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補償光学系及び光学装置

国内特許コード P170013775
整理番号 S2013-1071-N0
掲載日 2017年3月15日
出願番号 特願2013-195943
公開番号 特開2015-060202
出願日 平成25年9月20日(2013.9.20)
公開日 平成27年3月30日(2015.3.30)
発明者
  • 服部 雅之
  • 玉田 洋介
  • 村田 隆
  • 亀井 保博
  • 長谷部 光泰
  • 早野 裕
  • 大屋 真
出願人
  • 大学共同利用機関法人自然科学研究機構
発明の名称 補償光学系及び光学装置
発明の概要 【課題】観察対象と揺らぎ層との距離や観察対象の大きさにかかわらず、従来よりも精度よく波面位相収差を補正することができ、更に従来よりも補正範囲の広い補償光学系及び光学装置を提供する。
【解決手段】補償光学系に、入射光に対して収差補正を行い補正後の光を出射する波面位相変調器と、波面位相変調器により形成されるゆらぎ補正面と結像共役となる面の位置を試料内において自在に調整する結像共役位置調整機構とを設ける。そして、結像共役位置調整機構により、揺らぎ補正面が、試料内に存在する揺らぎ層と、結像共役になるように調整する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


細胞などの生物試料の観察には、一般に、顕微鏡装置が利用されている。しかしながら、例えば観察対象物が細胞である場合、細胞表面や特定の細胞内小器官などが揺らぎ(歪み)発生層となり、波面収差が生じるという問題がある。また、観察対象物が生体組織・器官である場合は、組織表面や特定の組織層が主な歪み発生層となる。そこで、従来、生物試料の観察に用いられる顕微鏡装置では、観察対象物に由来する波面収差を補正し、高画質の顕微鏡画像を得るために、種々の検討がなされている(特許文献1~4参照)。



例えば、特許文献1には、光学系の後瞳をセグメント化し、各セグメントを波面変調デバイスによって制御することにより、収差を補正する技術が提案されている。また、特許文献2には、光書き込み型の液晶空間位相変調素子を用いて波面補正をする方法が提案されている。この特許文献2に記載の波面補正映像装置では、物体からの光を、被測定物体と観察面間の空間の擾乱媒質を通過させて液晶空間位相変調素子の位相変調面に入射し、位相変調面で反射した参照光から擾乱媒質の位相分布を反映した干渉縞を得て、これを液晶空間位相変調素子の書き込み面に照射することにより擾乱媒質の位相分布を打ち消すように位相変調面を形成し、被測定物体から前記擾乱媒質を通り位相変調面に入射して反射した被測定光を観察している。



更に、眼科機器の分野では、特許文献3,4に記載されているように、波面センサーで検出した波面収差を、形状可変ミラーや空間光変調器などの波面補正器により補正する補償光学系が提案されている。

産業上の利用分野


本発明は、補償光学系及びこの光学系を備えた光学装置に関する。より詳しくは、観察対象に起因する収差を補正する技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
入射光に対して収差補正を行い補正後の光を出射する波面位相変調器と、
前記波面位相変調器により形成されるゆらぎ補正面と結像共役となる面の位置を試料内において自在に調整する結像共役位置調整機構と、
を有し、
前記結像共役位置調整機構により、前記揺らぎ補正面が、前記試料内に存在する揺らぎ層と、結像共役になるように調整される補償光学系。

【請求項2】
前記波面位相変調器と前記試料との間には、前記結像共役位置調整機構として、前記試料側から順に、対物レンズ、リレーレンズを構成する第1レンズ及び第2レンズが配置されている請求項1に記載の補償光学系。

【請求項3】
前記対物レンズと前記第1レンズとの光学的な距離を変更することにより、前記ゆらぎ補正面と結像共役となる面の前記試料内における位置を調整する請求項2に記載の補償光学系。

【請求項4】
前記対物レンズと前記第1レンズとの間には、少なくとも1枚のミラーを備える折り返し光学系が配置されており、
前記折り返し光学系を光軸に平行な方向に移動させると、前記対物レンズと前記第1レンズとの光学的な距離が変更される請求項3に記載の補償光学系。

【請求項5】
前記第2レンズと前記波面位相変調器との光学的な距離を変更することにより、前記ゆらぎ補正面と結像共役となる面の前記試料内における位置を調整する請求項2~4のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項6】
前記第2レンズと前記波面位相変調器との間には、少なくとも1枚のミラーを備える折り返し光学系が配置されており、
前記折り返し光学系を光軸に平行な方向に移動させると、前記第2レンズと前記波面位相変調器との光学的な距離が変更される請求項5に記載の補償光学系。

【請求項7】
前記第1レンズと前記第2レンズとの間には、少なくとも1枚のミラーを備える折り返し光学系が配置されており、
前記折り返し光学系を光軸に平行な方向に移動させると、前記第1レンズと前記2レンズとの光学的な距離が変更される請求項2~6のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項8】
前記折り返し光学系は、前記光軸に平行な方向に移動可能なスライドステージに載置されている請求項4、6及び7のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項9】
前記対物レンズは、前記試料が載置されたステージと一体で可動すると共に、前記第1レンズ及び第2レンズが可動となっている請求項2に記載の補償光学系。

【請求項10】
前記波面位相変調器により補正された光に含まれる波面残差成分を検出する波面センサーと、
前記前記波面センサーでの検出結果に基づいて前記波面変調器を制御する第1制御部と、
を有し、
前記第1制御部は、前記揺らぎ補正面が、前記試料内に存在する揺らぎ層と、位相共役になるように前記波面変調器を調整する
請求項1~9のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項11】
前記第1制御部は、前記波面センサーへの入射光の波面位相が設定値になるように、前記波面位相変調器を調整する請求項10に記載の補償光学系。

【請求項12】
前記第1レンズ及び前記第2レンズの少なくとも一方を変位させることにより、波面傾斜及び/又は波面曲率が補正される請求項2~11のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項13】
前記試料と前記波面センサーとの間に、複数の波面位相変調器及びリレーレンズが、前記試料の深さ方向において異なる位置で結像共役となるように配置されている請求項10~12のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項14】
前記波面位相変調器と前記波面センサーとの間には、焦点面又はその近傍に視野絞りが配置されている請求項10~13のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項15】
前記試料内に存在する参照物の位置に応じて、前記視野絞りを移動させる請求項14に記載の補償光学系。

【請求項16】
前記試料内に存在する参照物の位置に応じて、前記波面センサーの位置を移動させる請求項10~14のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項17】
複数の波面センサーを備える請求項10~16のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項18】
前記波面センサーは、前記波面位相変調器に対して、素子の並びを45°回転させた状態で配置されている請求項10~17のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項19】
前記波面センサーは位相差方式である請求項10~18のいずれか1項に記載の補償光学系。

【請求項20】
請求項1~19のいずれか1項に記載の補償光学系を備えた光学装置。

【請求項21】
前記試料内の観察対象の像及び前記揺らぎ補正面の像を撮像する撮像素子を有し、
前記撮像素子上に結ばれる像の焦点を調整することにより、前記観察対象の像及び前記揺らぎ補正面の像のいずれか一方を取得する請求項20に記載の光学装置。

【請求項22】
前記試料内の観察対象の像を撮像する第1撮像素子と、
前記揺らぎ補正面の像を撮像する第2撮像素子と、
前記試料からの光の一部を前記第1撮像素子及び前記第2撮像素子に向けて分岐させる1又は2以上のビームスプリッターと、
を有し、
前記観察対象の像と、前記揺らぎ補正面の像とを、それぞれ独立して取得する請求項20に記載の光学装置。

【請求項23】
前記揺らぎ補正面の像に基づいて、前記結像共役位置調整機構による前記ゆらぎ補正面と結像共役となる面の位置調整を制御する第2制御部を有する請求項21又は22に記載の光学装置。

【請求項24】
焦点を深さ方向に特定間隔でずらしながら、前記試料の断層画像群を撮像する請求項21~23のいずれか1項に記載の光学装置。

【請求項25】
前記試料内の観察対象の像を一定時間隔で継続して撮像する請求項21~24のいずれか1項に記載の光学装置。

【請求項26】
顕微鏡装置、望遠鏡、レーザー計測装置、レーザー入射装置、カメラ又は医療用検査装置である請求項20~25のいずれか1項に記載の光学装置。

【請求項27】
前記顕微鏡装置は、蛍光顕微鏡、微分干渉顕微鏡、位相差顕微鏡、超解像顕微鏡、走査型顕微鏡、多光子顕微鏡又はレーザー入射顕微鏡である請求項26に記載の光学装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2013195943thum.jpg
出願権利状態 公開


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