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殺ウイルス剤 NEW

国内特許コード P170013738
整理番号 (S2013-0469-N0)
掲載日 2017年3月14日
出願番号 特願2014-558639
出願日 平成26年1月25日(2014.1.25)
国際出願番号 JP2014051590
国際公開番号 WO2014115860
国際出願日 平成26年1月25日(2014.1.25)
国際公開日 平成26年7月31日(2014.7.31)
優先権データ
  • 特願2013-012398 (2013.1.25) JP
発明者
  • 田島 朋子
  • ▲高▼畑 吉平
  • 門田 亮
出願人
  • 公立大学法人大阪府立大学
  • 株式会社TMC
発明の名称 殺ウイルス剤 NEW
発明の概要 【課題】 広範囲な殺ウイルススペクトルを有し、かつ取り扱いの容易な殺ウイルス剤を提供する。
【解決手段】 メタケイ酸ナトリウムなどの水溶性のメタケイ酸塩を有効成分とする殺ウイルス剤とする。具体的には、浸漬、拭き取り、噴霧などの方法により、0.01mg/g以上、好ましくは0.06mg/g以上のメタケイ酸ナトリウム水溶液と、医療器具や飼育ケージ、動物の糞などの対象物を常温で、1分間以上、好ましくは10分間程度接触させる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


イヌやネコは代表的な伴侶動物である。伴侶動物の増加に伴い、動物病院における院内感染が問題となりつつある。院内感染の原因の一つとして、医療器具や飼育ケージ、排泄物などに付着した細菌やウイルスの不十分な消毒がある。細菌の殺菌やウイルスの不活化には、一般にはエタノールやポビドンヨード、次亜塩素酸ナトリウム、グルタルアルデヒド、塩化ベンザルコニウムなどの4級アンモニウム塩である界面活性剤、グリシン系の界面活性剤などの各種消毒剤が使用される。



しかしながら、4級アンモニウム塩はウイルスに対してほとんど効果を示さず、グリシン系の界面活性剤が殺ウイルス作用を示したとの報告はない。エタノールはほとんどの細菌や一部のウイルスに効力を示すが、プラスチック製品やゴム製品の劣化を引き起こす。ポピドンヨードはプラスチック製品、ゴム製品にも使用できるが、その効力が弱く、また、腐食性があるので金属製品には使用できない。次亜塩素酸ナトリウムは、ほとんどの細菌やウイルスには効力を示し、パルボウイルスやノロウイルスなどエタノールには抵抗性を示すウイルスを不活化するが、腐食性を有するので医療器具やケージなどの金属製品には使用できない。また、グルタルアルデヒドはパルボウイルスやノロウイルスなどエタノールに抵抗性を示すウイルスも不活化するが、タンパク質を変性させる性質を有するのでその取扱が容易ではない。



このように、現時点では、取扱が容易で、かつ、エンベロープをターゲットとするエタノールなどが効力を示さないパルボウイルスやノロウイルスに対しても効果を示す殺ウイルス剤が存在せず、このような殺ウイルス剤が求められている。



ところで、メタケイ酸ナトリウムは水ガラスとも呼ばれ、その高濃度溶液の粘性は高い。また、ヒトに対する安全性は高く、環境への負荷や腐食性もほとんどないなどの理由から、種々の用途に用いられている。例えば、石けんや洗剤の助剤、浄水用の凝集補助剤、陶業用の解謬剤(分散剤)、無機系の接着剤として用いられており、前記グリシン系の界面活性剤を配合した歯科用の器具、義歯、矯正装置用の洗浄用組成物にも使用されている。



また、メタケイ酸ナトリウムを含む殺ウイルス組成物が、例えば、特許文献1(特表2005-514427号公報)、特許文献2(特表2005-514427号公報)、特許文献3(特開2012-233058号公報)、特許文献4(特開2010-057846号公報)に開示されている。



しかしながら、これらの組成物はメタケイ酸ナトリウムの他に有効成分として殺ウイルス活性を有する成分を含み、当該組成物においてメタケイ酸ナトリウムはアルカリ剤などのいわゆるビルダーとして使用されているに過ぎない。



特許文献5(特表2012-522011号公報)や特許文献6(特表2012-522012号公報)にはインフルエンザウイルスやライノウイルス、肺炎菌などの細菌による気道感染症のための医薬組成物が開示されている。これらの医薬組成物は、メタケイ酸ナトリウムなどのナトリウム塩とクエン酸カルシウムなどのカルシウム塩を含み、ナトリウムイオンとカルシウムイオンの比が特定の範囲に調製された組成物である。しかしながら、メタケイ酸ナトリウムが殺ウイルス活性や殺菌性を示すことについて何も示唆していない。



非特許文献1には、メタケイ酸ナトリウムを含む数種類の組成物(市販品を含む)がロタウイルスに対して有効性を示したことが記載されている。しかしながら、これらの組成物は4級アンモニウム塩を含む組成物であり、非特許文献1もメタケイ酸ナトリウムが殺ウイルス作用を示すことについて何も示唆していない。また、非特許文献2には、5%(w/w)のメタケイ酸ナトリウム溶液は水胞性口炎ウイルスには無効であることが記載されている。



その他にメタケイ酸ナトリウムはFDAが食品用の殺菌剤として認可しており、食肉中の大腸菌O157やサルモネラ属菌、リステリア属菌に対して有効であることを示す報告(非特許文献3~5)もあるが、これまでのところ、メタケイ酸ナトリウムが殺ウイルス活性を示すという報告は未だ知られていない。

産業上の利用分野


本発明は、殺ウイルス剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水溶性のメタケイ酸塩を有効成分とする殺ウイルス剤。

【請求項2】
塗布、噴霧、浸漬、拭く、含浸の方法によって殺ウイルス作用を発揮する組成物であって、メタケイ酸塩を有効成分とする殺ウイルス用組成物。

【請求項3】
有効成分としてメタケイ酸塩以外の殺ウイルス作用を有する化合物及び殺菌作用を有する化合物を含まない請求項2に記載の殺ウイルス用組成物。

【請求項4】
アルキルポリアミノエチルグリシン塩及び/又はアルキルジアミノエチルグリシン塩を含む請求項2又は3に記載の殺ウイルス用組成物。

【請求項5】
メタケイ酸塩と対象物を接触させて対象物に存在するウイルスを死滅させる方法。但し対象物はヒトを含まない。

【請求項6】
前記接触させる方法は、メタケイ酸塩の水溶液に対象物を漬けること、メタケイ酸塩の水溶液を対象物に噴霧すること、メタケイ酸の水溶液を対象物に塗布すること、メタケイ酸塩の水溶液を含むワイパーにより対象物の表面を拭くこと、メタケイ酸塩を対象物に含ませることの何れかである請求項5に記載の方法。但し、対象物はヒトを含まない。

【請求項7】
前記メタケイ酸塩の水溶液は、メタケイ酸ナトリウムとして、0.01mg/g以上のメタケイ酸塩を含む請求項5又は6に記載の方法。

【請求項8】
前記メタケイ酸塩の水溶液は、アルキルポリアミノエチルグリシン塩及び/又はアルキルジアミノエチルグリシン塩を含む請求項5~7の何れか1項に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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