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組成物及びその製造方法 NEW

国内特許コード P160013534
整理番号 S2015-0882-N0
掲載日 2016年11月29日
出願番号 特願2015-059676
公開番号 特開2016-180024
出願日 平成27年3月23日(2015.3.23)
公開日 平成28年10月13日(2016.10.13)
発明者
  • 田仲 持郎
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 組成物及びその製造方法 NEW
発明の概要 【課題】機械的特性に優れた成形品、特に、義歯床やマウスピースを提供する。
【解決手段】重合体(A)の粉剤と単量体(B)の液剤とを重合開始剤(C)の存在下で混合してなる組成物であって;単量体(B)の液剤に対する重合体(A)の粉剤の混合比(g/ml)が1.5~2.3であり、重合体(A)が、メチルメタクリレート単位を80質量%以上含有し、単量体(B)が、メチルメタクリレート(b1)及び炭素数3~10の脂肪族トリオールのトリ(メタ)アクリレート(b2)を含有し、単量体(B)における、(b1)及び(b2)の合計量が80質量%以上であり、かつ(b1)に対する(b2)の質量比(b2/b1)が3/97~60/40である組成物。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


重合体、単量体及び重合開始剤を含有する組成物は成形品の材料等として用いられている。このような組成物は、重合体の粉剤と単量体の液剤を混合して製造される場合がある。その場合の成形品の製造方法としては、重合体の粉剤と単量体の液剤を混合して、混合物が餅状になるまで待ってから賦形し、その後重合させて硬化させることによって目的の形状のものを得る方法が知られている。このような製造方法を用いれば、組成物の製造やその後の賦形が簡便な操作で可能である。これまで、このような組成物として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)の粉剤とメチルメタクリレート(MMA)の液剤とを混合して得られるものが知られており、当該組成物は、医療分野等において使用されている。例えば、当該組成物は、歯科分野において、義歯床材、マウスピース材等の材料として使用されているほか、整形外科の分野において、骨セメント材等として使用されている。



しかしながら、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート及び重合開始剤を含有する組成物を重合させた硬化物は、機械的特性が不十分である場合があった。したがって、用途によっては使用中の応力や衝撃によって破損するおそれがあり、その改善が求められていた。



特許文献1には、不飽和二重結合を持つ重合性モノマーと、ポリアルキル(メタ)アクリレートと、重合触媒とが混合されてなり、前記ポリアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも一部が前記重合性モノマー中に溶解していることを特徴とする義歯床用樹脂材料が記載されている。これにより、予めペースト状となっていて操作が簡略化できるとともに、弾性エネルギーが大きく適度な硬さと粘り強さとを有する硬化体が得られるとされている。実施例には、重合性モノマーとして、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート及びエチレングリコールジメタクリレートを用いた例が記載されているが、その強度は不十分なものであった。



特許文献2には、ポリアルキル(メタ)アクリレートの粉剤と、炭素数が6以上のビニルエステル単量体の液剤とを、重合開始剤の存在下で混合して増粘させてから賦形し、その後重合反応を進行させて硬化させる、成形品の製造方法が記載されている。しかしながら、液剤としてビニルエステル単量体を用いたのでは、得られる成形品の弾性率が低くなり、高弾性率が要求される用途に用いるには不十分な場合があった。



特許文献3には、ポリメチルメタクリレートの粉剤と、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートの液剤とを重合開始剤の存在下で混合して増粘させてから賦形し、その後重合反応を進行させて硬化させる、成形品の製造方法が記載されている。しかしながら、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートは、ポリメチルメタクリレートの粉剤を膨潤させる速度が遅く、混合操作に24時間あるいはそれ以上の時間を要するので、操作性が不十分となる場合があった。また、用途によっては、強度、弾性率、靭性のバランスが不十分となる場合があった。



特許文献4には、メチルメタクリレートにコロイダルシリカを分散させ、さらに重合開始剤、(メタ)アクリレート系(共)重合体を配合した組成物を重合させてなる歯科用複合材料が記載されている。特許文献4の実施例には、(メタ)アクリレート系(共)重合体として、ポリメチルメタクリレート粒子を用いるとともに、メチルメタクリレートに共重合させる多官能不飽和モノマーとしてトリメチロールプロパントリメタクリレートを用いた例が記載されている。しかしながら、特許文献4に記載された材料においては、樹脂自体の機械的特性が十分ではなく、所定の機械的特性を確保するためコロイダルシリカを複合させる必要があった。

産業上の利用分野


本発明は、重合体の粉剤、単量体の液剤及び重合開始剤を含有する組成物及びその製造方法に関する。また、このような組成物からなる医療用組成物、特に歯科用組成物に関する。さらに、前記組成物を硬化させてなる成形品及び前記組成物を製造するためのキットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
重合体(A)の粉剤と単量体(B)の液剤とを重合開始剤(C)の存在下で混合してなる組成物であって;
単量体(B)の液剤に対する重合体(A)の粉剤の混合比(g/ml)が1.5~2.3であり、
重合体(A)が、メチルメタクリレート単位を80質量%以上含有し、
単量体(B)が、メチルメタクリレート(b1)及び炭素数3~10の脂肪族トリオールのトリ(メタ)アクリレート(b2)を含有し、
単量体(B)における、(b1)及び(b2)の合計量が80質量%以上であり、かつ(b1)に対する(b2)の質量比(b2/b1)が3/97~60/40であることを特徴とする組成物。

【請求項2】
重合体(A)、単量体(B)及び重合開始剤(C)の合計量が90質量%以上である請求項1に記載の組成物。

【請求項3】
重合体(A)の粒子に由来する不均一構造を有する請求項1又は2に記載の組成物。

【請求項4】
単量体(b2)が1,1,1-トリメチロールプロパントリメタクリレートである請求項1~3のいずれかに記載の組成物。

【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の組成物からなる医療用組成物。

【請求項6】
請求項5に記載の医療用組成物からなる歯科用組成物。

【請求項7】
請求項6に記載の歯科用組成物からなる歯科用接着剤。

【請求項8】
請求項5に記載の医療用組成物からなる骨セメント。

【請求項9】
請求項1~4のいずれかに記載の組成物を硬化させてなる成形品。

【請求項10】
単量体(B)に含まれていた炭素-炭素二重結合の反応率が80%以上である請求項9に記載の成形品。

【請求項11】
請求項6に記載の歯科用組成物を硬化させてなる義歯床又はマウスピース。

【請求項12】
重合体(A)の粉剤と単量体(B)の液剤とを重合開始剤(C)の存在下で混合して増粘させることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の組成物の製造方法。

【請求項13】
重合体(A)が予め重合開始剤(C)を含有している請求項12に記載の組成物の製造方法。

【請求項14】
重合体(A)の粉剤と単量体(B)の液剤とからなり、
重合体(A)が、メチルメタクリレート単位を80質量%以上含有し、
単量体(B)が、メチルメタクリレート(b1)及び炭素数3~10の脂肪族トリオールのトリ(メタ)アクリレート(b2)を含有し、
単量体(B)における、(b1)及び(b2)の合計量が80質量%以上であり、かつ(b1)に対する(b2)の質量比(b2/b1)が3/97~60/40であり、
前記粉剤又は前記液剤の少なくとも一方が重合開始剤(C)を含有する、キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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