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脂肪酸の同位体標識化合物の製造方法およびその方法により得られた脂肪酸の同位体標識化合物、ならびに診断薬 NEW

国内特許コード P170013678
整理番号 S2015-1560-N0
掲載日 2017年2月1日
出願番号 特願2015-110347
公開番号 特開2016-222590
出願日 平成27年5月29日(2015.5.29)
公開日 平成28年12月28日(2016.12.28)
発明者
  • 後 藤 直 宏
  • 和 田 俊
  • 市 岡 建 司
  • 溝 部 帆 洋
出願人
  • 国立大学法人東京海洋大学
  • 月島食品工業株式会社
発明の名称 脂肪酸の同位体標識化合物の製造方法およびその方法により得られた脂肪酸の同位体標識化合物、ならびに診断薬 NEW
発明の概要 【課題】出発物質である脂肪酸中の二重結合の立体配置と同一の二重結合の立体配置を有する同位体標識化合物を得ることができる製造方法を提供すること。
【解決手段】脂肪酸を出発物質とし、前記脂肪酸の同位体標識化合物を製造する方法であって、前記脂肪酸の減炭工程と、それに続く増炭工程とを含んでなることを特徴とする、方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


脂質は炭水化物、タンパク質と並び食品の3大栄養素の1つである。特に、エネルギー源として炭水化物とタンパク質が4kcal/gの熱量を有しているのに対し、脂質は9kcal/gと大きな熱量を有し、体内では貯蔵エネルギーとして大量の脂質が蓄えられている。また、脂質はエネルギー源のみだけでなく、細胞膜の構成成分、エイコサノイドの前駆体など生体の恒常性を維持する役割も担っている。しかし、脂質の代謝については未だに不明な点が多く、現在までに多くの研究が行われている。その代謝の研究方法の1つに、同位体でラベル化(標識)した化合物を用いたアイソトープトレーサー法がある。



アイソトープトレーサー法では、目的となる化合物を人為的に同位体でラベル化し、例えばマウスなどの生体に投与を行い、質量分析法(放射性同位体の場合は放射線測定)を用い検出することにより、元々マウスの体内に存在していた内因性の目的化合物と人為的に投与した目的化合物を別けて検出することができる。この様に同位体の導入された化合物をトレーサー(追跡子)として使うことができるため、生物科学分野では、アイソトープトレーサー法が生体内における種々の物質の代謝速度、体内移行、挙動追跡、代謝経路の解明に用いられている。



脂肪酸の同位体標識化合物の合成方法は、アルキンをカップリングさせ炭素骨格に複数箇所の三重結合を導入したのちに、Lindlar触媒により三重結合を重水素(H)で還元する方法が知られている(非特許文献1、2および3)。天然に存在する脂肪酸はほとんどがcis体として存在しており、実際の実験でもtrans体よりcis体の脂肪酸の同位体標識化合物を用いる方がより正確な結果を得られることが予想されるが、上記方法では、一部がtrans体の形で得られてしまう。

産業上の利用分野


本発明は、脂肪酸の同位体標識化合物の製造方法およびその方法により得られた脂肪酸の同位体標識化合物、ならびに診断薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
脂肪酸を出発物質とし、前記脂肪酸の同位体標識化合物を製造する方法であって、前記脂肪酸の減炭工程と、それに続く増炭工程とを含んでなることを特徴とする、方法。

【請求項2】
前記減炭工程が、前記脂肪酸を転移反応させることを含んでなる、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記転移反応が、ホフマン転移反応、シュミット転移反応またはクルチウス転移反応を含んでなる、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記転移反応が、クルチウス転移反応である請求項2または3に記載の方法。

【請求項5】
前記同位体標識化合物は、前記脂肪酸のカルボキシル基中の炭素原子および/または前記カルボキシル基と結合するメチレン基中の水素が、13炭素(13C)または14炭素(14C)、および重水素(H)または三重水素(H)によりそれぞれ標識された化合物である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。

【請求項6】
前記同位体標識化合物中の二重結合における立体配置と、前記脂肪酸中の二重結合における立体配置とが同一である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。

【請求項7】
前記同位体標識化合物の分子量が、前記脂肪酸の分子量より2以上大きい、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項8】
前記減炭工程により、前記脂肪酸より炭素数が1少ない脂肪酸が得られる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。

【請求項9】
前記脂肪酸が、天然物由来の脂肪酸である、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。

【請求項10】
前記減炭工程が、転移反応により得られた化合物をアミノ化させるアミノ化反応を含む、請求項2~9のいずれか一項に記載の方法。

【請求項11】
前記減炭工程が、前記アミノ化反応により得られた化合物をアルデヒド化させるアルデヒド化反応を含む、請求項10に記載の方法。

【請求項12】
前記減炭工程が、前記アルデヒド化反応により得られた化合物を酸化させる酸化反応を含む、請求項11に記載の方法。

【請求項13】
前記増炭工程が、前記酸化反応により得られた化合物をエステル化させるエステル化反応を含む、請求項12に記載の方法。

【請求項14】
前記増炭工程が、前記エステル化反応により得られた化合物を還元剤により還元させる還元反応を含む、請求項13に記載の方法。

【請求項15】
前記還元剤が、重ヒドリドイオンが発生する還元剤である、請求項14に記載の方法。

【請求項16】
前記還元剤が、重水素化リチウムアルミニウム(LAD)または重水素化ホウ酸ナトリウムである、請求項14または15に記載の方法。

【請求項17】
前記増炭工程が、前記還元反応により得られた化合物をハロゲン化させる反応を含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。

【請求項18】
前記増炭工程が、前記ハロゲン化反応により得られた化合物をマグネシウムと反応させることにより有機金属化合物を合成すること、および前記有機金属化合物を二酸化炭素と反応させることを含む、請求項17に記載の方法。

【請求項19】
前記二酸化炭素が、13COまたは14COである、請求項18に記載の方法。

【請求項20】
請求項1~19のいずれか一項に記載の方法により得られたことを特徴とする、脂肪酸の同位体標識化合物。

【請求項21】
請求項20に記載の同位体標識化合物を含んでなることを特徴とする、診断薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015110347thum.jpg
出願権利状態 公開


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