3)前記式(b)で表される化合物の保護基を除去する脱保護工程、
を含む、前記製造方法。

【請求項7】
前記工程(1)を、AgO存在下で実施する、請求項6に記載の製造方法。

【請求項8】
前記ハロゲン化糖誘導体におけるハロゲン原子が臭素原子である、請求項6または7に記載の製造方法。

【請求項9】
前記ハロゲン化糖誘導体における保護基がアシル基である、請求項6~8のいずれかに記載の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014535526thum.jpg
出願権利状態 公開
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