TOP > 国内特許検索 > 金属対象物表面への被覆層の作製方法

金属対象物表面への被覆層の作製方法 NEW

国内特許コード P170013855
整理番号 (S2013-0259-N0)
掲載日 2017年3月17日
出願番号 特願2014-551166
出願日 平成25年12月3日(2013.12.3)
国際出願番号 JP2013082904
国際公開番号 WO2014088114
国際出願日 平成25年12月3日(2013.12.3)
国際公開日 平成26年6月12日(2014.6.12)
優先権データ
  • 特願2012-265713 (2012.12.4) JP
発明者
  • 渡辺 政廣
  • 山下 壽生
出願人
  • 国立大学法人山梨大学
発明の名称 金属対象物表面への被覆層の作製方法 NEW
発明の概要 金属対象物表面に高分子樹脂を,金属対象物に残留応力を生じさせることなく,均一に密着させることができる作製方法を提供する。
この発明による金属対象物表面への被覆層の作製方法は,金属対象物の表面の少なくとも一部に樹脂を含有する被覆層を形成し,その後,前記金属対象物の表面の前記被覆層を流体を用いて等方加圧することにより,前記被覆層を硬化させるものである。
従来技術、競合技術の概要


金属板などの金属対象物の耐食性,導電性,装飾性を高めるために,その表面に高分子樹脂層を形成することがよく行なわれる。このような金属対象物の作製方法において,樹脂層を均一な密度で積層し,金属対象物表面に密着させ,かつ大量生産に適した方法が求められている。
一例として,固体高分子電解質形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell:PEFC)を挙げると,これは,燃料の水素ガスと酸化剤の酸素とを反応させて,電気エネルギーを得るものである。この燃料電池は次のような多数の単セルをスタックしたものである。すなわち単セルは,高分子電解質膜と,その両側に密着させた一対の多孔質電極(多孔質支持層+触媒層)とからなるMEA(Membrane Electrode Assembly:電極/膜接合体)を有し,その両側を燃料または酸化剤を供給する流路が形成された一対のセパレータによって挟持したものである。セパレータは,積層する際の機械強度部材としての機能の他に,集電機能,および燃料または酸化剤の供給機能(カソード側セパレータはさらに反応生成物の排出機能)を持つ。セパレータはその材料の観点から,炭素系と金属系に大別される。
炭素系のセパレータには,黒鉛ブロックを機械加工したもの,カーボン樹脂モールド品および膨脹黒鉛モールド成形物などがある。しかし,これらには高価,切削加工工数が多い,または割れやすいなどの問題がある。
金属セパレータは,高い電導性,熱伝導性,機械強度,および水素ガスの不透過性という特長を有している。さらに,原料流体の流路を成形する機械加工が容易であるため製造コストを低減できる。そして,薄型化できる有望な材料として,主に,オーステナイト系ステンレス鋼を用いた金属セパレータを中心に開発されている。しかし,金属セパレータは,耐食性が低いことが問題である。
これを解決する手段として,金属セパレータの表面に,導電性の高分子被膜を形成する方法,金,白金メッキ等の耐食性の金属被覆層を形成する方法などがとられている。たとえば,特許文献1では,流路をプレス成形した金属基材を,密着性の高い被覆層で被覆した金属セパレータが開示されている。これによれば,被覆層の剥離が起こりにくく,金属基材の腐食が防止できるとされている。
また,特許文献2では,流路溝をプレス加工成形することが容易な中間金属層の外表面に耐食性の金属層を設け,この金属層の表面に導電剤と樹脂結着剤とからなる被覆層を形成した金属セパレータが開示されている。これによれば,金属セパレータの耐食性を保持できるとされている。
また,特許文献3には,導電性流路板と金属製平板とを重ね合わせたセパレータ構造が開示されている。

産業上の利用分野


この発明は,金属板その他の金属対象物の表面に高分子樹脂を含有する被覆層を作製する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
金属対象物の表面の少なくとも一部に樹脂を含有する被覆層を形成し,その後,前記金属対象物の表面の前記被覆層を流体を用いて等方加圧することにより,前記被覆層を硬化させる,金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項2】
前記金属対象物表面の前記被覆層を直接的に流体で等方加圧する,請求の範囲第1項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項3】
前記金属対象物を薄膜パック内に入れ,前記パック内を脱気し,その後,前記パックの外部から前記被覆層を流体で等方加圧する,請求の範囲第1項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項4】
前記金属対象物と前記パックとの間に離型フィルムを介在させる,請求の範囲第3項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項5】
熱硬化性樹脂を用いて前記被覆層を形成し,等方加圧するとともに加熱する,請求の範囲第1項から第4項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項6】
熱可塑性樹脂を用いて前記被覆層を形成し,等方加圧するとともに加熱し,その後,急冷する,請求の範囲第1項から第4項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項7】
前記被覆層が樹脂に加えて導電材を含有する,請求の範囲第1項から第6項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項8】
前記被覆層が緻密な層である,請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項9】
前記金属対象物が金属板であり,その少なくとも一面に緻密な前記被覆層が形成されている,請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項10】
前記金属対象物が金属板であり,その両面に緻密な被覆層が形成されている,請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項11】
前記金属対象物が金属板であり,前記被覆層が前記金属板の少なくとも一面を覆う緻密な耐食層であり,前記耐食層の上に前記耐食層の周囲を囲む枠層が形成されている,請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項12】
前記金属対象物が金属板であり,少なくともその一面に緻密な前記被覆層を形成し,前記被覆層の表面の少なくとも一部の上に多孔質層を形成し,前記被覆層と多孔質層を同時に等方加圧する,請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項13】
前記金属対象物が波形加工された金属板である,請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項14】
前記金属対象物が金属板であり,複数の前記金属板を帯状の薄膜パック内に間隔をあけて入れ,隣接する前記金属板が重なるように前記パックを折り畳むとともに,隣接する金属板を包むパックの間にスペーサを入れ,スペーサを介在させてスタックされた複数の金属板を前記パックごと耐圧容器内に入れて,流体で等方加圧する,請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の金属対象物表面への被覆層の作製方法。

【請求項15】
請求の範囲第1項から第14項のいずれか一項に記載の方法により燃料電池用金属セパレータを作製する方法。

【請求項16】
表面の少なくとも一部に樹脂を含有する被覆層が形成された金属対象物を入れる耐圧容器と,
加圧流体を貯留するための貯留タンクと,
前記貯留タンク内の加圧流体を前記耐圧容器内に加圧して導入する加圧ポンプと,
を有する金属対象物表面に被覆層を作製するための装置。

【請求項17】
前記耐圧容器内を負圧にするための真空ポンプをさらに備える,請求の範囲第16項に記載の装置。

【請求項18】
前記金属対象物を薄膜のパック内に入れ,
前記金属対象物を収納した前記パックを前記耐圧容器内に入れ,
前記耐圧容器内に前記貯留タンク内の加圧流体を前記加圧ポンプにより加圧して導入する,
請求の範囲第16項に記載の装置を用いた方法。

【請求項19】
前記金属対象物を薄膜のパック内に入れ,
前記金属対象物を収納した前記パックを前記耐圧容器内に入れ,
前記耐圧容器内を前記真空ポンプにより脱気し,
前記耐圧容器内に前記貯留タンク内の加圧流体を前記加圧ポンプにより加圧して導入する,
請求の範囲第17項に記載の装置を用いた方法。

【請求項20】
前記金属対象物と前記パックとの間に離型フィルムを介在させる,請求の範囲第18項または第19項に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2014551166thum.jpg
出願権利状態 公開
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close