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骨新生用組成物及び骨新生システム NEW

国内特許コード P170013847
整理番号 (S2013-0856-N0)
掲載日 2017年3月16日
出願番号 特願2015-522740
出願日 平成26年6月5日(2014.6.5)
国際出願番号 JP2014064920
国際公開番号 WO2014203738
国際出願日 平成26年6月5日(2014.6.5)
国際公開日 平成26年12月24日(2014.12.24)
優先権データ
  • 特願2013-128021 (2013.6.18) JP
発明者
  • 西田 佳弘
  • 生田 国大
  • 本多 裕之
  • 加藤 竜司
  • 小林 猛
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 骨新生用組成物及び骨新生システム NEW
発明の概要 骨治療箇所に充填しても、骨髄液等の流れにより充填箇所から流出することなく、且つ骨治療箇所において骨の新生を促進することができる、骨新生用組成物及び骨新生システムを提供する。
外部信号により発熱することができる材料を含む微粒子及び該微粒子のキャリアを含む骨新生用組成物を用いることで、骨治療個所において骨の新生を促進することができる。
従来技術、競合技術の概要


骨は元来、柔軟性・弾力性・可塑性を持ち、健康な骨は骨折しにくいが、限界を超える強い外力や反復した外力が加わると骨折する。また、骨に腫瘍などの病変が存在する場合は、病変部分の強度が軽減するため、軽微な外力でも骨折に至る場合がある。特に、高齢化社会に伴い、近年、骨粗鬆症および骨脆弱性骨折が増加している。



骨折箇所の治療方法としては、外科的手術により、金属製のプレートを骨折部位にあて、螺子でプレートを骨に固定するロッキングプレート法、又は骨の中心部にある髄腔に骨端から金属製の長いロッド(棒)を打ち込み、ロッドを螺子で固定する髄内釘固定法が一般的に用いられている。



その他の外科的手術しては、骨折で損傷、骨折の遷延治癒部、又は腫瘍等の病変を除去した後の骨欠損部に相当する骨をボーン・バンクから選択して移植する他家骨移植、自身の損傷した骨を体外に一度取り出し、放射線・熱処理等で処理した後、体内に戻す自家処理骨移植、自身の別の部位から骨を移植する自家骨移植、ハイドロキシアパタイト等による人工骨移植が知られている。



また、上記の外科的手術以外には、フィブリンシート、コラーゲンシート、又はポリ乳酸、ポリグリコール酸の単独重合体若しくは共重合体から選択された1種からなる生体吸収性材料で骨セメントを包囲して充填することで、骨セメントが充填箇所から骨外に漏洩して血管内に流入することを防止しながら骨折箇所を強化する方法が知られている(特許文献1参照)。



骨の新生には、「骨誘導能」、「骨伝導能」及び「細胞」が必要である。しかしながら、上記の金属プレート、他家骨又は骨芽細胞までも死滅処理してしまう自家骨を移植する方法は、骨折箇所を力学的に支えているに過ぎず、骨の新生を積極的に促進するものではないという問題がある。また、骨セメントを生体吸収性材料で包囲して充填する方法も、骨セメントが充填箇所から骨外に漏洩することを防止することが目的で、積極的に骨を新生するものではない。更に、ハイドロキシアパタイト等の人工骨移植についても、人工骨は上記の骨伝導能を有すると考えられているが、骨芽細胞などに働きかけて積極的に骨を誘導するものではない。



一方、骨治療箇所において、骨の新生を積極的に促進する方法としては、培養した骨芽細胞を移植する方法、骨形成タンパク質(BMP)を含む骨新生材料を移植する方法(特許文献2参照)等が知られている。しかしながら、上記の方法は、骨新生用の細胞やタンパク質等の生体材料を準備する必要があり、時間とコストがかかるという問題がある。



また、上記の骨芽細胞や骨新生材料を移植する方法以外に、超音波振動を与えることで新しい骨組織の形成を促進するようにした超音波治療器(特許文献3参照)が知られている。しかしながら、上記の超音波振動を与える方法は、体外の超音波治療装置から超音波を照射するもので、骨治療箇所のみに超音波を照射することは困難で、他の生体組織に悪影響を与える恐れがあるという問題がある。



骨治療箇所における骨の新生に関しては、(1)骨治療箇所の温度上昇が新生骨の形成に密接に関連すること(非特許文献1参照)、(2)骨髄幹細胞を加温すると、通常よりも早期に有意なアルカリフォスファターゼ(ALP)活性の上昇及び石灰沈着が増強すること(非特許文献2参照)、(3)骨芽細胞形成や活性の制御に特に重要で、骨の増加や維持を調整する中心的な経路であるWnt/βcatenin singnalは、43.7℃~47.5℃の温度で活性化すること(非特許文献3参照)、が知られている。しかしながら、上記非特許文献はin vitroの実験による結果である。したがって、骨治療箇所における骨の新生に関しては、生体の正常細胞に影響を与えることなく、骨治療箇所のみを温熱する必要があるが、当該方法は知られていない。



ところで、生体内の正常な細胞には影響を与えず特定の腫瘍領域のみを温熱する方法として、抗体を結合した磁性微粒子を含むリポソームを特定の腫瘍領域に結合させ、交番電場(AMF)で発熱させる方法が知られている(特許文献4参照)。しかしながら、当該方法は、腫瘍細胞に特異的に結合する抗体を準備するための煩雑な手順が必要であり、且つ、抗体を結合した磁性微粒子を含むリポソームを骨治療箇所に充填しても、骨内の骨髄液及び/又は血液等の流れにより、抗体を結合した磁性微粒子を含むリポソームを骨治療箇所に留めておくことが困難である。

産業上の利用分野


本発明は、骨折・骨折後の遷延治癒・骨欠損・骨転移等、治療が必要な箇所の骨(以下、「骨治療箇所」と記載することがある。)の新生に好適な骨新生用組成物及び骨新生用組成物を用いた骨新生システムに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
外部信号により発熱することができる材料を含む微粒子及び該微粒子のキャリアを含むことを特徴とする骨新生用組成物。

【請求項2】
前記キャリアが、ゲル、人工骨、骨セメントから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の骨新生用組成物。

【請求項3】
前記材料が、マグネタイト、マグヘマイトから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の骨新生用組成物。

【請求項4】
前記微粒子が、リポソームで被覆されていることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の骨新生用組成物。

【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の骨新生用組成物及び該骨新生用組成物に含まれる微粒子を発熱させるための外部信号を発生する外部信号発生装置を含むことを特徴とする骨新生システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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