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家族性地中海熱のバイオマーカー

国内特許コード P170013916
整理番号 (S2015-2009-N0)
掲載日 2017年3月29日
出願番号 特願2015-185703
公開番号 特開2017-058341
出願日 平成27年9月18日(2015.9.18)
公開日 平成29年3月23日(2017.3.23)
発明者
  • 古賀 智裕
  • 川上 純
  • 右田 清志
  • 佐藤 俊太朗
出願人
  • 国立大学法人 長崎大学
  • 独立行政法人国立病院機構
発明の名称 家族性地中海熱のバイオマーカー
発明の概要 【課題】発作期の家族性地中海熱を迅速に精度よく診断するバイオマーカーの提供。
【解決手段】下記(a)~(d)からなる、健常者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するためのバイオマーカー:
(a)IL-6タンパク質またはIL-6転写産物、
(b)ICAM-1タンパク質またはICAM-1転写産物、
(c)IL-18タンパク質またはIL-18転写産物、
(d)IL-17タンパク質またはIL-17転写産物など。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


家族性地中海熱は周期性(発作期と非発作期)の発熱、関節炎、漿膜炎などの症状を特徴とする自己免疫疾患であり、患者の9割が20歳前に発症し、その半数以上が10歳前に発症する。家族性地中海熱は16番目染色体短腕に存在する家族性地中海熱遺伝子(Mediterranean Fever gene:MEFV遺伝子)の変異遺伝子をホモ接合型で有する場合に発症することが知られており、MEFV遺伝子はpyrinと呼ばれるタンパク質をコードしているが、その機能の全体像は明らかになっていない。本疾患は、スペイン・ポルトガル系のユダヤ人、北アフリカのアラブ人、アルメニア人、トルコ人、ギリシア人、イタリア人を中心とした地中海周辺の民族の出身者に比較的多くみられる疾患であるが、その他の民族においてもみられ、世界的には潜在的に10万人以上の患者が存在すると考えられている。本邦においても1,000-2,000人程度の患者がおり、その数は年々増加傾向にある。本邦における家族性地中海熱では、変異MEFV遺伝子がヘテロ接合型である症例、そもそもMEFV遺伝子の変異を認めない症例が、全体の90%を占めることが明らかとなっている。以上から、本邦においてみられる家族性地中海熱と地中海沿岸地域の家族性地中海熱は、遺伝学的に同一の疾患であるか否かは不明な点が多い。従って、家族性地中海熱を精度よく診断するためには、MEFV遺伝子の検査のみでは足らず、別の診断方法も加味して総合的に判断することが必要である。現在は主に、遺伝子検査と臨床症状に基づく診断がなされており、鑑別診断基準としては、急性間欠性ポルフィリン症、腹部発作を伴う遺伝性血管性浮腫、再発性膵炎、その他の遺伝性周期熱などの有無、ならびに治療薬としてのコルヒチンに対する反応性が挙げられる。しかしながら、家族性地中海熱と関節リウマチやその他の膠原病との臨床的な区別が困難であるため、未だに診断の精度に課題が残されている。
近年、家族性地中海熱のバイオマーカーの探索が進められている(非特許文献1、2)。しかし、これらのバイオマーカーは他の疾患においても上昇が確認されているため、公知のバイオマーカーのみによる検査では、家族性地中海熱に対する特異性に乏しいという課題があった。

産業上の利用分野


本発明は、健常者と発作期の家族性地中海熱(Familial Mediterranean Fever (FMF))患者を区別するためのバイオマーカーに関する。より詳しくは、IL-6、ICAM-1、IL-18およびIL-17からなる健常者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するためのバイオマーカーに関し、さらに当該バイオマーカーを定量することによる健常者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するための検査方法に関する。本発明はまた、非発作期の家族性地中海熱患者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するためのバイオマーカーに関する。より詳しくは、IL-6、G-CSF、IL-10およびIL-12p40からなる非発作期の家族性地中海熱患者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するためのバイオマーカーに関し、さらに当該バイオマーカーを定量することによる非発作期の家族性地中海熱患者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するための検査方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記(a)~(d)からなる、健常者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するためのバイオマーカー:
(a)IL-6タンパク質またはIL-6転写産物、
(b)ICAM-1タンパク質またはICAM-1転写産物、
(c)IL-18タンパク質またはIL-18転写産物、
(d)IL-17タンパク質またはIL-17転写産物。

【請求項2】
生体から分離した検体について、請求項1に記載のバイオマーカーを定量することを含む、健常者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するための検査方法。

【請求項3】
検体が血清である、請求項2に記載の検査方法。

【請求項4】
下記(a)~(d)を用いて定量することを含む、請求項2又は3に記載の検査方法:
(a)IL-6タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-6転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(b)ICAM-1タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはICAM-1転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(c)IL-18タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-18転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(d)IL-17タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-17転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー。

【請求項5】
下記(a)~(d)を含む、健常者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するための検査キット:
(a)IL-6タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-6転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(b)ICAM-1タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはICAM-1転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(c)IL-18タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-18転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(d)IL-17タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-17転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー。

【請求項6】
下記(a’)~(d’)からなる、非発作期の家族性地中海熱患者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するためのバイオマーカー:
(a’)IL-6タンパク質またはIL-6転写産物、
(b’)G-CSFタンパク質またはG-CSF転写産物、
(c’)IL-10タンパク質またはIL-10転写産物、
(d’)IL-12p40タンパク質またはIL-12p40転写産物。

【請求項7】
生体から分離した検体について、請求項6に記載のバイオマーカーを定量することを含む、非発作期の家族性地中海熱患者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するための検査方法。

【請求項8】
検体が血清である、請求項7に記載の検査方法。

【請求項9】
下記(a’)~(d’)を用いて定量することを含む、請求項7又は8に記載の検査方法:
(a’)IL-6タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-6転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(b’)G-CSFタンパク質を特異的に認識し得る抗体またはG-CSF転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(c’)IL-10タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-10転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(d’)IL-12p40タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-12p40転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー。

【請求項10】
下記(a’)~(d’)を含む、非発作期の家族性地中海熱患者と発作期の家族性地中海熱患者を区別するための検査キット:
(a’)IL-6タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-6転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(b’)G-CSFタンパク質を特異的に認識し得る抗体またはG-CSF転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(c’)IL-10タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-10転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー、
(d’)IL-12p40タンパク質を特異的に認識し得る抗体またはIL-12p40転写産物を特異的に検出し得る核酸プローブもしくは核酸プライマー。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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