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デカルバモイルサキシトキシン及びその類縁体の製造方法 NEW

国内特許コード P170013600
整理番号 S2015-0965-N0
掲載日 2017年1月13日
出願番号 特願2015-084042
公開番号 特開2016-204270
出願日 平成27年4月16日(2015.4.16)
公開日 平成28年12月8日(2016.12.8)
発明者
  • 佐藤 繁
  • 藤田 紗和衣
  • 森 美貴
出願人
  • 学校法人北里研究所
発明の名称 デカルバモイルサキシトキシン及びその類縁体の製造方法 NEW
発明の概要 【課題】デカルバモイルサキシトキシン及びその類縁体を効率よく製造するために有用な、中間体化合物の製造方法の提供。
【解決手段】式(2)で表される化合物等を、塩基性条件下で処理して、式(3)で表される化合物等を得る工程Iと、式(3)で表される化合物等を、SH基を有する化合物とを反応させて、式(4)で表される化合物等を得る工程IIと、を含む式(4)で表される化合物の製造方法。式(4)で表される化合物は、貝類の毒性評価の為の標品化合物として利用され得る。



(RはH又は水酸基;Rはアミノ基等;Rは一価の有機基)
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


麻痺性貝毒は、サキシトキシン(STX)と、20を超えるその類縁体の総称である(図1参照)。毒化貝や貝毒原因プランクトンにはこれらのうちの複数の成分が含まれる。毒化貝による致死的な食中毒の発生を防ぐため、貝を食用とする各国では、検査機関によるマウス試験法、あるいはHPLC法などで貝類の毒性を監視する貝毒モニタリングが定期的に実施されている。STXは化学的に安定で毒性が強いため、合衆国食品医薬品局(FDA)から世界各地の検査機関に、STX溶液が毒分析用標準品として、配布されてきた。標準品は、マウス試験法でのマウスの感度を補正するために必須であり、また、マウス試験の代替となるHPLC法においても、STXの標準品は不可欠のものである。しかしSTXは、化学兵器禁止条約により特定化合物に指定され、現在その製造、譲渡、保管、使用が著しく制限されている。STX以外の麻痺性貝毒成分は安定性を欠くものが多いが、唯一デカルバモイルサキシトキシン(dcSTX)は、STXと同様に化学的に安定であり、STXに替わる麻痺性貝毒標準品の第1候補である。しかしdcSTXは毒化貝や有毒プランクトンにはほとんど含まれず、標準毒として供給する体制を整えるためには、他の麻痺性貝毒成分から化学的に変換して調製せざるを得ない。



主な麻痺性貝毒の化学構造は図1に示す一般式で表される。位置番号を図1の一般式中に示す。
STX、dcSTX、GTX群などの麻痺性貝毒成分は塩基性水溶液中では著しく不安定で、下記式に示すように、速やかに酸化され、別の骨格構造へと分解されてしまうことが知られている。



【化1】




非特許文献1(Ghazarossian et al. (1976))には、STXをdcSTXに変換して、dcSTXを製造する方法が記載されている。この方法は、側鎖のカルバメートのエステル加水分解を伴うものである。



【化2】




非特許文献2(Watanabe et al. (2011))には、有毒藍藻を大量培養してC-toxins (C1, C2)を分離し、既報の方法でデカルバモイルゴニオトキシン(dcGTX)2およびdcGTX3、もしくはGTX5に変換したのち、これらをさらに化学的に変換することによりdcSTXが調製する工程が提案されている(図2参照)。

産業上の利用分野


本発明は、デカルバモイルサキシトキシン及びその類縁体の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(2)で表される化合物又はそのイオン若しくは塩を、塩基性条件下で処理することにより下記一般式(3)で表される化合物又はそのイオン若しくは塩を得る工程Iと、
下記一般式(3)で表される化合物又はそのイオン若しくは塩と、SH基を有する化合物(S2)とを反応させることにより下記一般式(4)で表される化合物又はそのイオン若しくは塩を得る工程IIと、
を含むことを特徴とする、下記一般式(4)で表される化合物の製造方法。
【化1】


[式(2)中、Rは水素原子又は水酸基を表し、Rはアミノ基、-NHSOHで表される基、又は-NHR4aで表される基(R4aは一価の有機基を表す。)を表し、Rは一価の有機基を表す。]
【化2】


[式(3)中、R及びRは前記と同じ意味を表す。]
【化3】


[式(4)中、Rは前記と同じ意味を表す。]

【請求項2】
更に、下記一般式(1)で表される化合物又はそのイオン若しくは塩と、SH基を有する化合物(S1)とを反応させて、前記一般式(2)で表される化合物又はそのイオン若しくは塩を得る工程を含む、請求項1に記載の化合物の製造方法。
【化4】


[式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、-OSOHで表される基、又は-OSOで表される基を表し(但し、R及びRの少なくとも一方は-OSOHで表される基、又は-OSOで表される基である)、R及びRは前記と同じ意味を表す。]

【請求項3】
前記SH基を有する化合物(S1)が下記一般式(5-1)又は下記一般式(5-2)で表される化合物であり、前記一般式(2)で表される化合物が下記一般式(2-1)又は下記一般式(2-2)で表される化合物である、請求項2に記載の化合物の製造方法。
【化5】


[式(5-1)中、Rはアルキレン基を表す。]
【化6】


[式(5-2)中、Rはアルキレン基を表す。]
【化7】


[式(2-1)中、R、R、及びRは前記と同じ意味を表す。式(2-2)中、R、R、及びRは前記と同じ意味を表す。]

【請求項4】
前記一般式(2)で表される化合物を、pH9以上の条件下に置くことで、前記塩基性条件下で処理を行う、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物の製造方法。

【請求項5】
下記一般式(2)で表される化合物又はそのイオン若しくは塩を、塩基性条件下で処理することにより下記一般式(3)で表される化合物又はそのイオン若しくは塩を得る工程Iを含むことを特徴とする、下記一般式(3)で表される化合物の製造方法。
【化8】


[式(2)中、Rは水素原子又は水酸基を表し、Rはアミノ基、-NHSOHで表される基、又は-NHR4aで表される基(R4aは一価の有機基を表す。)を表し、Rは一価の有機基を表す。]
【化9】


[式(3)中、R及びRは前記と同じ意味を表す。]
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開


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