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藻類バイオマスの生産方法

国内特許コード P160013589
整理番号 H26-031
掲載日 2016年12月28日
出願番号 特願2014-152585
公開番号 特開2016-029901
出願日 平成26年7月28日(2014.7.28)
公開日 平成28年3月7日(2016.3.7)
発明者
  • 三角 修己
  • 齋藤 貴史
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 藻類バイオマスの生産方法
発明の概要 【課題】本発明は、トリアシルグリセロール(TAG)を高い含有率で含有する藻類の培養方法の提供を目的とする。また、本発明は、トリアシルグリセロールの合成材料となる遊離脂肪酸を高い含有率で含有するの培養方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、窒素含有培地で、赤色光照射環境下または青色光照射環境下でイデユコゴメ綱に属する藻類を培養する工程を含む、遊離脂肪酸またはTAG高含有藻類を生産する方法に関する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


近年の環境・エネルギー問題の解決策の1つとして、クリーンな再生可能エネルギーが注目されている。化石燃料の代替として太陽光や風力などともに、バイオマスエネルギーもその有力な候補の1つと考えられている。今のところ、再生可能エネルギーの中でバイオマスエネルギーのみが液体燃料を供給することが可能な技術である。液体燃料は電池と比較してエネルギー密度がはるかに大きく、貯蔵と輸送が容易であるために航空機などの大型輸送には今後も液体燃料が不可欠とされている。
微細藻類は光合成によって固定した二酸化炭素を原料として糖(でんぷん)のみならず、脂肪酸やトリアシルグリセロールを生合成する。これらの脂質の性状はディーゼルやジェット燃料に向いており、藻類由来のバイオディーゼルの研究が盛んに行われている。



通常、微細藻類は十分な窒素やリンが存在する至適条件の培養条件下では活発に光合成を行い、糖(でんぷん)を合成しながら細胞分裂による増殖を行う。
近年、光合成産物として脂質を大量に蓄積するボトリオコッカスやシュードコリシスチスといった微細藻類が注目され、バイオ燃料生成のための研究に使われている。例えば、ディーゼル燃料の代替燃料として利用できる炭化水素を生産するために、シュードコリシスチス属の微細藻類を窒素欠乏状態で培養する方法(特許文献1)、あるいは、ワックスエステルを製造するために、微細藻類ユーグレナを窒素飢餓状態で培養する方法(特許文献2)などが報告されている。



しかしながら、藻類一般において、培地中の窒素やリンが不足すると、細胞の増殖や光合成が停止するという普遍的な応答が見られる。つまり、微細藻類の細胞を窒素欠乏条件に曝して脂質合成を誘導することによって、同時に細胞増殖の停止や光合成反応の停止が起こり、脂質を蓄積した細胞はやがて死んでしまうため、効率的なバイオ燃料の製造を行うことは、難しい。そのため、従来の窒素飢餓状態等において培養する方法による場合には、継続的なバイオマス生産を行うために、培地の交換や細胞の追加供給を人為的に繰り返し行わなくてはならない。このような煩雑な工程は、実験室レベルの小規模な培養条件であれば実現可能であるが、商業化を目指した大規模な培養になると、培地の交換や細胞の回収に莫大なコストがかかることになるため、産業上、実用化するのは現実的に困難である。
このような状況において、コスト面や作業効率の面を考えて、低コストで簡便な脂質合成誘導方法の開発が求められている。

産業上の利用分野


本発明は、トリアシルグリセロールまたは脂肪酸を多く含有する藻類を、効率的に生産する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
窒素含有培地で、赤色光照射環境下または青色光照射環境下でイデユコゴメ綱に属する藻類を培養する工程を含む、遊離脂肪酸またはトリアシルグリセロール(TAG)高含有藻類を生産する方法。

【請求項2】
赤色光照射環境下でイデユコゴメ綱に属する藻類を培養する工程を含む、TAG高含有藻類を生産する請求項1に記載の方法。

【請求項3】
赤色光照射環境下でイデユコゴメ綱に属する藻類を培養する工程の前に、青色光照射環境下で藻類を培養する工程を含む、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
赤色光照射環境下でイデユコゴメ綱に属する藻類の培養を開始する前に、該藻類の細胞密度を希釈する工程を含む、請求項3に記載の方法。

【請求項5】
青色光照射環境下でイデユコゴメ綱に属する藻類を培養する工程を含む、遊離脂肪酸高含有藻類を生産する請求項1に記載の方法。

【請求項6】
前記赤色光の波長が、600 nm~700 nmの範囲に含まれる波長である請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。

【請求項7】
前記青色光の波長が、400 nm~500 nmの範囲に含まれる波長である請求項1または請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の方法。

【請求項8】
前記イデユコゴメ綱に属する藻類が、シアニディオシゾン属、シアニジウム属またはガルデリア属に属する藻類であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。

【請求項9】
前記シアニディオシゾン属に属する藻類が、シアニディオシゾン・メローラエであることを特徴する請求項8に記載の方法。

【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかの方法によって生産されるイデユコゴメ綱に属する藻類。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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