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プロテアソーム阻害性化合物 UPDATE

国内特許コード P170013974
整理番号 (S2014-0187-N09
掲載日 2017年4月7日
出願番号 特願2015-549201
出願日 平成26年11月21日(2014.11.21)
国際出願番号 JP2014080859
国際公開番号 WO2015076359
国際出願日 平成26年11月21日(2014.11.21)
国際公開日 平成27年5月28日(2015.5.28)
優先権データ
  • 特願2013-241039 (2013.11.21) JP
発明者
  • 浅井 章良
  • 海野 雄加
  • 周東 智
  • 川村 周平
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
  • 一般社団法人ファルマバレープロジェクト支援機構
発明の名称 プロテアソーム阻害性化合物 UPDATE
発明の概要 本発明は、プロテアソーム阻害活性を有する新規な化合物、該化合物を含む医薬組成物、とくにがんなどのプロテアソーム関連疾患を処置するための医薬組成物、前記化合物を用いたプロテアソーム関連疾患を処置する方法等を提供することを目的とする。下記一般式



で表される化合物を提供することにより、上記目的が達成された。
従来技術、競合技術の概要


真核生物の細胞には、正常にフォールディングできない、活性酸素などの外部ストレスにより失活する、寿命を迎える、などの理由で不要となったタンパク質を分解するためのユビキチン・プロテアソーム系と呼ばれるタンパク質分解系が存在することが知られている。ユビキチン・プロテアソーム系は、不要となったタンパク質を複数のユビキチンと呼ばれる76アミノ酸からなるタンパク質で修飾することにより目印とし、かかるタンパク質をプロテアソームと呼ばれる巨大な酵素複合体で認識して分解するものである。



近年の研究により、ユビキチン・プロテアソーム系は、不要タンパク質の分解処理だけでなく、細胞周期関連因子、シグナル伝達因子および転写因子などの量的調節なども行っており、細胞分裂、DNA修復、免疫反応、アポトーシスの制御などにも関与していることが明らかにされてきており、生命活動の根幹に関わる系であることが分かってきた。そしてこのユビキチン・プロテアソーム系に異常が生じると、細胞に様々な変調をきたすことが知られてくるにつれ、このユビキチン・プロテアソーム系の働きを制御することにより、ユビキチン・プロテアソームの異常が関与すると考えられる多様な疾患や、アポトーシスの誘導が困難である悪性細胞を処置できる可能性が指摘され、種々の疾患に対する治療薬として、プロテアソーム阻害剤が注目されている。



プロテアソームは、ユビキチン標識されたあらゆるタンパク質を認識し、分解する巨大な酵素複合体である。この複合体は、コア粒子(CP、20Sプロテアソーム)と呼ばれる、2つのαリングおよび2つのβリングからなる4つのリング構造が積み重なった筒状構造体の両端に19S複合体または11S複合体と呼ばれる構造が結合した形状をしており、20Sプロテアソームにある空洞部分でタンパク質分解が行われる。コア粒子を構成する分子のうち、β1、β2およびβ5と呼ばれる分子がそれぞれカスパーゼ様、トリプシン様、キモトリプシン様という異なる触媒活性を有することが知られている。



このプロテアソームの活性を阻害することで、プロテアソームの異常活性化を正常に近づけたり、不要タンパク質を細胞内に蓄積させることでアポトーシスを誘導したりして疾患を処置することができると考えられている。プロテアソーム阻害剤としては、例えばボルテゾミブなどの化合物またはそのエステル化合物(例えば特許文献1~5など)、ベラクトシンなどのペプチド様構造を有する化合物などが知られている。
ボルテゾミブ(商品名:ベルケイド)は、化合物名をN-2-ピラジンカルボニル-L-フェニルアラニン-L-ロイシンボロン酸といい、難治性の多発性骨髄腫の治療薬として、日本で最初に認可されたプロテアソーム阻害剤である。がん細胞に対する作用メカニズムは完全に解明されていないものの、がん細胞の異常な細胞分裂を停止したり、細胞内の不要タンパク質の蓄積によりアポトーシスを誘導したりすることがわかっている。

産業上の利用分野


本発明は、プロテアソーム阻害活性を有する新規な化合物、該化合物を含むプロテアソーム阻害剤、該化合物を有効成分とする医薬組成物、特にがんなどのプロテアソーム関連疾患を処置するための医薬組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の式I
【化1】


式中、
およびAは、互いに独立して、5員または6員の芳香環であり、該芳香環に存在する1または2以上の水素原子は、任意にハロゲン、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基またはC1~10のアルキル基から選択される基で置換されていてもよく、
およびSは、互いに独立して、C1~5のアルキレンであり、該アルキレンに存在する炭素原子のうち、XおよびAもしくはAに隣接していない炭素原子のいずれか1つが任意に酸素原子で置き換えられていてもよく、
Xは、CまたはNであり、
は、C1~5のアルキル基であり、
は、C1~10の炭化水素基であり、
ここでRおよびRに存在する1または2以上の炭素原子は、酸素原子、窒素原子または硫黄原子で置き換えられていく、ただし2以上の原子が置き換えられている場合は、これらの原子は互いに隣接せず、
およびRに存在する1または2以上の水素原子は、任意にハロゲン、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基から選択される置換基で置換されていてもよく、
およびYは、互いに独立して、水素原子またはボロニル基の保護基であり、ここでYおよびYが一緒になって環構造を形成してもよく、
mおよびnは、互いに独立して、1、2または3である、
で表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

【請求項2】
式Iの-B(OY)OY部分の構造が、以下の式II
【化2】


式中、YはC1~10のアルキレン基であって、該アルキレンに存在する炭素原子のうち、Oに隣接していない炭素原子のいずれか1つが任意に酸素原子、窒素原子または硫黄原子で置き換えられていてもよく、また該アルキレン基が有する1または2以上の水素原子は、ハロゲン、ヒドロキシル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基から選択される基で任意に置換されていてもよく、また1つの炭素原子が有する2つの水素原子が1つの酸素原子に置換されてカルボニル基を形成してもよい、
または式III
【化3】


式中、環Y’は、C4~10のシクロアルケニル基またはアリーレン基であって、Y’を構成する1または2以上の環員炭素原子は、任意に酸素原子、窒素原子または硫黄原子で置き換えられていてもよく、各環員原子が有する1または2以上の水素原子はハロゲン、C1~4アルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基から選択される基で任意に置換されていてもよく、また1つの炭素原子が有する2つの水素原子が1つの酸素原子に置換されてカルボニル基を形成してもよい、
で表される構造である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

【請求項3】
式Iの-B(OY)OY部分の構造が、
【化4】


である、請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

【請求項4】
が、イソブチル基、シクロヘキシルメチル基またはベンジル基である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

【請求項5】
およびSが、ともに、-C-C-C-または-C-O-C-である、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

【請求項6】
およびAが、ともにフェニルである、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

【請求項7】
Xが、Cである、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

【請求項8】
以下の式IV
【化5】


式中、
mおよびnは、互いに独立して、1、2または3である、
で表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩。

【請求項9】
有効量の請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を含む、プロテアソーム阻害剤。

【請求項10】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を少なくとも1種含む、プロテアソーム関連疾患を処置するための医薬組成物。

【請求項11】
プロテアソーム関連疾患が、腫瘍である、請求項10に記載の医薬組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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