TOP > 国内特許検索 > 脱髄疾患治療薬

脱髄疾患治療薬 NEW

国内特許コード P170013882
整理番号 (S2013-0503-N0)
掲載日 2017年3月21日
出願番号 特願2014-558647
登録番号 特許第6007264号
出願日 平成26年1月28日(2014.1.28)
登録日 平成28年9月16日(2016.9.16)
国際出願番号 JP2014051748
国際公開番号 WO2014115885
国際出願日 平成26年1月28日(2014.1.28)
国際公開日 平成26年7月31日(2014.7.31)
優先権データ
  • 特願2013-012859 (2013.1.28) JP
発明者
  • 室伏 きみ子
  • 後藤 真里
  • 丸山 敬
  • 吉川 圭介
  • 山本 梓司
出願人
  • 国立大学法人お茶の水女子大学
  • 学校法人 埼玉医科大学
発明の名称 脱髄疾患治療薬 NEW
発明の概要 本発明の課題は、神経軸索の脱髄抑制作用を有する新規な脱髄疾患治療薬を提供することである。本発明によれば、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸あるいはその塩を含有する脱髄疾患治療薬が提供される。
従来技術、競合技術の概要


神経線維は、中心部を走る軸索とその外側をかこむ髄鞘から成り立っている。髄鞘は、大部分が脂質で構成されていて、神経の電気伝導を速める仕組みにかかわっている。脱髄疾患とは神経疾患の一種で、この髄鞘が破壊される(脱髄変化)ことで起こる疾患であり、ウイルス感染、アルコールなどによる中毒、栄養障害などが原因で起こるが、原因不明のもの(特発性脱髄)もある。脱髄疾患は、アレルギー、自己免疫などの免疫異常がかかわって発症すると推定されている。脱髄疾患では、目・顔・口・舌・のど・手足の運動障害や知覚障害、直腸・膀胱障害など、いろいろな症状が複雑に絡み合って出現してくる。脱髄疾患としては、中枢性脱髄疾患と末梢性脱髄疾患がある。中枢性脱髄疾患としては、多発性硬化症(視神経脊髄炎(Devic症候群)、同心円硬化症(Balo病))、急性散在性脳脊髄炎、炎症性広汎性硬化症(Schilder病)、亜急性硬化症全脳炎、進行性多巣性白質脳症、低酸素脳症、橋中心髄鞘破壊症、ビタミンB12欠乏症、Binswanger病などが挙げられる。末梢性脱髄疾患としては、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎などが挙げられる。



一方、1992年に、真性粘菌Physarum polycephalumの単相体ミクソアメーバから、真核細胞のDNA複製酵素であるDNAポリメラーゼαの活性を抑え、動物培養細胞の増殖を抑制する脂溶性物質が見いだされ、単離・精製された(Murakami-Murofushi,K.,他, J.Biol.Chem. 267,21512-21517 (1992))。この物質はグリセロール骨格のsn-1位にシクロプロパンを含むヘキサデカン酸が結合し、2位と3位にリン酸が環状エステル結合した物質であることがわかり、Physarum由来のLPA様物質であることから、PHYLPAと命名された。PHYLPAがsn-1位に特徴的な脂肪酸を有することから、一般的な脂肪酸に置換した誘導体を化学合成し、その活性を検討した結果、細胞増殖を抑制することが示され、PHYLPAの増殖抑制作用が、2位と3位の環状リン酸基によることが明らかになった。現在では、このような環状リン酸基を持つLPA類似体を総称して、環状ホスファチジン酸(cPA、cyclic phosphatidic acid)と呼んでいる。



【化1】




環状ホスファチジン酸及びその誘導体については、神経栄養因子作用と神経変性疾患への適用(特許文献1及び2)、癌細胞の増殖と浸潤・転移の抑制(特許文献3)、鎮痛作用(特許文献4)、並びにアトピー性皮膚炎への適用(特許文献5)などについての報告があるが、神経軸索の脱髄に及ぼす影響についての知見はない。

産業上の利用分野


本発明は、環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸を有効成分とする脱髄疾患治療薬、並びに環状ホスファチジン酸、カルバ環状ホスファチジン酸又はチア環状ホスファチジン酸を有効成分とする神経軸索の脱髄抑制剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(1)で示される化合物を含有する、脱髄疾患治療薬。
【化1】


(式中、Rは、炭素数1~30の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基、又は炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基であり、これらの基はシクロアルカン環又は芳香環を含んでいてもよい。Xが-CH2-であり、Yが-O-であるか、又はXが-O-であり、Yが-CH2-である。Mは、水素原子又は対カチオンである。)

【請求項2】
神経軸索の脱髄抑制剤として使用する、請求項1に記載の脱髄疾患治療薬。

【請求項3】
式(1)で示される化合物を含有する、神経軸索の脱髄抑制剤。
【化2】


(式中、Rは、炭素数1~30の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルケニル基、又は炭素数2~30の直鎖状若しくは分岐状アルキニル基であり、これらの基はシクロアルカン環又は芳香環を含んでいてもよい。Xが-CH2-であり、Yが-O-であるか、又はXが-O-であり、Yが-CH2-である。Mは、水素原子又は対カチオンである。)
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
※ 詳細内容の提供、各種連携等のご相談につきましては、「問合せ先」まで直接ご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close