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アントシアニン合成促進剤およびクロロフィル分解促進剤

国内特許コード P170013917
整理番号 (S2015-1988-N21)
掲載日 2017年3月29日
出願番号 特願2015-167239
公開番号 特開2017-043558
出願日 平成27年8月26日(2015.8.26)
公開日 平成29年3月2日(2017.3.2)
発明者
  • 小関 良宏
  • 長澤 和夫
  • 寺 正行
  • 百瀬 忠征
  • 関口 拓史
  • 本山 高貴
  • 立壁 伸也
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 アントシアニン合成促進剤およびクロロフィル分解促進剤
発明の概要 【課題】安全で実用化可能なアントシアニン合成促進剤およびクロロフィル分解促進剤を提供すること。
【解決手段】本発明により、トチカガミ科オオカナダモ属またはコカナダモ属に属する植物の抽出物を含む、アントシアニン合成促進剤およびクロロフィル分解促進剤を含む。前記抽出物は、好ましくは式(I)の化合物または式(II)の化合物の少なくともいずれかを活性化合物として含む。



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


樹木などの植物の紅葉現象は、非常に身近な現象であるにもかかわらず、それがどのようにして起こるのかは未だ十分解明されていない。紅葉現象には、アントシアニン合成およびクロロフィル分解の誘導、それに続く葉のプログラム死が伴うことが知られている。



樹木における紅葉については、幹の環状剥離を行なうことで紅葉が誘導できることから、植物体内のショ糖が重要な役割を果たしていると以前から考えられてきた。実際に、紅葉していないモミジの枝をショ糖水に差すと紅葉が誘導されることが知られている。また、本発明者らは、トチカガミ科オオカナダモ属の水生植物であるオオカナダモや実験植物であるシロイヌナズナにおいても、ショ糖を培地に添加することによって紅葉が誘導できることを以前確認している(非特許文献1)。



植物におけるアントシアニン合成については、例えば強光や紫外線、低温処理によって葉におけるアントシアニン合成を促進できることが古くから知られている。リンゴやモモのような果実については、果実に光を当てることにより果皮のアントシアニンの合成を促進できることが知られており、果実成熟の際には地面に銀シートを敷いたり果実を回転させたりすることにより光をまんべんなく当て、果実を均一に着色させるための努力が行われている。また、アントシアニン合成は植物ホルモンによっても発現が制御され、アブシシン酸などがブドウのアントシアニン合成に重要な役割を果たしていることが知られている。

産業上の利用分野


本発明は、トチカガミ科オオカナダモ属またはコカナダモ属に属する植物の抽出物、特にその抽出物に含まれる式(I)または式(II)の化合物を含むアントシアニン合成促進剤およびクロロフィル分解促進剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
トチカガミ科オオカナダモ属またはコカナダモ属に属する植物の抽出物を含む、トチカガミ科オオカナダモ属またはコカナダモ属以外の植物に用いるためのアントシアニン合成促進剤。

【請求項2】
前記抽出物が、式(I)で表される化合物:
【化1】


[式中、
R1は、水素またはβ結合したグリコシル基であり、
R2は、水素、-OH、および-O-C1-6-アルキルからなる群から選択され、
R3は、水素または-OHである]
または式(II)で表される化合物:
【化2】


[式中、
R4は、水素、C1-6-アルキル、およびβ結合したグリコシル基からなる群から選択され、
R5およびR6は、それぞれ独立して水素またはC1-6-アルキルであり、
R7は、メチルまたはエチルであり、
nは、3~5の整数である]
の少なくともいずれかを含む、請求項1に記載のアントシアニン合成促進剤。

【請求項3】
請求項1または2に記載のアントシアニン合成促進剤を植物の成熟した葉に吸収させることを含む、植物の紅葉誘導方法。

【請求項4】
請求項1または2に記載のアントシアニン合成促進剤を果実に吸収させることを含む、果実の着色促進方法。

【請求項5】
トチカガミ科オオカナダモ属またはコカナダモ属に属する植物体の抽出物を含む、トチカガミ科オオカナダモ属またはコカナダモ属以外の植物に用いるためのクロロフィル分解促進剤。

【請求項6】
前記抽出物が、式(I)で表される化合物:
【化3】


[式中、
R1は、水素またはβ結合したグリコシル基であり、
R2は、水素、-OH、および-O-C1-6-アルキルからなる群から選択され、
R3は、水素または-OHである]
または式(II)で表される化合物:
【化4】


[式中、
R4は、水素、C1-6-アルキル、およびβ結合したグリコシル基からなる群から選択され、
R5およびR6は、それぞれ独立して水素またはC1-6-アルキルであり、
R7は、メチルまたはエチルであり、
nは、3~5の整数である]
の少なくともいずれかを含む、請求項5に記載のクロロフィル分解促進剤。

【請求項7】
請求項5または6に記載のクロロフィル分解促進剤を植物の葉に吸収させることを含む、植物の落葉または枯死促進方法。

【請求項8】
式(I)で表される化合物:
【化5】


[式中、
R1は、水素またはβ結合したグリコシル基であり、
R2は、水素、-OH、および-O-C1-6-アルキルからなる群から選択され、
R3は、水素または-OHである]
または式(II)で表される化合物:
【化6】


[式中、
R4は、水素、C1-6-アルキル、およびβ結合したグリコシル基からなる群から選択され、
R5およびR6は、それぞれ独立して水素またはC1-6-アルキルであり、
R7は、メチルまたはエチルであり、
nは、3~5の整数である]
の少なくともいずれかを含む、アントシアニン合成促進剤。

【請求項9】
式(I)の化合物または式(II)の化合物を1.0×10-12~1.0×10-8mol/Lの濃度で含む、請求項8に記載のアントシアニン合成促進剤。

【請求項10】
請求項8に記載の式(I)の化合物または式(II)の化合物の少なくともいずれかを含む、クロロフィル分解促進剤。

【請求項11】
式(I)の化合物または式(II)の化合物を1.0×10-12~1.0×10-8mol/Lの濃度で含む、請求項10に記載のクロロフィル分解促進剤。

【請求項12】
請求項8に記載の式(I)の化合物または式(II)の化合物の少なくともいずれかを含む、落葉剤または除草剤。

【請求項13】
式(I)の化合物または式(II)の化合物を1.0×10-12~1.0×10-8mol/Lの濃度で含む、請求項12に記載の落葉剤または除草剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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