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燃料電池用電極触媒およびそれを用いた燃料電池用電極並びに燃料電池 NEW コモンズ

国内特許コード P160013519
整理番号 DP1701
掲載日 2016年11月25日
出願番号 特願2015-060382
公開番号 特開2016-181368
出願日 平成27年3月24日(2015.3.24)
公開日 平成28年10月13日(2016.10.13)
発明者
  • 小寺 政人
  • 北山 航
  • 辻 朋和
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 燃料電池用電極触媒およびそれを用いた燃料電池用電極並びに燃料電池 NEW コモンズ
発明の概要 【課題】有機溶媒中や酸性pH領域でも、酸素分子の4電子還元に対して高い活性を示す燃料電池用電極触媒を提供する。
【解決手段】下記の構造で示される、1,2-ビス(2-(ビス(2-ピリジルメチル)アミノメチル)6-ピリジル)エタンの二核銅錯体からなる燃料電池用電極触媒。



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


燃料電池は、電気化学反応によって、燃料の持つ化学エネルギーを直接、電気エネルギーに変換できるため、高いエネルギー変換効率を示す。燃料電池は、水素やメタノールなどの燃料を燃料極(アノード)に、酸素を含むガス(空気等)を空気極(カソード)に供給して、電気エネルギーと水を作り出すため、クリーンなエネルギー源として注目されている。



燃料電池は、電解質の違いにより複数の種類に分類されるが、その中でも、固体高分子膜(陽イオン交換膜)を電解質として用いる固体高分子形燃料電池は、常温で発電でき、小型・軽量化にも適しているため、家庭用、携帯用、自動車用のエネルギー源として最も期待されている。



固体高分子形燃料電池の仕組みを概説すると、燃料極(アノード)において、水素やメタノールが、触媒によって電子とプロトンに分解される(H2→2H++2e-あるいはCH3OH+H2O→CO2+6H++6e-)。このうち電子は、外部回路を通って空気極へ移動して電流を生じ、プロトンは燃料極と空気極を隔てる固体高分子膜を通って空気極に向かって移動する。空気極に到達した電子とプロトンは、触媒の作用により、空気極に供給された酸素と反応し、水が生じる(4H++O2+4e-→2H2O)。



空気極では、電子を用いて酸素分子を4電子還元する反応を触媒するシステムが必要になる。この空気極の触媒として、従来から白金(Pt)微粒子が用いられてきた。しかし、白金は高い触媒活性を有するものの、非常に高価であるため、実用化の観点からは、高い触媒活性を有し、且つ安価な触媒が求められている。



白金の代わりに使用できる空気極用の触媒として、生体内において酸素分子の還元反応を触媒するマルチ銅オキシダーゼ(MCO)の使用が検討されている。MCOは、ラッカーゼ、ビリルビンオキシダーゼ等、自然界に広く存在し、酸素を4電子還元する反応を触媒する。例えば、特許文献1では、MCOからなる電極触媒が開示されており、特許文献2にも、MCOを使用した酵素燃料電池が開示されている。



しかしながら、これらの酵素は全体の分子量が非常に大きく、電極表面での反応効率が低い。また酵素は中性付近の水溶液中でないと活性を示さないため、実用化が難しいという問題がある。そこで、有機溶媒中や酸性pH領域でも使用可能な触媒の開発が求められている。



合成された銅錯体でこの問題を解決する事が期待されており、例えばRauchfussらは、μ-1,2-型のパーオキソ錯体を与えるトリス(2-ピリジルメチル)アミン配位子(tmpa配位子あるいはtpa配位子)の二核銅錯体が、優れた触媒機能を示すことを報告している(非特許文献1)。しかしながら、固体高分子形燃料電池の実用化のためには、酸素分子の4電子還元に対してさらに高い活性を示す触媒が求められている。



このため、Rauchfussらはさらに、非特許文献2において、tmpa銅錯体に匹敵する酸素還元活性を実現できるDPA(2,2'-ジピコリルアミン)を二分子あるいは三分子結合することによって、酸素還元活性を向上させることを試みているが、リンカーで複数のDPAを結合しても、DPAを超える酸素還元活性は得られなかったことを報告している。

産業上の利用分野


本発明は、燃料電池用電極触媒およびそれを用いた燃料電池用電極並びに燃料電池に関する。より具体的には、本発明は、固体高分子形燃料電池の空気極の触媒に適した二核銅錯体に関する。また、本発明は、前記二核銅錯体の配位子を効率よく製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
1,2-ビス(2-(ビス(2-ピリジルメチル)アミノメチル)6-ピリジル)エタンの二核銅錯体からなる燃料電池用電極触媒。

【請求項2】
請求項1に記載の電極触媒を含む燃料電池用電極。

【請求項3】
請求項2に記載の電極を空気極として備えた固体高分子形燃料電池。

【請求項4】
1,2-ビス(2-(ビス(2-ピリジルメチル)アミノメチル)6-ピリジル)エタンを製造する方法であって、
パラジウム触媒を用いたクロスカップリング法により、1,2-ビス(2-ハロ-6-ピリジル)エタンにシアノ基を導入することによって、1,2-ビス(2-シアノ-6-ピリジル)エタンを得る工程、
1,2-ビス(2-シアノ-6-ピリジル)エタンを還元して、1,2-ビス(2-アミノメチル-6-ピリジル)エタンを得る工程、
2-ハロメチルピリジンを用いて、1,2-ビス(2-アミノメチル-6-ピリジル)エタンの2つのアミノ基それぞれに2つの2-ピリジルメチル基を導入することにより、1,2-ビス(2-(ビス(2-ピリジルメチル)アミノメチル)6-ピリジル)エタンを得る工程
を含むことを特徴とする方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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