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樹脂成形用金型、該樹脂成形用金型の製造方法及び樹脂成形品の製造方法 NEW 新技術説明会

国内特許コード P160013581
掲載日 2016年12月28日
出願番号 特願2013-507612
登録番号 特許第5967834号
出願日 平成24年3月27日(2012.3.27)
登録日 平成28年7月15日(2016.7.15)
国際出願番号 JP2012057930
国際公開番号 WO2012133406
国際出願日 平成24年3月27日(2012.3.27)
国際公開日 平成24年10月4日(2012.10.4)
優先権データ
  • 特願2011-077762 (2011.3.31) JP
発明者
  • 松葉 朗
  • 藤井 敏男
  • 池田 慎哉
  • 西田 裕紀
  • 山崎 拓哉
  • 山崎 久男
出願人
  • 広島県
  • 株式会社積層金型
発明の名称 樹脂成形用金型、該樹脂成形用金型の製造方法及び樹脂成形品の製造方法 NEW 新技術説明会
発明の概要 急速に、かつ温度分布が生じないようにキャビティー面を加熱可能な、またキャビティー面上の任意の領域を所定温度に制御することも可能な樹脂成形用金型を提供する。
キャビティー面10が上部に形成された高硬度金属層2と、前記高硬度金属層2の下側、すなわち、キャビティー面10の反対側に冶金接合された高熱伝導性金属層3と、前記高熱伝導性金属層3の下側に冶金接合された磁性金属層4と、前記磁性金属層4の下側、すなわち、高熱伝導性金属層3の反対側に設置したインダクタ6とを備える電磁誘導加熱方式の樹脂成形用金型1であり、キャビティー面10における加熱時の温度不均一を抑制できるよう、前記高硬度金属層2及び前記高熱伝導性金属層3のそれぞれの層厚さを金型内で変化させる。
従来技術、競合技術の概要


樹脂成形、すなわち、プラスチックや繊維強化プラスチック部品を対象とした射出成形及びプレス成形においては、成形時間短縮のために金型の加熱冷却の高速化が強く求められており、金型の高速加熱の一手法として、近年高周波電磁誘導加熱を利用した技術が多数提案されている。



例えば、特許文献1のように、上金型及び下金型を囲むようにインダクタを配置し、該インダクタに高周波電流を印加することによって、キャビティー面のある金型表面部にうず電流を発生させ、それにより生じるジュール熱によりキャビティー面を加熱する技術が開示されている。この方法を用いれば、成形時の直接の作用面ではない金型内部までを加熱する必要がないため、成形に必要なキャビティー面近傍のみを高速かつ効率的に加熱できる。



また、同様の電磁誘導加熱式金型において、冷却工程の高速化を主目的として、キャビティー面の直下に熱伝導性に優れる銅やアルミニウムなどの高熱伝導性金属層を設けることにより、冷却時の熱交換を促進して冷却時間を短縮し、加熱と冷却の両面で高速化を図る方法が提案されている。(例えば特許文献2参照)



このように、電磁誘導加熱方式は成形時間の短縮に有効であるが、一方で被加熱面において均一なうず電流場を生成することが難しいため、被加熱面では均一な加熱ができず、結果としてキャビティー面上では顕著な温度むらが生じることが知られている。このような温度むらの発生によって、樹脂充填の不良や、そりや割れの発生などの各種成形不良が生じやすい。



そこで、キャビティー面を直接加熱するのではなく、まずキャビティー面から少し離れた金型内部の一領域を加熱し、該発熱部からの熱伝導によってキャビティー面を加熱する手法が提案されている。例えば、特許文献3では、金型の内部にインダクタを設置し、インダクタ近傍における金型の一部を加熱して、その熱伝導によりキャビティー面を昇温する手法が開示されている。これにより、金型内部の発熱部においては温度が不均一であるものの、キャビティー面までの熱伝導過程において熱拡散を伴うため、キャビティー面を直接加熱する特許文献1や特許文献2の手法と比較して、キャビティー面上の温度分布を軽減できる利点がある。

産業上の利用分野


本発明は、キャビティー面上の温度均一性、温度制御性及び加熱冷却時間の短縮化に優れた樹脂成形用金型及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
発熱体上に少なくとも高熱伝導性金属層及び前記高熱伝導性金属層に比較して熱伝導度の小さい材料で形成された層が積層され、上面にキャビティー面が形成された複合層を備え、
前記キャビティー面上の全域又は任意の領域を急速に所定温度に成さしめるべく、前記高熱伝導性金属層及び/又は熱伝導度の小さい材料で形成された層の厚さが場所に応じて異なる厚さに設定されており、
前記発熱体、前記発熱体上に積層された前記熱伝導度の小さい材料で形成された層及び前記高熱伝導性金属層を含む複数の金属層、前記複数金属層中における各金属層間の境界部、又は前記発熱体と前記複数金属層との境界部のうち、少なくとも一つに冷却媒体の流路が設けられていることを特徴とする樹脂成形用金型。

【請求項2】
前記冷却媒体の流路が、キャビティー面を急速かつ均一に冷却可能に前記キャビティー面の近傍に立体的に配置されていることを特徴とする請求項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項3】
前記高熱伝導性金属層が、純銅、銅合金、純アルミニウム、アルミニウム合金から選択される材種により形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の樹脂成形用金型。

【請求項4】
電磁誘導加熱式の樹脂成形用金型であり、
前記発熱体が磁性金属層であり、前記磁性金属層中又は前記磁性金属層の反複合層側にインダクタを備えることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項5】
前記熱伝導度の小さい材料で形成された層が高硬度金属層からなり、該高硬度金属層の上面に前記キャビティー面が形成され、該高硬度金属層、前記高熱伝導性金属層、前記磁性金属層の順にそれぞれ冶金接合されていることを特徴とする請求項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項6】
前記インダクタが同一平面上に設けられていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項7】
さらに非磁性材料及び/又は低熱伝導性材料で形成された層を有し、
前記インダクタは、前記磁性金属層と該非磁性材料及び/又は低熱伝導性材料で形成された層とで挟まれ、かつこれらで囲まれていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項8】
前記磁性金属層が、純鉄、鉄鋼、純ニッケル、ニッケル合金から選択される材種により形成されていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項9】
前記熱伝導度の小さい材料で形成された層及び/又は前記高熱伝導性金属層が、所定の形状に加工された複数枚の板を積層し、該積層体を拡散接合することにより形成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項10】
少なくとも前記熱伝導度の小さい材料で形成された層と前記高熱伝導性金属層とが拡散接合又はろう付けにより接合され、又は前記熱伝導度の小さい材料で形成された層及び/又は前記高熱伝導性金属層が電気めっき法により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項11】
前記熱伝導度の小さい材料で形成された層と前記高熱伝導性金属層とが拡散接合又はろう付けにより接合され、又は前記熱伝導度の小さい材料で形成された層及び/又は前記高熱伝導性金属層が電気めっき法により形成され、
前記磁性金属層と前記高熱伝導性金属層とが拡散接合又はろう付けにより接合され、又は前記磁性金属層が電気めっき法により形成されていることを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型。

【請求項12】
同一高さに異種材料である前記熱伝導度の小さい材料で形成された層と前記高熱伝導性金属層とが混在する領域を、所定の厚さと輪郭形状に加工された複数枚の平板を積層し、積層方向に圧力を加えて拡散接合することにより製作する場合において、
所定の組み合わせと順序で積層された熱伝導度の小さい材料の板と高熱伝導性金属板とからなる積層体に生じる加熱時の熱ひずみ、及び加圧により生じる積層方向に対して直交方向のひずみを外形部において拘束することによって、積層方向に対して平行な異材界面にも接合圧力を生じせしめ、拡散接合を行うことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型の製造方法。

【請求項13】
同一高さに異種材料である前記熱伝導度の小さい材料で形成された層と前記高熱伝導性金属層とが混在する領域を、所定の厚さと輪郭形状に加工された複数枚の平板を積層し、積層方向に圧力を加えて拡散接合することにより製作する場合において、
所定の組み合わせと順序で積層された熱伝導度の小さい材料の板と高熱伝導性金属板とからなる積層体の外側を囲むように、前記熱伝導度の小さい材料の板及び前記高熱伝導性金属板よりも線膨張係数の小さい材料で製作された外枠材を設置し、前記積層体と前記外枠材との間にくさび形状をした少なくとも一対の板材を挟んで加熱することにより、加熱時における前記外枠材、前記熱伝導度の小さい材料の板、前記高熱伝導性金属板及び前記くさび形板材のそれぞれの熱膨張差を利用して外力を負荷することなく積層方向に対して平行な異材界面の拡散接合を行うことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型の製造方法。

【請求項14】
同一高さに異種材料である前記熱伝導度の小さい材料で形成された層と前記高熱伝導性金属層とが混在する領域を、所定の厚さと輪郭形状に加工された複数枚の平板を積層し、積層方向に圧力を加えて拡散接合することにより製作する場合において、
前記熱伝導度の小さい材料で形成された層及び前記高熱伝導性金属層をそれぞれ、所定の厚さと輪郭形状に加工された複数枚の平板を積層し、外周を拘束した状態で積層方向に荷重を加え拡散接合し製作し、拡散接合した前記熱伝導度の小さい材料で形成された層及び前記高熱伝導性金属層を積層し、又は拡散接合した前記熱伝導度の小さい材料で形成された層と前記高熱伝導性金属層との接合面を形状加工した後に積層し、外周を拘束した状態で積層方向に荷重を加え拡散接合することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型の製造方法。

【請求項15】
同一高さに異種材料である前記熱伝導度の小さい材料で形成された層と前記高熱伝導性金属層とが混在する領域を、積層方向に圧力を加えて拡散接合することにより製作する場合において、
前記熱伝導度の小さい材料で形成された層及び前記高熱伝導性金属層を積層し、該積層体に生じる加熱時の熱ひずみ、及び加圧により生じる積層方向に対して直交方向のひずみを外形部において拘束することによって、積層方向に対して平行な異材界面にも接合圧力を生じせしめ、拡散接合を行うことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型の製造方法。

【請求項16】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の樹脂成形用金型を利用して、樹脂成形品を製造する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013507612thum.jpg
出願権利状態 登録


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