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加工誤差予測方法、プログラムおよび加工誤差予測装置 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P160013557
掲載日 2016年12月20日
出願番号 特願2015-101389
公開番号 特開2016-218641
出願日 平成27年5月18日(2015.5.18)
公開日 平成28年12月22日(2016.12.22)
発明者
  • 西川 隆敏
  • 菊田 敬一
  • 筒本 隆博
出願人
  • 広島県
発明の名称 加工誤差予測方法、プログラムおよび加工誤差予測装置 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【課題】短い計算時間で精度高く予測できる加工誤差予測方法を実現する。
【解決手段】加工誤差予測方法は、第1撓み量を考慮して回転工具1回転分の切削力を算出する切削力算出工程と、算出した上記切削力に基づいて第2撓み量を算出する撓み量算出工程と、上記第2撓み量と上記第1撓み量との差が収束した場合、上記第2撓み量に基づいて被削物(3)の加工誤差を算出する加工誤差算出工程と、を含む。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


従来から、プレス製品等の製造に使用される金型等は、CAM(Computer Aided Manufacturing)から出力された回転工具の移動経路のデータ(NCデータ)に基づいて回転工具を移動させ、被削物を切削加工することによって製作される。CAMは、回転工具の工具情報および加工条件に基づいて、目標形状であるCAD(Computer Aided Design)のモデル形状に正確に回転工具を沿わせるように、移動経路を出力する(仕上げ加工の場合)。しかしながら、実際には、回転工具の撓み等により、モデル形状に対して加工誤差を生じることは避けられない。この加工誤差の問題に対し、例えば、撓みを事前に算出し、被削物の加工誤差を打ち消すように移動経路を修正する技術の研究が進められている。



例えば、特許文献1には、入力データ中の工具形状等の初期値に応じた加工力を求め、かつ、加工力に基づいて動特性モデルの応答変位を求める解析手段を有する機械加工の最適化システム等が開示されている。また、特許文献2には、工具の微小切刃の切り取り厚さ等に基づいて工具1回転中の切削力を算出するステップと、算出された切削力に基づいて工具1回転中の撓みを算出するステップと、を含む加工誤差予測のためのコンピュータプログラム等が開示されている。



また、例えば、特許文献3には、微小時間ステップ毎に切り込み量に対する加工力を演算する加工力予測手段と、該加工力に基づいて計算された工具および治具の応答変位波形から加工精度等の予測値を決定する加工精度・工具寿命予測手段と、を備えた機械加工最適化装置が開示されている。また、非特許文献1には、微小時間毎に切削力による工具の振動変位に基づいて被削物形状を計算し、これを回転工具が数回転するまで逐次算出することにより加工誤差を予測する方法が開示されている。また、特許文献4には、被加工物の加工後形状を算出する加工後形状算出手段と、算出された加工後形状と目標形状との差に基づいて被加工物の加工誤差を算出する加工誤差算出手段と、を備えた加工誤差算出装置等が開示されている。



さらに、例えば、非特許文献2には、エンドミルの切れ刃が被削物を切削することによって生じるびびり振動について、実際に切削を行っている切れ刃の1刃前の切れ刃に対応する撓みを考慮して、びびり振動の発生限界を計算する方法が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、エンドミル等の回転工具の加工誤差予測方法、プログラムおよび加工誤差予測装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
回転工具に対する切削力の作用に起因して発生する被削物の加工誤差を予測するための加工誤差予測方法であって、
上記回転工具1回転中に発生する上記回転工具の撓みである第1撓み量を考慮して、上記回転工具に作用する上記回転工具1回転分の切削力を算出する切削力算出工程と、
上記切削力算出工程において算出された上記切削力に基づいて、上記回転工具1回転中に発生する上記回転工具の撓みである第2撓み量を算出する撓み量算出工程と、
上記撓み量算出工程において算出された上記第2撓み量と上記第1撓み量との差が、閾値より小さくなる収束条件を充足するか否かを判定する収束条件判定工程と、
上記収束条件判定工程において上記収束条件を充足するとの判定がなされた場合に、上記第2撓み量に基づいて上記加工誤差を算出する加工誤差算出工程と、を含むことを特徴とする加工誤差予測方法。

【請求項2】
上記回転工具は1つ以上の切れ刃を備え、
上記切削力算出工程は、
上記切れ刃を仮想的に複数分割して仮想的な微小切れ刃を生成した上で、
上記第1撓み量を考慮しない上記微小切れ刃の第1刃先位置と、上記第1刃先位置と上記回転工具の回転中心とを結ぶ線分の上に位置し、上記回転工具の1刃前において上記第1撓み量を考慮しない上記微小切れ刃の第2刃先位置との差を、静的切り取り厚さとして算出するとともに、上記第1撓み量を考慮した上記第1刃先位置における上記線分方向の変化量と、上記第1撓み量を考慮した上記第2刃先位置における上記線分方向の変化量との差を動的切り取り厚さとして算出し、
上記静的切り取り厚さと上記動的切り取り厚さとの和を用いて、上記微小切れ刃に作用する微小切削力を算出した上で、上記微小切削力を全ての上記微小切れ刃について積算することで、上記切れ刃に作用する瞬間切削力を算出し、
上記瞬間切削力の算出を、上記回転工具が微小角度回転する毎に、上記回転工具1回転分繰り返すことにより、上記回転工具1回転分の切削力を算出することを特徴とする請求項1に記載の加工誤差予測方法。

【請求項3】
上記第1撓み量に用いる第1重み係数と上記第2撓み量に用いる第2重み係数とによって、上記第1撓み量と上記第2撓み量との重み平均としての第3撓み量を算出する撓み量平均化工程をさらに含み、
上記第3撓み量を新たに上記第1撓み量とした上で、上記切削力算出工程と上記撓み量算出工程と上記収束条件判定工程と上記撓み量平均化工程とを繰り返すことを特徴とする請求項1または2に記載の加工誤差予測方法。

【請求項4】
上記収束条件判定工程において、上記第2撓み量と上記第1撓み量との差が収束せずに発散するとの判定がなされた場合に、上記第1重み係数および上記第2重み係数の少なくともいずれか一方の数値を変更する重み係数変更工程をさらに含み、
上記重み係数変更工程の実施後に、上記撓み量平均化工程で算出し直した上記第3撓み量を新たに上記第1撓み量とした上で、上記切削力算出工程と上記撓み量算出工程と上記収束条件判定工程と上記撓み量平均化工程と上記重み係数変更工程とを繰り返すことを特徴とする請求項3に記載の加工誤差予測方法。

【請求項5】
上記撓み量算出工程において算出された上記第2撓み量に対してローパスフィルタ処理を施すことにより、第4撓み量を生成するローパスフィルタ処理工程をさらに含み、
上記収束条件判定工程は、上記ローパスフィルタ処理工程において生成された上記第4撓み量と上記第1撓み量との差に基づいて、上記収束条件を充足するか否かを判定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の加工誤差予測方法。

【請求項6】
上記回転工具の移動経路を分割した分割経路における上記加工誤差を予測する場合、予測対象となる上記分割経路の1つ前の上記分割経路において上記加工誤差算出工程による上記加工誤差の算出に用いられた上記第2撓み量を、上記予測対象となる上記分割経路において新たに上記第1撓み量とした上で、上記切削力算出工程と上記撓み量算出工程と上記収束条件判定工程とを行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の加工誤差予測方法。

【請求項7】
コンピュータを、請求項1から6のいずれか1項に記載の加工誤差予測方法における各工程として機能させるためのプログラム。

【請求項8】
回転工具に対する切削力の作用に起因して発生する被削物の加工誤差を予測するための加工誤差予測装置であって、
上記回転工具1回転中に発生する上記回転工具の撓みである第1撓み量を考慮して、上記回転工具に作用する上記回転工具1回転分の切削力を算出する切削力算出部と、
上記切削力算出部において算出された上記切削力に基づいて、上記回転工具1回転中に発生する上記回転工具の撓みである第2撓み量を算出する撓み量算出部と、
上記撓み量算出部において算出された上記第2撓み量と上記第1撓み量との差が、閾値より小さくなる収束条件を充足するか否かを判定する収束条件判定部と、
上記収束条件判定部において上記収束条件を充足するとの判定がなされた場合に、上記第2撓み量に基づいて上記加工誤差を算出する加工誤差算出部と、を備えることを特徴とする加工誤差予測装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015101389thum.jpg


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