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電子部品実装基板の放熱設計方法およびプログラム UPDATE

国内特許コード P170013685
整理番号 S2015-1594-N0
掲載日 2017年2月2日
出願番号 特願2015-118280
公開番号 特開2017-005135
出願日 平成27年6月11日(2015.6.11)
公開日 平成29年1月5日(2017.1.5)
発明者
  • 水田 敬
  • 福田 賢司
出願人
  • 国立大学法人 鹿児島大学
  • 四国計測工業株式会社
発明の名称 電子部品実装基板の放熱設計方法およびプログラム UPDATE
発明の概要 【課題】電子部品実装基板の温度ムラの問題を解決することができる電子部品実装基板の放熱設計方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】基板及び基板上に集積実装された多数個の半導体素子を備える電子部品実装基板の設計方法において、設計パラメータが、基板温度分布、基板面方向熱伝導率、基板厚さ方向熱伝導率、基板サイズ、基板厚さ、被冷却体サイズ、入熱量及び総括伝熱係数を含み、前記設計パラメータの中から選択された一の未知パラメータを除く設計パラメータに値を入力し、基板の温度分布及び温度ムラを算出する。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


電子機器は、空間利用効率や機能性の向上を目的として、小型化が急速に進んでいる。機器の小型化に伴い、内部の電子部品の基板実装密度は増加する。電子部品からは、仕事に変換されなかったエネルギーが熱として放出される。特に、パワーエレクトロニクスの様に、動作効率は高いが、投入エネルギーが非常に大きな場合や、高輝度LED(Light Emittinng Diode)のように、動作効率が低い場合においては、当該電子部品から発生する熱量が多いため、機器温度の上昇、ひいては、温度上昇に伴う短寿命化や動作効率の低下を招きやすい。
特に、機器の小型化を実現するために、電子部品の基板実装密度を増大させると、電子部品同士が熱的に干渉し、電子部品を実装している領域の概中央部の温度が、周辺部の温度に比べて高くなるというように、基板内温度分布が非均一になる。



一般に、電子部品の動作効率および寿命は温度に依存し、温度が高くなると動作効率の低下、短寿命化を引き起こす。したがって、基板内温度が非均一な状態となると、動作効率および寿命が均一でなくなる。かかる状態において、基板内で温度が最も高い場所においても所望の信頼性を確保するためには、当該部分の温度を規定値以下に抑制する必要があるが、その場合、周辺部については、基板内温度の非均一性より、規定値に比べて過剰に温度を低く抑制している状態となるため、ヒートシンクなどをはじめとする放熱系が過剰性能となり、結果的に、放熱系、ひいては、機器全体の小型化を阻害する。



また、LED光源基板において温度分布の不均一性(温度ムラ)が生じると、LEDの動作効率、すなわち、発光効率の不均一性につながるため、結果的に、光源基板内に輝度むらが生じ、光源の品質低下を招く。さらに、LEDチップの基板実装密度を増大させると、チップ同士が熱的に干渉し、基板の略中央部の温度が周辺部に比べて高くなり、「ドーナツ化現象」と呼ばれる中央部の発光量の低下の問題や短寿命化の問題が生じる。
したがって、小型化、動作効率・品質の向上を図るためには、基板内温度分布を均一にすること(温度ムラを一定の範囲に抑えること)が肝要である。



従来、基板温度平滑化には、銅などの高熱伝導性の金属を基板内に内包したメタルコア基板や、潜熱輸送型の熱伝導部材であるベーパーチャンバーなどのフラットヒートパイプが使用されてきた。
例えば、特許文献1では、上板及び下板のうちいずれか一方に被冷却装置を設けるための配置部を有し、前記上板と前記下板との間に1又は複数の中板を設けた冷却部本体を備え、前記冷却部本体の内部には、冷媒が蒸気となって前記被冷却装置で発生する熱を前記冷却部本体の周辺部に伝達する蒸気拡散流路と、前記中板に設けられ、前記周辺部で凝縮した冷媒が前記配置部側に戻るように構成された毛細管流路とが設けられており、前記配置部には、他の領域よりも厚みが薄く形成され、前記被冷却装置を搭載させるための凹部を備えるヒートパイプが提案されている。



放熱設計には、シミュレーションがよく用いられている。しかし、シミュレーションによる試行錯誤的な設計の場合、多くの因子について検討を行う必要があり、膨大な計算コストがかかるため、現実的な計算時間・コストのもとでは最適化が困難となる場合が多々あった。
そこで、特許文献2では、加熱端から冷却端までの熱伝導を1次元熱伝導としてモデル化して領域毎の放熱量を求め、加熱端から冷却端までの熱伝導状態を解析することを特徴とするプレート型ループ状細管ヒートパイプの解析方法が提案されている。

産業上の利用分野


本発明は電子部品実装基板の放熱設計方法およびプログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板および基板上に集積実装された多数個の半導体素子を備える電子部品実装基板の設計方法において、
設計パラメータが、基板温度分布、基板面方向熱伝導率、基板厚さ方向熱伝導率、基板サイズ、基板厚さ、被冷却体サイズ、入熱量、および総括伝熱係数を含み、
前記設計パラメータの中から選択された一の未知パラメータを除く設計パラメータに値を入力し、
下記式1により算出される前記基板のビオ数Bi、計算用パラメータa、および無次元座標rを算出し、
下記式2により前記計算用パラメータaおよび前記無次元座標rを用いて無次元温度Θを算出し、無次元温度Θに基づき前記基板の温度分布および温度ムラを算出することを特徴とする電子部品実装基板の放熱設計方法。
[式1]


[式2]


ここで、各係数は、以下に示すとおりである。
h:総括伝熱係数[W/(m・K)]
:基板面方向熱伝導率[W/(m・K)]
R:被冷却体サイズ[m]
d:基板厚さ[m]
:第1種変形ベッセル関数

【請求項2】
基板および基板上に集積実装された多数個の半導体素子を備える電子部品実装基板の設計方法において、
ビオ数に対する基板の温度ムラの近似曲線を算出し、
前記近似曲線および基板の温度ムラの狙い範囲からビオ数の範囲を算出し、
算出したビオ数の範囲に基づき下記式3により基板の有効熱伝導率k[W/(m・K)]または筐体の総括伝熱係数h[W/(m・K)]を算出することを特徴とする電子部品実装基板の放熱設計方法。
[式3]


ここで、各係数は、以下に示すとおりである。
h:総括伝熱係数[W/(m・K)]
:基板有効熱伝導率[W/(m・K)]
R:被冷却体サイズ[m]

【請求項3】
前記設計パラメータが、さらに、基板最高温度、基板温度ムラ、環境温度、および被冷却体面積を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子部品実装基板の放熱設計方法。

【請求項4】
前記電子部品実装基板が、基板上に集積搭載された数十個以上のLEDチップ、LEDチップを覆う透光性樹脂部、および、基板上に形成された配線層を有するLED発光モジュールと、LED発光モジュールが搭載された筐体とを備えるLED発光モジュールであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電子部品実装基板の放熱設計方法。

【請求項5】
コンピュータに、請求項1ないし4のいずれかに記載の電子部品実装基板の放熱設計方法を実行させるコンピュータプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015118280thum.jpg
出願権利状態 公開
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