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骨疾患の予防又は治療用組成物 NEW

国内特許コード P170013819
整理番号 (S2013-0827-N0)
掲載日 2017年3月16日
出願番号 特願2015-513754
出願日 平成26年4月21日(2014.4.21)
国際出願番号 JP2014061191
国際公開番号 WO2014175226
国際出願日 平成26年4月21日(2014.4.21)
国際公開日 平成26年10月30日(2014.10.30)
優先権データ
  • 特願2013-089328 (2013.4.22) JP
発明者
  • 宮浦 千里
  • 稲田 全規
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 骨疾患の予防又は治療用組成物 NEW
発明の概要 【課題】 優れた予防又は治療効果を有する安全性の高い骨疾患予防又は治療用組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】 ルテインを有効成分として含有する、骨疾患の予防又は治療用組成物。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


高齢化社会を迎えた日本の骨粗鬆症患者数は1000万人を超え、更年期女性の3人に1人、また高齢者の大部分が骨粗鬆症に罹患しているといわれており、骨粗鬆症患者数の増大は社会的・経済的に深刻な問題となっている。骨粗鬆症では、古い骨が新しい骨に置き換わる骨リモデリングの過程において、骨吸収量が骨形成量を上回る結果、骨量が減少する。すなわち、古くなった骨を破壊し骨のカルシウムを溶解する破骨細胞と、破壊された骨を修復して再生する骨芽細胞の2種類において、両者のバランスが崩れ、破骨細胞による骨の溶解(骨吸収)が骨芽細胞による骨の再生を上回ることにより、骨密度が減少するのである。そして、四肢を中心とした全身の骨塩量の減少に加えて、骨内部構造に変化をきたし、また骨の微細構造も崩壊するため、骨が脆弱化し、骨折により寝たきり状態となる高齢患者も多い。



同様にして歯を支える骨が破壊される疾患として歯周病が挙げられる。歯周病は歯槽骨と呼ばれる歯を支える骨が歯垢による細菌感染により吸収する疾患で、日本での患者数は2000万人を超える。歯を失う事により、食事と栄養補給を障害する主因となっている。さらに、骨粗鬆症が歯周病による骨の破壊を悪化させる因子ともなる。従って、全身を支えるための骨及び栄養補給を確保するための口腔の健康は生活の質の維持・向上に必須である。



上記のとおり、骨形成を上回る骨吸収の亢進は骨疾患の原因である。近年の研究により、骨吸収は、(1)インターロイキン刺激などによる骨芽細胞上での破骨細胞分化誘導因子(RANKL:receptor activator of NF-κB ligand)の発現促進、(2)RANKLを認識した破骨細胞前駆細胞(単球・マクロファージ系細胞)の成熟破骨細胞への分化(RANKL-RANKシグナル系)、及び(3)破骨細胞による骨の破壊という、大きく3つのプロセスを経ることが分かっている。



他方、骨形成を負に調節するスクレロスチン(sclerostin)及び骨形成促進タンパク(BMP:Bone Morphogenetic Protein)が、骨疾患のもう一方の原因となり得る骨形成能の低下に関与していることが報告されている。すなわち、骨軟化症の原因遺伝子であるSOSTはスクレロスチンをコードしており、スクレロスチンは骨形成促進タンパクの働きを阻害することが知られている(非特許文献1)。



従来、骨粗鬆症の治療は骨吸収の抑制あるいは骨形成を補助する薬剤が主流であった。現在最も普及している治療方法は、ビスホスホネート製剤、ホルモン剤(エストロゲン)、カルシウム製剤、ビタミンDやその誘導体等を服用し、全身性に骨代謝の改善を試みるものである(例えば、特許文献1)。しかし、これら薬剤の投薬においては、副作用を考慮して薬剤の投与量が制限されるため、短期間で顕著な効果を得ることができないという問題がある。とりわけ、これらの薬剤は、骨粗鬆症によって細くなった骨梁がそれ以上吸収されないよう維持したり、細くなった骨梁をやや回復させる程度の効果は望めても、いったん吸収されて失われた骨梁を新たに骨形成させる効果は望めないと考えられているため、骨粗鬆症の予防医療の推進には課題が多い。



一方、近年、歯周病の予防・治療に柑橘類に含まれるポリメトキシフラボノイド類やβ-クリプトキサンチンが有効であることが見出されている(特許文献2及び3)。しかしながら、これらの化合物が実質的な骨形成増強作用を有し、骨密度だけでなく皮質骨の割合をも増加させ得ることについては、本発明者の知る限り、報告はない。特に、ポリメトキシフラボノイド類やβ-クリプトキサンチンが、スクレロスチン及びBMPの発現へ何らかの影響を及ぼしていると報告された事実を、本発明者らは知らない。また、歯周病の治療に関しても、当該疾患は依然として歯科医院での治療が一般的であり、治療後は持続的なオーラルケアが必須となる等、その根本的な治療薬の開発に至っていないのが現状である。



従って、これら骨疾患に関しては生活習慣の改善など、その予防の重要性が認知されるとともに、より効果的で安全性の高い有効成分によって骨疾患を予防又は治療する試みが求められている。



【特許文献1】
日本国特許出願公開第2010-106042号
【特許文献2】
日本国特許第4662043号
【特許文献3】
日本国特許第5099617号
【非特許文献1】
化学と生物、Vol.46、No.11、pp.786-790(2008)

産業上の利用分野


本発明は、骨疾患の予防又は治療用組成物に関する。より詳細には、ルテインを有効成分として含有する骨疾患の予防又は治療用組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ルテイン及び医薬として許容される担体を含む、骨疾患の予防又は治療用組成物。

【請求項2】
前記骨疾患が、骨破壊を伴う疾患である、請求項1に記載の組成物。

【請求項3】
前記骨疾患が、骨粗鬆症、歯周病、骨軟化症、関節リウマチによる骨破壊、又はがんの骨転移による骨破壊である、請求項1に記載の組成物。

【請求項4】
前記骨疾患が、患者の骨吸収を抑制することで予防又は治療される、請求項1に記載の組成物。

【請求項5】
前記骨疾患が、患者における破骨細胞分化誘導因子(RANKL)の発現を抑制することで予防又は治療される、請求項1に記載の組成物。

【請求項6】
前記骨疾患が、患者における破骨細胞の分化を抑制することで予防又は治療される、請求項1に記載の組成物。

【請求項7】
前記骨疾患が、患者における成熟破骨細胞のアポトーシスを誘導することで予防又は治療される、請求項1に記載の組成物。

【請求項8】
前記骨疾患が、患者の骨形成を増強することで予防又は治療される、請求項1に記載の組成物。

【請求項9】
前記骨疾患が、患者におけるスクレロスチンの発現を減少することで予防又は治療される、請求項1に記載の組成物。

【請求項10】
前記骨疾患が、患者における骨形成促進タンパク(BMP)の発現を増強することで予防又は治療される、請求項1に記載の組成物。

【請求項11】
患者の皮質骨の割合を増加させるための、請求項1に記載の組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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