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速度センサレスモータ制御装置および速度センサレスモータ始動方法

国内特許コード P170013772
整理番号 (S2013-0599-N0)
掲載日 2017年3月15日
出願番号 特願2015-502966
出願日 平成26年2月26日(2014.2.26)
国際出願番号 JP2014054729
国際公開番号 WO2014133026
国際出願日 平成26年2月26日(2014.2.26)
国際公開日 平成26年9月4日(2014.9.4)
優先権データ
  • 特願2013-041230 (2013.3.1) JP
発明者
  • 赤木 泰文
  • 萩原 誠
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
発明の名称 速度センサレスモータ制御装置および速度センサレスモータ始動方法
発明の概要 モータを始動させる速度センサレスモータ始動装置100は、ダブルスターチョッパセル方式のモジュラーマルチレベルカスケードインバータ1と、振幅指令値と所定の期間にわたって0から所定の値まで増加する周波数指令値とを用いて電流指令値を作成する電流指令値作成手段31と、モジュラーマルチレベルカスケードインバータ1からモータへ出力されるモータ駆動電流が電流指令値に追従するよう制御することでモータを始動させるモータ始動制御手段32と、を備える。
従来技術、競合技術の概要


大容量のファン、ブロアあるいはコンプレッサなどの風量・水量制御に、インバータを用いた高圧交流モータ可変速ドライブ技術を導入することによって、従来のダンパ制御によるものに比べて大幅な省エネルギーを達成することができる。



上述のような大型の負荷に対応すべくインバータの大容量化・高圧化の手法として、変換器用変圧器を用いた多重化方式がある。これに対し、近年、高耐圧化が可能なダイオードクランプ形マルチレベル変換器を用いたトランスレスモータドライブシステムが提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。



また、実装が容易で大容量・高圧用途に適したダブルスターチョッパセル(Double Star Chopper Cell:DSCC)方式のモジュラーマルチレベルカスケードインバータ(Modular Multilevel Cascade Inverter:MMCI、以下、単に「モジュラーマルチレベルインバータ」と称することがある。)が提案されている(例えば、特許文献1および非特許文献2参照。)。



図16は、モジュラーマルチレベルインバータの主回路構成を示す回路図であり、図17は、モジュラーマルチレベルインバータの一構成要素であるチョッパセルを示す回路図、図18は、モジュラーマルチレベルインバータの一構成要素である3端子結合リアクトルを示す回路図である。以降、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味するものとする。また、各相の回路構成、動作原理および制御方法は同様であるため、以下、主としてu相について説明する。



図16に示すモジュラーマルチレベルインバータ1(以下、単に「インバータ1」とも称する。)は、u相、v相およびw相の電圧形フルブリッジインバータである。インバータ1の直流側(直流リンク)には、大容量の平滑コンデンサ(図示せず)が接続され、直流電圧Eが印加されることになる。直流電圧Eは必ずしも固定値である必要はなく、例えばダイオード整流器に起因する低次高調波成分やスイッチングリプル成分を含んでいても構わない。したがって、平滑コンデンサは省略可能である。



図16に示すインバータ1のu、vおよびw各相は、図17に示すチョッパセル11-j(ただし、j=1~8、以下同様。)と、図18に示す3端子結合リアクトル12とで構成される。なお、図16におけるチョッパセル11-jについては、理解を容易にするために、図17に示すチョッパセル11-jにおける直流コンデンサCを当該チョッパセル11-jの外側に記載している。



図16に示す例では、一例として、各相におけるチョッパセルの個数を8個としており、このため、インバータ1の出力は、相電圧が9レベル、線間電圧が17レベルのPWM波形となる。



図17に示すように、チョッパセル11-jは、2つの半導体スイッチSW1およびSW2と、直流コンデンサCとを有する2端子回路であり、双方向チョッパの一部とみなせる。チョッパセル11-jは、2つの半導体スイッチSW1およびSW2は互いに直列接続され、これに、直流コンデンサCが並列接続されることで構成される。2つの半導体スイッチSW1およびSW2のうち、図示の例では半導体スイッチSW2の各端子が、当該チョッパセル11の出力端となる。本明細書では、直流コンデンサの電圧値をvCju(ただし、j=1~8)、チョッパセル11-jの出力電圧(すなわち、半導体スイッチSW2の両端の電圧)の値を、u相の場合、vjuと定義する。



上述のように、インバータ1は電圧形インバータであるため、各半導体スイッチSW1およびSW2は、それぞれ、オン時に一方向に電流を通す半導体スイッチング素子Sと、この半導体スイッチング素子に逆並列に接続された帰還ダイオードDと、で構成される。半導体スイッチング素子Sは例えばIGBT(Insulated Gate Bipopar Transistor)である。



u相における8個のチョッパセル11-1~11-8のうち、チョッパセル11-1~11-4は、それぞれの出力端を介してカスケード接続される。本明細書では、これを第1のアーム(arm)2u-Pと称する。また、チョッパセル11-5~11-8は、それぞれの出力端を介してカスケード接続される。本明細書では、これを第2のアーム2u-Nと称する。v相およびw相についても同様であり、それぞれ、第1のアーム2v-Pおよび第2のアーム2v-N、ならびに第1のアーム2w-Pおよび第2のアーム2w-Nが構成される。本明細書では、u相については、第1のアームに流れる電流をiPu、第2のアームに流れる電流をiNu、v相については、第1のアームに流れる電流をiPv、第2のアームに流れる電流をiNv、w相については、第1のアームに流れる電流をiPw、第2のアームに流れる電流をiNw、と定義し、以下、「アーム電流」と称する。



3端子結合リアクトル12(以下、単に「結合リアクトル12」と称する。)は、第1の端子a、第2の端子b、および、第1の端子aと第2の端子bとの間の巻線上に位置する第3の端子cを有する。u相について言えば、結合リアクトル12の第1の端子aには第1のアーム2u-Pが、結合リアクトル12の第2の端子bには第2のアーム2uーNが、それぞれ接続される。結合リアクトル12の第3の端子cは、インバータ1のu相の出力端となる。同様に、v相について言えば、結合リアクトル12の第1の端子aには第1のアーム2v-Pが、結合リアクトル12の第2の端子bには第2のアーム2vーNが、それぞれ接続され、結合リアクトル12の第3の端子cは、インバータ1のv相の出力端となる。また、w相について言えば、結合リアクトル12の第1の端子aには第1のアーム2w-Pが、結合リアクトル12の第2の端子bには第2のアーム2wーNが、それぞれ接続され、結合リアクトル12の第3の端子cは、インバータ1のw相の出力端となる。つまり、u、vおよびw各相の各結合リアクトル12の第3の端子cが、インバータ1のu、vおよびw各相の出力端となる。



また、u相において、第1のアーム2u-Pおよび第2のアーム2u-Nの、結合リアクトル12が接続されない側の各端子には、大容量の平滑コンデンサ(図示せず)が接続され、直流側の電源電圧Eが印加されることになる。同様に、v相においては、第1のアーム2v-Pおよび第2のアーム2u-Nの、結合リアクトル12が接続されない側の各端子に、w相においては、第1のアーム2w-Pおよび第2のアーム2w-Nの、結合リアクトル12が接続されない側の各端子に、直流側の電源電圧Eがそれぞれ印加されることになる。



本明細書では、インバータ1のu相、v相およびw相の各出力端から流れ出る電流(すなわち、インバータ1の負荷として例えばモータが接続された場合はモータに流れ込む電流)を、それぞれ、iu、ivおよびiuと定義し、以下、「負荷側電流」と称する。



このとき、u相について、リアクトル12のインダクタンスをlとしたとき、式1で表わされる回路方程式が成り立つ。



【数1】




上記式1から、負荷を経由しない閉回路が存在することがわかるが、本明細書ではこの閉回路を「直流ループ」と称することにする。u相の直流ループを循環する電流をiZu(以下、「循環電流」と称する。)としたとき、アーム電流iPuおよびiNuと負荷側電流iuとの間には以下の関係が成立する。



【数2】




【数3】




【数4】




次に、図16~図18に示すインバータ1の動作原理および制御方法について、主としてu相について説明する。



モジュラーマルチレベルインバータであるインバータ1における各チョッパセル11-j内の直流コンデンサの電圧vCjuの制御は、2つの制御からなる。



その1つは、各相独立に実行される、チョッパセル11-j内の直流コンデンサ全ての電圧を平均した値vCuaveを所望のコンデンサ電圧指令値vC*に追従させる制御である。本明細書では、この制御を「平均値制御(Averaging Control)」と称する。



もう1つは、各チョッパセル11-jの直流コンデンサの電圧vCjuを所望の直流コンデンサ電圧指令値vC*に追従させる制御である。本明細書では、この制御を「バランス制御(Balancing Control)」と称する。



平均値制御の動作原理は以下の通りである。図19は、モジュラーマルチレベルインバータにおける直流コンデンサの平均値制御を示すブロック図である。ここで、u相の直流コンデンサ全ての電圧を平均した値vCuaveは式5で表わされる。



【数5】




図19より、循環電流iZuの電流指令値iZu*は、K1およびK2をゲインとしたとき、式6で表わされる。



【数6】




このとき、平均値制御の電圧指令値VAu*は、K3およびK4をゲインとしたとき、式7で表わされる。



【数7】




平均値制御では、循環電流の実際の電流量iZuを指令値iZu*に追従させるための電流マイナーループを構成する。実際の循環電流iZuは式4より導出されるが、この循環電流iZuを電流マイナーループを介して制御することによって、負荷電流iuに影響を与えることなく平均値制御を実現することができる。式6において、直流コンデンサ全ての電圧を平均した値vCuaveが直流コンデンサ電圧指令値vC*よりも小さい場合(vCuave<vC*)、電流指令値iZu*は増加する。実際の循環電流iZuが電流指令値iZu*よりも減少した場合(iZu<iZu*)、各チョッパセル11-jの出力電圧vjuを直流側の電源電圧Eに対して減少させ、循環電流iZuを増加させる。一方、実際の循環電流iZuが電流指令値iZu*よりも増加した場合(iZu>iZu*)、各チョッパセル11-jの出力電圧vjuを直流側の電源電圧Eに対して増加させ、循環電流iZuを減少させる。



バランス制御の動作原理は以下の通りである。図20は、モジュラーマルチレベルインバータにおける直流コンデンサのバランス制御を示すブロック図である。上述のように、バランス制御は、各チョッパセル11-jの直流コンデンサの電圧vCjuを所望の直流コンデンサ電圧指令値vC*に追従させる制御である。ここで、バランス制御の電圧指令値をvBju*で表わす。



各チョッパセル11-jの出力電圧vjuとアーム電流iPuおよびiNuとの間で有効電力を形成することで、直流コンデンサの電圧vCjuを直流コンデンサ電圧指令値vC*に追従させる。例えば、図16に示す第1のアーム2u-P内の各チョッパセル11-j(ただし、j=1~4)において、直流コンデンサの電圧vCjuが直流コンデンサ電圧指令値v*Cuよりも小さい場合(vCju<v*Cu)、直流コンデンサの電圧vCjuを増加させるためにチョッパセル11-jに正の有効電流を流入させる。このために、式8で示されるバランス制御の電圧指令値vBju*(ただし、j=1~4)を用いる。ここで、K5をゲインとする。



【数8】




式8において、vu*は負荷に印加すべき電圧の指令値を表す。線間電圧指令値の実効値をV*、周波数をfとしたとき、式9で表わされる。



【数9】




誘導電動機の可変速駆動システムの場合、vu*と負荷電流iuは同相にはならず、iuがvu*よりも遅れるが、安定に動作できる。直流コンデンサの電圧vCjuが直流コンデンサ電圧指令値v*Cよりも小さい場合(vCju<v*C)、アーム電流iPuと電圧指令値vBju*は式9より同相となる。したがって、チョッパセル11-jには正の有効電力「v*Bju×iPu」が流入する。一方、直流コンデンサの電圧vCjuが直流コンデンサ電圧指令値v*Cよりも大きい場合(vCju>v*C)、アーム電流iPuと電圧指令値vBju*は式9より逆相となる。したがって、チョッパセル11-jには負の有効電力「v*Bju×iPu」が流入する。



同様に、図16に示す第2のアーム2u-P内の各チョッパセル11-j(ただし、j=5~8)については、式10で示されるバランス制御の電圧指令値vBju*(ただし、j=5~8)を用いる。ここで、K5をゲインとする。



【数10】




このように、モジュラーマルチレベルインバータであるインバータ1における各チョッパセル11-j内の直流コンデンサの電圧vCjuは、上記平均値制御および上記バランス制御により制御される。



各チョッパセル11-j内の半導体スイッチSW1およびSW2のスイッチング信号を生成するのに用いられる出力電圧指令値の生成について説明する。図21は、モジュラーマルチレベルインバータにおける各チョッパセルについての出力電圧指令値の生成を示すブロック図である。



各チョッパセル11-jの出力電圧指令値vju*は、第1のアーム2u-P内のチョッパセル11-j(ただし、j=1~4)については式11、第1のアーム2u-N内のチョッパセル11-j(ただし、j=5~8)については式12で表わされる。出力電圧指令値vju*の生成にあたっては、直流側の電源電圧Eをフィードフォワード項として利用する。



【数11】




【数12】




上述のようにして生成される出力電圧指令値vju*は、各直流コンデンサの電圧vCjuで規格化された後、キャリア周波数fcの三角波キャリア信号と比較され、PWMのスイッチング信号が生成される。生成されたスイッチング信号は、対応するチョッパセル11-j内の半導体スイッチSW1およびSW2のスイッチングに用いられる。なお、各チョッパセル11-jのスイッチング周波数fsはキャリア周波数fcと等しい。チョッパセルが例えば8個の場合には、各チョッパセル11-jに対応するキャリア信号の初期位相は45度ずつずらす。すなわち、初期位相は、チョッパセル11-1については0度、チョッパセル11-2については90度、チョッパセル11-3については180度、チョッパセル11-4については270度、チョッパセル11-5については45度、チョッパセル11-6については135度、チョッパセル11-7については225度、チョッパセル11-8については315度とする。また、各相のキャリア信号の初期位相については、120度ずつずらす。これにより、インバータ1の出力電圧の線間電圧は17レベルの交流波形となり、等価スイッチング周波数は8fcとなる。



上述のチョッパセル内のスイッチSW1およびSW2のためのスイッチング信号の生成は、例えばDSPやFPGAなどの演算処理装置を用いて実現される。



図16に示したモジュラーマルチレベルインバータ1の変形例として、3端子結合リアクトルを、通常のリアクトル(すなわち、非結合リアクトル)を用いたものもある。図22は、モジュラーマルチレベルインバータの別の例の主回路構成を示す回路図であり、図23は、図22に示すモジュラーマルチレベルインバータ内のリアクトルの配置例を示す回路図である。この例では、第1のアーム2u-P内にチョッパセル11-j(ただし、j=1~4)とリアクトル12-1とを備え、第2のアーム2u-N内にチョッパセル11-j(ただし、j=5~8)とリアクトル12-1とを備える。第1のアーム2u-Pにおいては、4個のチョッパセル11-j(ただし、j=1~4)が、当該チョッパセルが有する出力端を介してカスケード接続されるとともに、リアクトル12-1が、互いにカスケード接続されたチョッパセル間の任意の位置に接続される。また、第2のアーム2u-Nにおいては、4個のチョッパセル11-j(ただし、j=5~8)が、当該チョッパセルが有する出力端を介してカスケード接続されるとともに、リアクトル12-2が、互いにカスケード接続されたチョッパセル間の任意の位置に接続される。図22に示すモジュラーマルチレベルインバータ1においては、リアクトル12-1については、一方の端子にチョッパセル11-4が接続され、他方の端子にはリアクトル12-2が接続される。また、リアクトル12-2については、一方の端子にリアクトル12-1が接続され、他方の端子にはチョッパセル11-5が接続される。第1のアーム2u-Pおよび第2のアーム2u-Nの、互いが接続されない側の各端子に、直流電源電圧が印加される。また、第1のアーム2u-Pと第2のアーム2u-Nとの接続端子が、インバータ1のu相の出力端子となる。



図22に示すような非結合リアクトルを用いたモジュラーマルチレベルインバータ1においては、リアクトル12-1および12-2は、互いにカスケード接続されたチョッパセル11-j間の任意の位置に接続される。図23(a)は、図22に示す第1のアームを示したものであるが、リアクトルの配置位置の他の例として、例えば図23(b)に示すように、チョッパセル11-1の、直流電源電圧が印加される側の端子に接続してもよい。また、図23(c)に示すように、チョッパセル11-3とチョッパセル11-4との間に接続してもよい。



なお、これ以外の回路構成要素については図16に示す回路構成要素と同様であるので、同一の回路構成要素には同一符号を付して当該回路構成要素についての詳細な説明は省略する。



また、コモンモード電圧を用いないでモジュラーマルチレベルインバータを制御する方法も提案されている(例えば、非特許文献4)。



一方、汎用インバータを用いてモータ(誘導電動機)を駆動する場合、可変電圧可変周波数速度制御(以下、「V/f制御」と称する。)が広く用いられている(例えば、非特許文献3)。V/f制御は、モータの始動時から定格周波数に達するまでの間にわたって定トルク運転を実現できる点に特長がある。



しかしながら、V/f制御を用いて図16に示したモジュラーマルチレベルインバータ1を駆動制御した場合、非特許文献3に記載されているように、チョッパセル11-j内の直流コンデンサの電圧に、モータ駆動周波数を主成分とする交流電圧変動が生じる。図16のチョッパセル11-1の直流コンデンサの電圧vC1uに含まれる交流変動分vC1u’は、非特許文献3に記載されているように式13および式14で近似できる。



【数13】




【数14】




ここで、ΔVC1uはvC1u’の最大電圧変動、Iはモータに流れ込む電流(以下、単に「モータ電流」と称する。)の実効値、fはモジュラーマルチレベルインバータ1の出力周波数、Cはチョッパセル11-1内の直流コンデンサの静電容量を表わす。



式13および式14より、交流変動分vC1u’は、モータ電流の実効値Iに比例し、出力周波数fに反比例する。したがって、低周波数領域において定格電流と同程度の始動電流が発生するV/f制御をモジュラーマルチレベルインバータ1を用いたモータ駆動に適用すると、モータの始動時に、定格周波数動作時の数倍の交流電圧変動が発生してしまう。



このように、モジュラーマルチレベルインバータを用いたモータ駆動では、モータの始動時や低速時に、モジュラーマルチレベルインバータの各チョッパセル内の直流コンデンサの電圧変動が増大し、不安定動作が発生するといった問題がある。



この問題を回避するため、始動時のモータ駆動電流について適切な周波数を固定設定して設定する技術が提案されている(例えば、非特許文献5参照。)。



同じくこの問題を回避するため、速度センサ付ベクトル制御により始動する技術が提案されている(例えば、非特許文献6参照。)。この技術によれば、モータの始動時や低速時におけるモジュラーマルチレベルインバータの各チョッパセル内の直流コンデンサの電圧変動を抑制するために40~50Hzのコモンモード電圧と循環電流を重畳し、速度センサ付ベクトル制御を用いて零速度からの始動を実現している。

産業上の利用分野


本発明は、モータを駆動するためのインバータを用いた速度センサレスモータ制御装置および速度センサレスモータ始動方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
直列接続された2つの半導体スイッチと前記2つの半導体スイッチに並列接続された直流コンデンサとからなり前記2つの半導体スイッチのうちの一方の半導体スイッチの各端子を出力端とするチョッパセルを、それぞれが備える第1および第2のアームであって、各前記第1および第2のアームにおいてそれぞれ同数の前記チョッパセルが、当該チョッパセルが有する前記出力端を介してカスケード接続された第1および第2のアームと、
第1の端子、第2の端子、および前記第1の端子と前記第2の端子との間の巻線上に位置する第3の端子を有する3端子結合リアクトルであって、前記第1の端子には前記第1のアームが、前記第2の端子には前記第2のアームが、前記第3の端子には駆動すべきモータが、それぞれ接続される3端子結合リアクトルと、
を備えるインバータであって、前記第1および第2のアームの、前記3端子結合リアクトルが接続されない側の各端子に、直流電源電圧が印加されるインバータ、を用いて前記モータを始動させる速度センサレスモータ始動方法であって、
振幅指令値と、所定の期間にわたって0から所定の値まで増加する周波数指令値と、を用いて電流指令値を作成する電流指令値作成ステップと、
前記第3の端子から出力されるモータ駆動電流が前記電流指令値に追従するよう制御することで前記モータを始動させるモータ始動制御ステップと、
を備えることを特徴とする速度センサレスモータ始動方法。

【請求項2】
直列接続された2つの半導体スイッチと前記2つの半導体スイッチに並列接続された直流コンデンサとからなり前記2つの半導体スイッチのうちの一方の半導体スイッチの各端子を出力端とするチョッパセルおよびリアクトルを、それぞれが備える第1および第2のアームであって、各前記第1および第2のアームにおいてそれぞれ同数の前記チョッパセルが、当該チョッパセルが有する前記出力端を介してカスケード接続されるとともに、前記リアクトルが、互いにカスケード接続された前記チョッパセル間の任意の位置に接続された第1および第2のアーム、を備えるインバータであって、前記第1および第2のアームの、互いが接続されない側の各端子に直流電源電圧が印加されるインバータ、を用いて前記第1のアームと前記第2のアームとの接続端子に接続された駆動すべきモータを始動させる速度センサレスモータ始動方法であって、
振幅指令値と、所定の期間にわたって0から所定の値まで増加する周波数指令値と、を用いて電流指令値を作成する電流指令値作成ステップと、
前記第1のアームと前記第2のアームとの接続端子から出力されるモータ駆動電流が前記電流指令値に追従するよう制御することで前記モータを始動させるモータ始動制御ステップと、
を備えることを特徴とする速度センサレスモータ始動方法。

【請求項3】
各前記半導体スイッチは、
オン時に一方向に電流を通す半導体スイッチング素子と、
該半導体スイッチング素子に逆並列に接続された帰還ダイオードと、
を有する請求項1または2に記載の速度センサレスモータ始動方法。

【請求項4】
直列接続された2つの半導体スイッチと前記2つの半導体スイッチに並列接続された直流コンデンサとからなり前記2つの半導体スイッチのうちの一方の半導体スイッチの各端子を出力端とするチョッパセルを、それぞれが備える第1および第2のアームであって、各前記第1および第2のアームにおいてそれぞれ同数の前記チョッパセルが、当該チョッパセルが有する前記出力端を介してカスケード接続された第1および第2のアームと、
第1の端子、第2の端子、および前記第1の端子と前記第2の端子との間の巻線上に位置する第3の端子を有する3端子結合リアクトルであって、前記第1の端子には前記第1のアームが、前記第2の端子には前記第2のアームが、前記第3の端子には駆動すべきモータが、それぞれ接続される3端子結合リアクトルと、
を備えるインバータであって、前記第1および第2のアームの、前記3端子結合リアクトルが接続されない側の各端子に、直流電源電圧が印加されるインバータ、を用いて前記モータを始動させる速度センサレスモータ始動装置であって、
振幅指令値と、所定の期間にわたって0から所定の値まで増加する周波数指令値と、を用いて電流指令値を作成する電流指令値作成手段と、
前記第3の端子から出力されるモータ駆動電流が前記電流指令値に追従するよう制御することで前記モータを始動させるモータ始動制御手段と、
を備えることを特徴とする速度センサレスモータ始動装置。

【請求項5】
直列接続された2つの半導体スイッチと前記2つの半導体スイッチに並列接続された直流コンデンサとからなり前記2つの半導体スイッチのうちの一方の半導体スイッチの各端子を出力端とするチョッパセルおよびリアクトルを、それぞれが備える第1および第2のアームであって、各前記第1および第2のアームにおいてそれぞれ同数の前記チョッパセルが、当該チョッパセルが有する前記出力端を介してカスケード接続されるとともに、前記リアクトルが、互いにカスケード接続された前記チョッパセル間の任意の位置に接続された第1および第2のアーム、を備えるインバータであって、第1および第2のアームの、互いが接続されない側の各端子に直流電源電圧が印加され、前記第1のアームと前記第2のアームとの接続端子にモータが接続されるインバータ、を用いて前記第1のアームと前記第2のアームとの接続端子に接続された駆動すべきモータを始動させる速度センサレスモータ始動装置であって、
振幅指令値と、所定の期間にわたって0から所定の値まで増加する周波数指令値と、を用いて電流指令値を作成する電流指令値作成手段と、
前記第1のアームと前記第2のアームとの接続端子から出力されるモータ駆動電流が前記電流指令値に追従するよう制御することで前記モータを始動させるモータ始動制御手段と、
を備えることを特徴とする速度センサレスモータ始動装置。

【請求項6】
各前記半導体スイッチは、
オン時に一方向に電流を通す半導体スイッチング素子と、
該半導体スイッチング素子に逆並列に接続された帰還ダイオードと、
を有する請求項1または2に記載の速度センサレスモータ始動装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015502966thum.jpg
出願権利状態 公開
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