TOP > 国内特許検索 > 計測装置及び計測方法

計測装置及び計測方法 NEW

国内特許コード P170013813
整理番号 (S2013-1063-N0)
掲載日 2017年3月16日
出願番号 特願2015-521454
出願日 平成26年6月3日(2014.6.3)
国際出願番号 JP2014064725
国際公開番号 WO2014196525
国際出願日 平成26年6月3日(2014.6.3)
国際公開日 平成26年12月11日(2014.12.11)
優先権データ
  • 61/830,461 (2013.6.3) US
発明者
  • 内海 英雄
  • 小林 竜馬
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 計測装置及び計測方法 NEW
発明の概要 MRI装置(100)は、所定の静磁場を形成する磁石(11)と、その静磁場に傾斜磁場を付与する磁場勾配コイル(13)と、を備え、磁場勾配コイル(13)は、磁石(11)から切り離された構造体で、磁石(11)に対して相対移動可能に構成されている。そして、MRI装置(100)は、磁場勾配コイル(13)が磁石(11)に対して相対移動しているときに被験者(16)のMRI画像を取得することを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要


磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)は、核磁気共鳴現象を利用して被検体における原子核スピンの密度分布、緩和時間分布などを計測し、その計測データに基づき被検体の断面の画像を生成し、表示する装置である。



一般に、被検体の中に含まれる原子核スピンは、均一な静磁場(主磁場)の中では、その主磁場の強さによって定まる周波数(ラーモア周波数)で主磁場の方向を軸として歳差運動を行う。このような状態の原子核スピンに、ラーモア周波数に等しい周波数の高周波の電磁波(RFパルス)が照射されると、原子核スピンは励起され、高いエネルギー状態に遷移する(核磁気共鳴現象)。続いて、この電磁波の照射が打ち切られると、原子核スピンは、それぞれの状態に応じた時定数で、原子核スピンはもとの低いエネルギー状態に戻る。このとき原子核から核磁気共鳴信号が放出される。このNMR信号は、その周波数に同調した高周波受信コイルで受信される。なお、このNMR信号は、エコー信号とも呼ばれる。



さらに、MRI装置では、主磁場空間に3軸の傾斜磁場が印加される。この傾斜磁場の印加は、検出されるNMR信号に位置情報を付加する目的で行われ、その傾斜の方向は、スライス方向、エンコード方向、リードアウト方向に対応している。その結果、MRI装置は、受信したエコー信号列を2次元フーリエ分析することにより、被検体内部の2次元画像を生成することが可能になる。



ところで、MRI装置は、各種医療用の診断装置として盛んに用いられるようになったばかりでなく、さらに新たな展開が図られようとしている。従来の多くのMRI装置は、静止した状態の被検体のMRI画像を取得するものであったが、例えば、非特許文献1には、TimCT(Continuous Table move)と称する技術で、移動中の被検体のMRI画像を取得する例が示されている。そのTimCT技術によれば、被検体を載置したテーブルをMRI装置の主磁場の中を連続して移動させることにより、患者などの被検体の頭から足までの全身のMRI画像を得ることができるという。



また、特許文献1には、被検体のESR(Electron Spin Resonance)/NMR融合型画像を取得することを特徴とする融合型MRI装置の例が示されている。特許文献1によれば、その融合型MRI装置は、ESR用の静磁場を形成する第1の磁石、NMR用の静磁場を形成する第2の磁石、及び、前記のESR用の静磁場とNMR用の静磁場との間で被検体を移動させる移動手段を備えている。そして、ESR用の静磁場の中で被検体に含まれる電子スピンを励起したうえで、その被検体をNMR用の静磁場の中へ移動させ、そのMRI画像を取得する。



このような融合型MRI装置では、ESR用の静磁場で励起された電子スピンの大きさをNMR用の静磁場では、いわゆるオーバーハウザー効果によって大きく増幅されたNMR信号として計測することができる。従って、こうして得られたNMR信号に基づき生成された被検体のMRI画像から、NMR用の静磁場だけでの通常のNMR信号に基づき生成された被検体のMRI画像を差し引くことにより、高感度、高解像度の電子スピン磁気共鳴画像(ESRI)を得ることができる。



さらに、このESRI画像を通常のNMRに基づくMRI画像に重ね合わせて生成したESR/NMR融合型画像を表示すれば、電子スピンの強度分布などが被検体の形態画像の中で可視化されたものになる。電子スピンは、生体の中では、その多くが活性酸素など遊離基(フリーラジカル)の不対電子に由来するものであるため、このような融合型MRI装置は、多くの生理現象や疾患成因などに密接に関与する遊離基を含むレドックス代謝の状況の可視化に優れた効果を奏する。なお、このような融合型MRI装置は、OMRI(オーバーハウザー効果MRI)装置、PEDRI(Proton Electron Double Resonance Imaging)装置、ReMI(Redox Molecular Imaging)装置などと呼ばれている。



特許文献1に開示された融合型MRI装置では、電子スピンの強度分布(すなわち、遊離基の分布など)の時間推移を容易に取得可能なように、被検体を搭載した前記移動手段は、ESR用の静磁場とNMR用の静磁場との間で繰り返して反復移動可能なように構成されている。しかしながら、この融合型MRI装置では、被検体が停止してからNMR信号の計測が行われるため、移動手段の移動、停止時には大きな加速度を生じる。このとき、被検体の生体などには大きな負荷がかかる。



特許文献2には、ESR用の静磁場を形成する第1の磁石及びNMR用の静磁場を形成する第2の磁石を所定の円軌道に沿って回転移動させることにより、被検体を停止させたままの状態で、被検体がESR用の静磁場及びNMR用の静磁場の中を繰り返して通過(相対通過)できるように構成された融合型MRI装置の例が開示されている。この融合型MRI装置では、被検体が停止したままの状態でNMR信号が計測されるので、生体などの被検体にかかる加速度などの負荷の問題は解決される。

産業上の利用分野


本発明は、核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)信号を取得する、又は、さらに磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)画像を取得する計測装置及び計測方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
所定の領域空間に静磁場を形成する磁石と、
前記静磁場を形成する磁石に対して相対移動可能に配設されて、前記静磁場に傾斜磁場を付与する磁場勾配コイルと、
被検体に含まれる原子核スピンを励起させる高周波信号を照射するとともに、前記原子核スピンによる核磁気共鳴信号を受信する共振コイルと、
を備えること
を特徴とする計測装置。

【請求項2】
請求項1に記載の計測装置において、
前記静磁場が形成された領域空間を前記磁場勾配コイルが相対移動している間に、前記共振コイルを介して前記被検体に前記高周波信号を照射するとともに、前記核磁気共鳴信号を受信し、取得すること
を特徴とする計測装置。

【請求項3】
請求項2に記載の計測装置において、
前記取得した核磁気共鳴信号に基づき、さらに、前記被検体の磁気共鳴画像を生成すること
を特徴とする計測装置。

【請求項4】
請求項1に記載の計測装置において、
前記静磁場が形成された領域空間に近隣する第2の領域空間に前記静磁場と異なる第2の静磁場を形成する第2の磁石をさらに備え、
前記磁場勾配コイルは、前記磁石及び前記第2の磁石の両方に対して相対移動可能に配設され、
前記第2の静磁場が形成された第2の領域空間を前記磁場勾配コイルが相対移動している間に、前記共振コイルを介して前記被検体に含まれる電子スピンを励起する高周波信号を照射し、
前記静磁場が形成された領域空間を前記磁場勾配コイルが相対移動している間に、前記共振コイルを介して前記被検体に含まれる原子核スピンを励起する高周波信号を前記被検体に照射するとともに、前記核磁気共鳴信号を受信し、取得すること
を特徴とする計測装置。

【請求項5】
請求項4に記載の計測装置において、
前記取得した核磁気共鳴信号に基づき、さらに、前記被検体の磁気共鳴画像を生成すること
を特徴とする計測装置。

【請求項6】
請求項4に記載の計測装置において、
前記磁場勾配コイルは、円柱状の基台に固定して配設され、
前記磁石及び前記第2の磁石は、前記円柱状の基台の円形上面の周縁部に沿って回動可能に配設され、
前記磁場勾配コイルは、前記磁石及び前記第2の磁石が前記円柱状の基台の円形上面の周縁部に沿って回動するとき、前記磁石及び前記第2の磁石それぞれによってそれぞれ形成される前記静磁場及び前記第2の静磁場の中を相対的に移動すること
を特徴とする計測装置。

【請求項7】
所定の領域空間に静磁場を形成する磁石と、
前記静磁場を形成する磁石に対して相対移動可能に配設されて、前記静磁場に傾斜磁場を付与する磁場勾配コイルと、
被検体に含まれる原子核スピンを励起させる高周波信号を照射するとともに、前記原子核スピンによる核磁気共鳴信号を受信する共振コイルと、
を少なくとも備えた計測装置によって行われる計測方法において、
前記計測装置は、
前記静磁場が形成された領域空間を前記磁場勾配コイルが相対移動している間に、前記共振コイルを介して前記被検体に前記高周波信号を照射するとともに、前記核磁気共鳴信号を受信し、取得すること
を特徴とする計測方法。

【請求項8】
請求項7に記載の計測方法において、
前記計測装置は、前記取得した核磁気共鳴信号に基づき、さらに、前記被検体の磁気共鳴画像を生成すること
を特徴とする計測方法。

【請求項9】
請求項7に記載の計測方法において、
前記計測装置は、前記静磁場が形成された領域空間に近隣する第2の領域空間に前記静磁場と異なる第2の静磁場を形成する第2の磁石をさらに備え、
前記磁場勾配コイルは、前記磁石及び前記第2の磁石の両方に対して相対移動可能に配設され、
前記計測装置は、
前記第2の静磁場が形成された第2の領域空間を前記磁場勾配コイルが相対移動している間に、前記共振コイルを介して前記被検体に含まれる電子スピンを励起する高周波信号を前記被検体に照射し、
前記静磁場が形成された領域空間を前記磁場勾配コイルが相対移動している間に、前記共振コイルを介して前記被検体に含まれる原子核スピンを励起する高周波信号を前記被検体に照射するとともに、前記核磁気共鳴信号を受信し、取得すること
を特徴とする計測方法。

【請求項10】
請求項9に記載の計測方法において、
前記計測装置は、前記取得した核磁気共鳴信号に基づき、さらに、前記被検体の磁気共鳴画像を生成すること
を特徴とする計測方法。

【請求項11】
請求項9に記載の計測方法において、
前記磁場勾配コイルは、円柱状の基台に固定して配設され、
前記磁石及び前記第2の磁石は、前記円柱状の基台の円形上面の周縁部に沿って回動可能に配設され、
前記磁場勾配コイルは、前記磁石及び前記第2の磁石が前記円柱状の基台の円形上面の周縁部に沿って回動するとき、前記磁石及び前記第2の磁石それぞれによってそれぞれ形成される前記静磁場及び前記第2の静磁場の中を相対的に移動すること
を特徴とする計測方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2015521454thum.jpg
出願権利状態 公開
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close