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建築物の層剛性を同定する方法及びその装置

国内特許コード P170013635
整理番号 (S2015-0751-N0)
掲載日 2017年1月19日
出願番号 特願2016-069596
公開番号 特開2016-194514
出願日 平成28年3月30日(2016.3.30)
公開日 平成28年11月17日(2016.11.17)
優先権データ
  • 特願2015-073887 (2015.3.31) JP
発明者
  • 張 景耀
  • 青木 孝義
出願人
  • 公立大学法人名古屋市立大学
発明の名称 建築物の層剛性を同定する方法及びその装置
発明の概要 【課題】建築物の各層の剛性を短時間でかつ高精度に同定できる方法を提供する。
【解決手段】建築物の各層の質量を質量メモリに保存するステップと、建築物の各層の加速度応答(周波数領域)を加速度応答メモリに保存するステップと、各層の加速度応答及び質量を読み出して、各層の剛性スペクトルを演算する第2の演算ステップとを備える。
【選択図】図10
従来技術、競合技術の概要


建築物の剛性低下はその耐震能力の低下に繋がる。多層構造の建築物においては地震の影響が特定の層に集中することがある。そこで、多層建築物における各層の剛性を常にモニタリングしておいて、地震が発生した後も当該モニタリングを実施し、地震発生前後の剛性の変化を把握することが求められている。
各層の剛性を直接特定してその変化を観察することは不可能なため、従来では建築物に加速度センサを設置して、この加速度センサの出力をフーリエ変換して得られた加速度応答スペクトルのピークを観察することによりその剛性の変化を推定していた。ある層の剛性が変化すれば、理論上、加速度応答スペクトルのピークも変化するからである。しかしながら、計測雑音や非構造材の影響により、または解像度の設定具合により、加速度応答スペクトルには複数本のピークが密集的に現れることがある。その場合、建築物の真の固有振動数に最も近いピークの選定が困難なことはもとより、層剛性の変化に伴いその固有振動数も変化するので、時間をおいて観察したときに常に真値に近いピークを選定してその変化を特定することは困難である。更には、ピークの変化のみから剛性の変化の度合いを把握することは難しく、またピークの変化から層の剛性の変化を数値化することには多大な手間がかかる(通常一日程度)。
そこで、各層に設置されたセンサの出力を用いてこれをコンピュータ装置で演算処理することにより、各層の剛性をリアルタイムで同定し、その値を表示することが考えられる。



例えば、非特許文献1では、最上階から順番に層剛性を同定する方法が開示されている。
また、非特許文献2には近似関数の極限値を利用する方法が開示されている。
更には特許文献1~6を参照されたい。

産業上の利用分野


この発明は、建築物の層剛性を同定する方法及びその装置の改良に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
コンピュータ装置の質量メモリに建築物の各層の質量mを保存する質量保存ステップと、
前記コンピュータ装置の加速度応答メモリに前記建築物の各層の加速度応答(周波数領域)U..を保存する加速度応答保存ステップと、
前記コンピュータ装置の第1の演算部が、層nの前記加速度応答U..及び質量mを読み出して、下記式(1)を演算し、層nの剛性スペクトルkを演算する第1の演算ステップと、
【数14】


ここに、ωは円振動数、Re()は()内の実部、mは層jの質量、U..は層nの加速度応答(周波数領域)である、
を含む、建築物の層剛性を同定する層剛性同定方法。

【請求項2】
前記コンピュータ装置の第2の演算部が前記層nの伝達関数(周波数領域)の平均値を演算する第2の演算ステップと、
前記コンピュータ装置の第3の演算部が前記演算された伝達関数(周波数領域)の平均値を重みとして前記剛性スペクトルkを重み付け平均する第3の演算ステップと、が更に含まれる請求項1に記載の層剛性同定方法。

【請求項3】
前記第2の演算ステップは下記式(2)を演算して前記伝達関数(周波数領域)の平均値H(ω)を演算し、
【数15】


但しNは最上層、
ここにHn(ω)は下記式(3)であらわされる。
【数16】


ここに、U..(ω)は地上における加速度応答(周波数領域)であり、U..(ω)は層nの加速度応答(周波数領域)であり、
前記第3の演算ステップは、前記伝達関数(周波数領域)の平均値H(ω)を二乗してH(ω)=wiを演算する重み演算ステップと、
演算された前記重みwiを用いて下記式(4)を実行し、
【数17】


重み付平均値x~を得る、請求項2に記載の層剛性同定方法。

【請求項4】
前記層nの剛性スペクトルkを出力する出力ステップが更に備えられる請求項1に記載の同定方法。

【請求項5】
前記剛性スペクトルknへ各層の伝達関数(周波数領域)の平均値を重ねて出力する、請求項4に記載の同定方法。

【請求項6】
建築物の全層の質量mを保存する質量メモリと、
前記建築物の各層の加速度応答(周波数領域)U..を保存する加速度応答メモリと、
層nの前記加速度応答U..及び質量mを読み出して、下記式(1)を実行し、層nの剛性スペクトルkを演算する第1の演算部と、
【数18】


ここに、ωは円振動数、Re()は()内の実部、mは層jの質量、U..は層nの加速度応答(周波数領域)である、
を備える、建築物の層剛性を同定する層剛性同定装置。

【請求項7】
前記層nの伝達関数(周波数領域)の平均値を演算する第2の演算部と、
前記演算された伝達関数(周波数領域)の平均値を重みとして前記剛性スペクトルkを重み付け平均する第3の演算部と、が更に備えられる請求項6に記載の層剛性同定装置。

【請求項8】
前記第2の演算部は下記式(2)を演算して前記伝達関数(周波数領域)の平均値H(ω)を演算し、
【数19】


但しNは最上層、
ここに、Hn(ω)は下記式(3)であらわされる。
【数20】


ここに、U..(ω)は地上における加速度応答(周波数領域)であり、U..(ω)は層nの加速度応答(周波数領域)であり、
前記第3の演算部、前記伝達関数(周波数領域)の平均値H(ω)を二乗してH(ω)=wiを演算する重み演算ステップと、
演算された前記重みwiを用いて下記式(4)を実行し、
【数21】


得られた重み付平均値x~を得る、請求項7に記載の層剛性同定装置。

【請求項9】
前記層nの剛性スペクトルkを出力する出力装置が更に備えられる請求項6に記載の層剛性同定装置。

【請求項10】
前記剛性スペクトルknへ各層の伝達関数(周波数領域)の平均値を重ねて出力する第2の出力装置が更に備えられる、請求項9に記載の層剛性特定方法。

【請求項11】
請求項1~5の何れかに記載の層剛性同定方法をコンピュータ装置に実行させる、該コンピュータ装置が読み込み可能なコンピュータプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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