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クロマトグラフィー用充填剤 新技術説明会

国内特許コード P160013546
整理番号 S2015-0716-N0
掲載日 2016年12月6日
出願番号 特願2015-071788
公開番号 特開2016-190204
出願日 平成27年3月31日(2015.3.31)
公開日 平成28年11月10日(2016.11.10)
発明者
  • 池上 亨
  • 上山 芳記
出願人
  • 国立大学法人京都工芸繊維大学
発明の名称 クロマトグラフィー用充填剤 新技術説明会
発明の概要 【課題】光学分割能を有するクロマトグラフィー用充填剤の提供。
【解決手段】式(2)で表されるモノマーをチオール等で表面修飾したシリカ担体の表面上に重合修飾した充填剤。



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


高速液体クロマトグラフィー(High performance liquid chromatography,HPLC)は工業科学・生命科学・医薬学・環境科学など幅広い分野の精密分離分析において必要不可欠な手法であり、現在ではより高度な分離が求められている。



HPLC分析は大半が最も適用範囲が広いため、逆相クロマトグラフィー(Reversed-phase liquid chromatography, RPLC)によって行われている。しかし、生命科学において非常に重要な生体内での代謝成分をはじめ、核酸、糖、ペプチドなどは親水性を示すものが多く、RPLCでは保持時間が短く、精密分離が困難な場合がある。



このような高極性物質の分離手段にはイオン交換クロマトグラフィー(Ion-exchange chromatography,IEC)、順相クロマトグラフィー(Normal Phase Liquid Chromatography, NPLC)といった分離モードが用いられる。しかし、IECでは中性の極性物質の分離ができず、NPLCでは移動相に極性の高い溶媒を用いることができないため、高極性化合物を溶解できない場合がある。そこで、親水性の試料を分離するための手段として親水性相互作用液体クロマトグラフィー(Hydrophilic Interaction Liquid Chromatography, HILIC) が注目を集めている。HILICは、移動相に有機溶媒と水または緩衝液の混合溶媒を用いる点で一般のNPLCとは異なる。



更に水系の移動相を用いるため,NPLCでは導入が困難であったエレクトロスプレーイオン化(Electrospray ionization,ESI)を用いた質量分析法(Mass Spectrometry,MS)への接続および利用が容易になった。



生命科学においてメタボローム解析やゲノム解析の需要が増えている今,HILICモードは正に必要とされている分析方法と言える。HILICモードでの測定はガスクロマトグラフィー質量分析で測定することができない熱に弱い物質や沸点の高い物質を液体クロマトグラフィー質量分析で測定することを可能としている。また従来はRPLCやIECで行われていた核酸やヌクレオシドの分析にも適用することができる。このことからHILICモードを用いることで生体物質の分析の幅が更に広がることが予想される。



しかしながら、HILICモードでは、移動相に有機溶媒、水の混合物を用いるため、水が固定相と水素結合、イオン-双極子相互作用、双極子-双極子相互作用する。結果として、分離対象のサンプルと固定相の直接的な水素結合、イオン-双極子相互作用、双極子-双極子相互作用が制限されてしまう。



また、糖は高極性物質であるが、異性体ごとの極性にあまり違いがなく、中性物質であり、イオン相互作用を用いる場合は強塩基性条件で分析する必要があり、適用できるサンプル、固定相に制限がかかる。糖の光学異性体分離は、以下の2つの点で困難である。1つ目は現有のカラムでは保持が小さい点、2つ目は固定相と強く相互作用を示す官能基が存在しない点である。近年では、希少な単糖の生理活性が明らかになりつつあり、糖のリン酸化合物が癌のバイオマーカーとして注目されていることなどから、糖の分離技術を確立することは大きな意義を持っている。



親水性と光学分割能をともに発現する固定相や糖の異性体を分離可能な固定相は、現存のものは能力が不十分であり、さらなる開発が求められているのが現状である。

産業上の利用分野


本発明は、主にクロマトグラフィー用充填剤及びその製造方法、ポリマー、化合物、並びに化合物の分離方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表される繰り返し単位からなるポリマーで表面が修飾されたシリカ担体からなる、クロマトグラフィー用充填剤。
【化1】


[式中、RはOX、Oまたは第1のアミノ酸残基を示し、Rはアミン基(NH)、トリメチルアンモニウム基(N(CH)またはNHRを示す。
Xは水素原子またはアルカリ金属原子を示す。
は、第2のアミノ酸残基を示す。
*1は、不斉炭素を示す。]

【請求項2】
及びRは下記のいずれかの組み合わせである、請求項1に記載のクロマトグラフィー用充填剤。
【化2】


[式中、Xは水素原子またはアルカリ金属原子を示す。Yは、カウンターイオンを示す。
*2は、不斉炭素を示す。]

【請求項3】
下記一般式(1)で表される繰り返し単位からなるポリマー。
【化3】


[式中、RはOX、Oまたは第1のアミノ酸残基を示し、Rはアミン基(NH)、トリメチルアンモニウム基(N(CH)またはNHRを示す。
Xは水素原子またはアルカリ金属原子を示す。
は、第2のアミノ酸残基を示す。
*1は、不斉炭素を示す。]

【請求項4】
及びRは下記のいずれかの組み合わせである、請求項1に記載のポリマー。
【化4】


[式中、Xは水素原子またはアルカリ金属原子を示す。Yは、カウンターイオンを示す。
*2は、不斉炭素を示す。]

【請求項5】
下記一般式(2)で表される化合物。
【化5】


[式中、R及びRは下記のいずれかの組み合わせである:
【化6】


Xは水素原子またはアルカリ金属原子を示す。Yは、カウンターイオンを示す
*1及び*2は、不斉炭素を示す。]

【請求項6】
(i)チオール基含有化合物とジビニルスルホンとを反応させて、モノマー(a)を得る工程、及び、
(ii)表面に重合性不飽和基またはチオール基を有するシリカ担体の表面上で、前記モノマー(a)を重合する工程
を含む、クロマトグラフィー用充填剤の製造方法。

【請求項7】
前記工程(ii)において、水溶性のアゾ型重合開始剤の存在下で反応を行う、請求項6に記載の製造方法。

【請求項8】
請求項1または2に記載のクロマトグラフィー用充填剤を充填したカラムを使用して、化合物を分離する工程を含む、化合物の分離方法、

【請求項9】
分離される化合物が光学活性化合物である、請求項8に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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