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コア及びその製造方法

国内特許コード P170013936
整理番号 GI-H27-12
掲載日 2017年3月29日
出願番号 特願2015-178969
公開番号 特開2017-054997
出願日 平成27年9月10日(2015.9.10)
公開日 平成29年3月16日(2017.3.16)
発明者
  • 尹 己烈
  • 柳瀬 俊次
  • 大矢 豊
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 コア及びその製造方法
発明の概要 【課題】積層された電磁鋼板を接合するに際して、加工により生じた材料の磁気特性劣化を、歪取焼鈍を行いながら、同時に材料表面に数μmの薄い絶縁層を生成して接合してなるコア及び製造方法を提供する。
【解決手段】コアは、複数の電磁鋼板10が厚み方向に積層して構成され、各電磁鋼板がセラミックス20により接合されている。また、製造方法は、電磁鋼板を所定の大きさに切断する工程と、電磁鋼板の表面にセラミックス前駆体を塗布する工程と、セラミックス前駆体を介して複数の電磁鋼板を厚み方向に積層する工程と、前記積層電磁鋼板を加熱して、セラミックス前駆体を焼成し、各電磁鋼板をセラミックスにより接合する工程と、を含む。
【選択図】図12
従来技術、競合技術の概要


周知の通り産業界において電力、エネルギーの節減が求められており、例えば電気機器、特に無方向性電磁鋼板がその鉄心材料として使用される回転機(モータ、発電機など)および、変圧器などの分野もその例外ではない。回転機は産業用から家庭用まで広範な分野で使用されており、今後更に幅広く展開されるため、今まで以上の高効率化が望まれている。



回転機の効率を上げることは回転機での損失を低減させることである。回転機での損失のひとつである鉄損は、回転機鉄心(コア)を励磁するとき生じるものであるが、回転機の製造過程にその鉄心材料である電磁鋼板をカシメ・溶接・焼きバメなどにより接合する際の残留応力(熱応力、圧縮応力等)が大きいと増加することになる。



電磁鋼板の接合は、一般にカシメ・溶接によって行われている。例えば、カシメにより電磁鋼板を積層する場合に巻線時に巻線の圧力でティース部の積層間隙間が縮まることなく、巻線にたるみが生じる恐れの少ない固定子鉄心を提供するもの(特許文献1)、製造コストを下げて製造効率を高めることができ、かつ、コアの磁束密度を高めて電動機のトルクを向上することができるコアの製造方法において、積層電磁鋼板を接着剤(アクリル樹脂系樹脂接着剤等)、溶接あるいはカシメ等により接合するもの(特許文献2)などがある。これらはそれぞれの課題を解決するものではあるが、電磁鋼板の接合時に生じる鉄損に関して検討されたものではない。



電磁鋼板の材料面から鉄損を低減する試みとして、電磁鋼板の結晶粒組織を適正にコントロールすることによって、鉄損特性の向上を図るもの(特許文献3)、鉄損低下のためにREM(原子番号57のランタンから71のルテシウムの15元素に原子番号21のスカンジウムと39のイットリウムを加えた合計17元素の総称)を添加し、集合組織改善元素としてSnを同時に添加して高磁束密度かつ低鉄損の磁気特性を有する無方向性電磁鋼板に関するもの(特許文献4)、Al,Si,Mn,Pの添加成分を最適化することにより、硬度が高く、高周波数域で優れた磁気特性を有し、鉄損の低い無方向性電磁鋼板に関するもの(特許文献5)などがある。これらの材料は、それぞれ優れた鉄損低減を実現する電磁鋼板であるが、コアの製造工程に係わるものではない為、積層した後に加えられる応力等の影響については検討する余地があった。



一方、積層電磁鋼板の製造工程を考慮した技術として、特定量のC,Si,Mn,AlおよびREMを含み、残部が鉄および不可避的不純分からなる鋼であって、歪取焼鈍後の良好な鉄損低減を得ることができる低Si無方向性電磁鋼板に関するもの(特許文献6)、複数に分割された電磁鋼板を、組み立て接合してステータコアに作り上げるときに、該電磁鋼板に電磁力を働かせて接合するもの(特許文献7)、斜角加工が施された方向性電磁鋼板を変圧器鉄心の材料として積層させる際、鋼板の寸歩公差及び鋼板の反り量を制御することで、低鉄損かつ優れた励磁特性を有する変圧器鉄心を製造するもの(特許文献8)などが提案されている。



これらの技術により製造工程を通して生じる鉄損が低減されているが、電磁鋼板の素材を制御すること(前者)はコスト面で課題があり、前記提案の後者については無方向性電磁鋼板にも適用できるものではないため、より簡易な方法が求められているのである。

産業上の利用分野


本発明は積層された複数の電磁鋼板がセラミックスを介して接合されたコア及び、その製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
複数の電磁鋼板が厚み方向に積層して構成され、各電磁鋼板がセラミックスにより接合されていることを特徴とするコア。

【請求項2】
(i)電磁鋼板を所定の大きさに切断する工程、
(ii)電磁鋼板の表面にセラミックス前駆体を塗布する工程、
(iii)セラミックス前駆体を介して複数の電磁鋼板を厚み方向に積層する工程、
(iv)前記積層電磁鋼板を加熱して、セラミックス前駆体を焼成し、各電磁鋼板をセラミックスにより接合する工程、
を含む請求項1に記載のコアの製造方法。

【請求項3】
(a)前記工程(ii)の前に、電磁鋼板を酸洗浄又はアルカリ洗浄して表面の絶縁被膜を除去する工程、
を行う請求項2に記載の製造方法。

【請求項4】
(b)前記工程(iii)の後に、室温~200℃で予備的に加熱乾燥する工程、
を行う請求項2又は3に記載の製造方法。

【請求項5】
前記セラミックス前駆体が、チタンテトライソプロポキシド[Ti(iOC3H74]およびジルコニウムテトラブトキシド[Zr(OC4H94]から選択される、請求項2乃至4のいずれかに記載の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015178969thum.jpg
出願権利状態 公開
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