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哺乳動物細胞内で目的遺伝子の発現を高める方法およびキット、並びに、その利用

国内特許コード P170013656
整理番号 14105
掲載日 2017年1月25日
出願番号 特願2015-092336
公開番号 特開2016-208845
出願日 平成27年4月28日(2015.4.28)
公開日 平成28年12月15日(2016.12.15)
発明者
  • 清水 典明
出願人
  • 国立大学法人広島大学
発明の名称 哺乳動物細胞内で目的遺伝子の発現を高める方法およびキット、並びに、その利用
発明の概要 【課題】哺乳動物細胞内で目的遺伝子の発現を高める方法およびキット、並びに、その利用を提供する。
【解決手段】目的遺伝子の発現を高めるポリヌクレオチドを複数含むリピート配列と、目的遺伝子、および、哺乳動物細胞内で機能する核マトリックス結合領域をコードするポリヌクレオチドを具備する発現ベクターと、を哺乳動物細胞に同時に導入することによって、哺乳動物細胞内での目的遺伝子の発現を高める。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


本発明者は、複製開始領域(IR;Initiation Region)と核マトリックス結合領域(MAR;Matrix Attachment Region)とを具備するベクター(「IR/MARベクター」または「IR/MARプラスミド」と呼ぶ)を細胞(例えば、COLO 320、または、HeLa)に導入し、ベクター上に存在する薬剤耐性遺伝子を利用して安定な形質転換体を選択することによって、(i)発現させるべきタンパク質をコードする遺伝子(換言すれば、目的遺伝子)の細胞内コピー数を増幅できること、および、(ii)目的遺伝子を、IR/MARベクターに対して同一の遺伝子構築物(シス)として細胞へ導入した場合であっても、IR/MARベクターに対して別の遺伝子構築物(トランス)として細胞へ導入した場合であっても、目的遺伝子の細胞内コピー数を増幅できること、を見出した。そして、本発明者は、上記IR/MARベクターを用いて目的遺伝子を高度に増幅する系(「高度遺伝子増幅系」または「IR/MAR遺伝子増幅系」と呼ぶ)を完成させるに至った(例えば、特許文献1および2、並びに、非特許文献1および2参照)。ここで、高度遺伝子増幅系(IR/MAR遺伝子増幅系)を用いた遺伝子増幅法を、「IR/MAR遺伝子増幅法」と呼ぶ。



IR/MAR遺伝子増幅法によって遺伝子増幅を行った場合、増幅した領域には、目的遺伝子の単純反復配列が形成される。一般的に、反復配列は、頻繁にRepeat-Induced Gene Silencing(RIGS)と呼ばれる現象によって、ヘテロクロマチン化が起こり、転写抑制されることが知られている。また反復配列はRNAi系を高効率的に活性化し、DNAのメチル化を誘導することも知られている。このため、IR/MAR遺伝子増幅法によって増幅した遺伝子は、コピー数とその発現量とが必ずしも比例しない場合があった(例えば、非特許文献3参照)。現在、このような転写抑制を解除する方法の開発が進められつつある。

産業上の利用分野


本発明は、哺乳動物細胞内で目的遺伝子の発現を高める方法およびキット、並びに、その利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
哺乳動物細胞内で目的遺伝子の発現を高める方法であって、
上記目的遺伝子の発現を高めるポリヌクレオチドを複数含むリピート配列と、
上記目的遺伝子、および、哺乳動物細胞内で機能する核マトリックス結合領域をコードするポリヌクレオチドを具備する発現ベクターと、を哺乳動物細胞に同時に導入する工程を含む方法。

【請求項2】
上記目的遺伝子の発現を高めるポリヌクレオチドは、哺乳動物細胞内で機能する哺乳動物複製開始領域の少なくとも一部をコードするポリヌクレオチドである、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
上記哺乳動物複製開始領域が、c-myc遺伝子座、ジヒドロ葉酸リダクターゼ遺伝子座、および、β-グロビン遺伝子座の複製開始領域のいずれか1つに由来する、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
上記目的遺伝子の発現を高めるポリヌクレオチドは、下記(a)または(b)のポリヌクレオチドを含むポリヌクレオチドである、請求項1に記載の方法:
(a)配列番号9に示される塩基配列からなるポリヌクレオチド、
(b)配列番号9に示される塩基配列において1または数個の塩基が欠失、置換、若しくは付加された塩基配列からなるポリヌクレオチドであって、且つ、目的遺伝子の発現を高める活性を有するポリヌクレオチド。

【請求項5】
上記リピート配列は、上記目的遺伝子の発現を高めるポリヌクレオチドの直列反復配列を含むものである、請求項1~4の何れか1項に記載の方法。

【請求項6】
上記リピート配列は、上記目的遺伝子の発現を高めるポリヌクレオチドの逆位反復配列を含むものである、請求項1~4の何れか1項に記載の方法。

【請求項7】
上記核マトリックス結合領域が、Igκ遺伝子座、SV40初期領域、および、ジヒドロ葉酸リダクターゼ遺伝子座の核マトリックス結合領域のいずれか1つに由来する、請求項1~6の何れか1項に記載の方法。

【請求項8】
上記発現ベクターは、更に、哺乳動物細胞内で機能する哺乳動物複製開始領域をコードするポリヌクレオチドを具備するものである、請求項1~7の何れか1項に記載の方法。

【請求項9】
哺乳動物細胞内で目的遺伝子の発現を高めるためのキットであって、
上記目的遺伝子の発現を高めるポリヌクレオチドを複数含むリピート配列と、哺乳動物細胞内で機能する核マトリックス結合領域をコードするポリヌクレオチドを具備する発現ベクターと、を備える、キット。

【請求項10】
目的遺伝子の発現を高めるポリヌクレオチドを複数含むリピート配列と、上記目的遺伝子、および、哺乳動物細胞内で機能する核マトリックス結合領域をコードするポリヌクレオチドを具備する発現ベクターと、が導入されてなる哺乳動物細胞。

【請求項11】
請求項10に記載の哺乳動物細胞を用いた、目的タンパク質を生産する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開


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