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水素担体および水素発生方法 NEW

国内特許コード P170013979
整理番号 (S2013-1105-N0)
掲載日 2017年4月7日
出願番号 特願2015-526325
出願日 平成26年7月7日(2014.7.7)
国際出願番号 JP2014068045
国際公開番号 WO2015005280
国際出願日 平成26年7月7日(2014.7.7)
国際公開日 平成27年1月15日(2015.1.15)
優先権データ
  • 特願2013-143986 (2013.7.9) JP
発明者
  • 西出 宏之
  • 小柳津 研一
  • 須賀 健雄
  • 吉政 慶介
  • 加藤 遼
出願人
  • 学校法人早稲田大学
発明の名称 水素担体および水素発生方法 NEW
発明の概要 常圧環境下において安定した貯蔵・輸送が可能であり、取り扱い性が容易で、かつ、繰り返し利用性の優れた水素担体と、該水素担体を用いる水素発生方法とを提供する。該水素担体は、水素貯蔵部を有機ポリマーの主鎖および/又は側鎖に含み、該水素貯蔵部は、触媒存在下で水素分子を発生するとともに酸化還元活性部になり、該酸化還元活性部は、還元と、プロトン源への接触とにより、水素を貯蔵して前記水素貯蔵部になる。前記水素発生方法は、水素担体を用意する第1の工程と、該水素担体に前記触媒を接触させることにより水素を発生させる第2の工程とを含む。
従来技術、競合技術の概要


持続可能な水素エネルギー社会の実現には、水素担体の創出が鍵となっている。安定性に優れ、かつ、高効率に水素を発生可能な水素キャリアの創出は、再生可能エネルギーの普及促進の観点からも有用であり、我が国のエネルギー安全保障に関わる重要課題である。



従来より、水素吸蔵合金等の金属、炭素系水素吸蔵材料、アンモニア、有機ハイドライド、有機金属構造体(Metal Organic Frameworks :以下、「MOF」という。)などの水素担体が検討されている。水素担体には、水素貯蔵密度が高いこと、吸蔵-放出サイクルでのエネルギー消費が小さくエネルギー効率が高いこと、通常の環境条件での水素の出し入れが可能なこと、繰り返し利用性に優れること、設備コスト、ランニングコストが低いこと、安全で取り扱い性に優れること等の特性が求められている。



マグネシウムやチタン等を含む合金に水素を吸着させて水素化物とした水素吸蔵合金は、コンパクトな担体であるが、質量水素密度が低く重い点、また、水との接触により爆発しやすく安全性に問題がある(特許文献1~2)。



また、カーボンナノチューブやグラファイトナノファイバー等のナノ構造を持つ炭素系物質は、高い水素吸蔵特性を有する材料として注目されているが、水素貯蔵密度が低く、また安定した特性を得ることが難しい。



また、MOFや多孔質炭素材料等の多孔質体に水素を吸着させてなる水素担体は、多孔質の孔表面に水素を吸着させることにより、高い水素貯蔵密度にて水素を吸蔵可能としているが、安定した吸蔵には高圧下において吸着させる必要がある(特許文献3、特許文献4、非特許文献1)。



現在、文部科学省の先端的低炭素化技術開発(ALCA)事業において、水素貯蔵・輸送材料の有力候補として、アンモニアと有機ハイドライドが挙げられており、主に、水素貯蔵密度を尺度とした分子設計や、効率的変換を担う発生プロセス技術の研究開発が進められている。



アンモニアは、水素含有率が比較的高く、液化が容易であることから水素担体として注目されているが、水素発生には適当な触媒存在下での高温加熱が必要である(特許文献5等)。また、メチルシクロヘキサンやデカリンなどを中心とした有機ハイドライドは、常圧下において貯蔵・輸送が可能であり、触媒プロセスや装置設計まで含めた反応工学的な検討が先行して進められている(特許文献6、特許文献7等)。非特許文献2~4では、ハイドロキノンやアルコールの酸化的脱水素による水素発生が検討されている。

産業上の利用分野


本発明は、可逆的な水素の貯蔵と、輸送とが可能な水素担体と、該水素担体を用いる、繰り返し可能な水素発生方法とに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水素貯蔵部を有機ポリマーの主鎖および/又は側鎖に含み、
該水素貯蔵部は、触媒存在下で水素分子を発生するとともに酸化還元活性部になり、
該酸化還元活性部は、還元と、プロトン源への接触とにより、水素を貯蔵して前記水素貯蔵部になる、水素担体。

【請求項2】
前記水素貯蔵部は、水素および炭素と単結合したヘテロ原子を少なくとも1個含み、前記酸化還元活性部は、前記水素貯蔵部の官能基の水素が脱離するとともに、前記ヘテロ原子と前記炭素原子との結合が単結合から二重結合になる、請求項1に記載の水素担体。

【請求項3】
前記ヘテロ原子は酸素である、請求項2に記載の水素担体。

【請求項4】
前記水素貯蔵部はヒドロキノイド構造を含む、請求項3に記載の水素担体。

【請求項5】
前記ヒドロキノイド構造は、ベンゾキノール、ナフトキノールおよびアントラキノールからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物から誘導される、請求項4に記載の水素担体。

【請求項6】
前記水素貯蔵部はフルオレノールから誘導される官能基を含む、請求項3に記載の水素担体。

【請求項7】
前記有機ポリマーは、ポリビニルアルコール又は変性ポリビニルアルコールの誘導体である、請求項3に記載の水素担体。

【請求項8】
前記有機ポリマーは、エチレン、スチレン、ノルボルネン、アリルアミン、メタクリル酸およびアクリル酸のうち少なくとも1種の化合物に由来する官能基と、フェニレンメチレン、フェニレンエーテルおよびフェニレンエステルのうち少なくとも1種の官能基とからなる群から選択される、少なくとも1種の官能基を繰り返し単位に含む、請求項1~6いずれか1項に記載の水素担体。

【請求項9】
前記触媒は、鉄、銅、バナジウム、コバルト、オスミウム、ロジウム、マンガン、ニッケル、イリジウム、白金およびパラジウムからなる群から選択される少なくとも1種類の元素を中心金属とする金属錯体である、請求項1~8いずれか1項に記載の水素担体。

【請求項10】
前記金属錯体の配位子は、ジアミン、o-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、ヒドロキシピリジン、ビスヒドロキシピリジン、アセチルアセトン、ポルフィリン、シッフ塩基、トリフェニルホスフィン、シクロペンタジエンおよびペンタメチルシクロペンタジエンからなる群から選択される少なくとも1種類の化合物を含む、請求項9に記載の水素担体。

【請求項11】
前記プロトン源は水を含む、請求項1~10いずれか1項に記載の水素担体。

【請求項12】
前記有機ポリマーは成形可能である、請求項1~11いずれか1項に記載の水素担体。

【請求項13】
導電助剤を含む、請求項12に記載の水素担体。

【請求項14】
多孔質体である、請求項12又は13いずれか1項に記載の水素担体。

【請求項15】
請求項1~14いずれか1項に記載の水素担体を用意する第1の工程と、
該水素担体に前記触媒を接触させることにより水素を発生させる第2の工程とを含む、水素発生方法。

【請求項16】
第2の工程の後に、前記水素担体に水素を付加する第3の工程を含み、第2の工程と、第3の工程とを少なくとも1回繰り返し実施する、請求項15に記載の水素発生方法。

【請求項17】
前記第3の工程は、還元した後にプロトン源への接触をする工程か、前記還元とプロトン源への接触とを同時に実施する工程かである、請求項16に記載の水素発生方法。

【請求項18】
前記還元は前記水素担体を電気分解することにより実施される、請求項17に記載の水素発生方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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JP2015526325thum.jpg
出願権利状態 公開
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