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マグネシウム合金及びその製造方法

国内特許コード P170013993
整理番号 (S2014-0092-N0)
掲載日 2017年4月7日
出願番号 特願2015-543943
出願日 平成26年10月22日(2014.10.22)
国際出願番号 JP2014078676
国際公開番号 WO2015060459
国際出願日 平成26年10月22日(2014.10.22)
国際公開日 平成27年4月30日(2015.4.30)
優先権データ
  • 特願2013-220562 (2013.10.23) JP
発明者
  • 河村 能人
  • 山崎 倫昭
出願人
  • 国立大学法人 熊本大学
発明の名称 マグネシウム合金及びその製造方法
発明の概要 高強度及び高延性を有し、且つ耐食性及び難燃性の少なくとも一方を向上させたマグネシウム合金またはその製造方法に関する。Caをa原子%含有し、Alをb原子%含有し、Mn、Zr、Ag、Y及びNdからなる群から選択された少なくとも一つの元素を合計でk原子%含有し、残部がMgからなる組成を有し、(Mg,Al)Caをc体積%含有し、aとbとcとkが下記式(1)~(4)及び(21)を満たし、前記(Mg,Al)Caが分散されており、前記少なくとも一つの元素は耐食性及び難燃性の少なくとも一方を向上させる元素であるマグネシウム合金である。
(1)3≦a≦7 (2)4.5≦b≦12 (3)1.2≦b/a≦3.0
(4)10≦c≦35 (21)0<k≦0.3
従来技術、競合技術の概要


Mg-Al-Ca合金は、主にダイカスト材として開発が進められて来た。また溶質元素であるAl、Caを過剰に添加すると硬質化合物が形成され、脆性的となることから優れた機械的性質を得ることが出来なかった。
そこで、Al、Caの低い添加量でのマグネシウム合金の開発が進められて来たが、強度の改善には至っていなかった。以上の経緯から、Mg-Al-Ca合金の研究は、形成する相に関する研究や極めて低いAl、Ca添加量でのMg-Al-Ca合金に限られた研究が多くなされている。
また、マグネシウム合金を実用化するには難燃性を向上させて発火温度を高くする必要がある。しかし、難燃性を向上させると機械的性質が低下することが多く、難燃性と機械的性質はトレードオフの関係にあり、両者を向上させることは困難であった。
また、マグネシウム合金を実用化するには耐食性を向上させることも求められる。

産業上の利用分野


本発明は、マグネシウム合金及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Caをa原子%含有し、Alをb原子%含有し、Mn、Zr、Ag、Y及びNdからなる群から選択された少なくとも一つの元素を合計でk原子%含有し、残部がMgからなる組成を有し、
(Mg,Al)Caをc体積%含有し、
aとbとcとkが下記式(1)~(4)及び(21)を満たし、
前記(Mg,Al)Caが分散されており、
前記少なくとも一つの元素は耐食性及び難燃性の少なくとも一方を向上させる元素であることを特徴とするマグネシウム合金。
(1)3≦a≦7
(2)4.5≦b≦12
(3)1.2≦b/a≦3.0
(4)10≦c≦35
(21)0<k≦0.3

【請求項2】
Caをa原子%含有し、Alをb原子%含有し、Mn、Zr、Ag、Y及びNdからなる群から選択された少なくとも一つの元素を合計でk原子%含有し、残部がMgからなる組成を有し、
(Mg,Al)Caをc体積%含有し、
aとbとcとkが下記式(1)~(5)及び(21)を満たし、
前記(Mg,Al)Caが分散されており、
前記少なくとも一つの元素は耐食性及び難燃性の少なくとも一方を向上させる元素であることを特徴とするマグネシウム合金。
(1)3≦a≦7
(2)8≦b≦12
(3)1.2≦b/a≦3.0
(4)10≦c≦35
(21)0<k≦0.3

【請求項3】
請求項1または2において、
前記マグネシウム合金にZnをx原子%含有し、xが下記式(20)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(20)0<x≦3

【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項において、
前記マグネシウム合金はAl12Mg17をd体積%含有し、dが下記式(6)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(5)0<d≦10

【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項において、
前記分散された(Mg,Al)Caの結晶粒径はeであり、eが下記式(6)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(6)1nm≦e≦2μm

【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項において、
前記(Mg,Al)Caが分散された領域の体積分率はf%であり、fが下記式(7)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(7)35≦f≦65

【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項において、
前記マグネシウム合金の発火温度は850℃以上であることを特徴とするマグネシウム合金。

【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項において、
前記aとbが下記式(1’)及び(2’)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(1’)4≦a≦6.5
(2’)7.5≦b≦11

【請求項9】
請求項8において、
前記aとbが下記式(3’)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(3’)11/7≦b/a≦12/5

【請求項10】
請求項8または9において、
前記マグネシウム合金の発火温度は1090℃以上であることを特徴とするマグネシウム合金。

【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項において、
前記マグネシウム合金は、圧縮耐力をgとし、引張耐力をhとした場合、gとhが下記式(8)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(8)0.8≦g/h

【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項において、
前記マグネシウム合金に、YとNdを除く希土類元素、Si、Sc、Sn、Cu、Li、Be、Mo、Nb、及びWの群から選択された少なくとも一つの元素をi原子%含有し、iが下記式(9)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(9)0<i≦0.3

【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項において、
前記マグネシウム合金にAl、MgSi、SiC、MgO、及びCaOの群から選択された少なくとも一つの化合物を、化合物中の金属原子の量としてj原子%含有し、jが下記式(10)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(10)0<j≦5

【請求項14】
Caをa原子%含有し、Alをb原子%含有し、Mn、Zn、Zr、Ag、Y及びNdからなる群から選択された少なくとも一つの元素を合計でk原子%含有し、残部がMgからなる組成を有し、(Mg,Al)Caをc体積%含有し、aとbとcが下記式(1)~(4)及び(21)を満たす鋳造物を鋳造法によって形成し、
前記鋳造物に塑性加工を行うマグネシウム合金の製造方法であり、
前記少なくとも一つの元素は耐食性及び難燃性の少なくとも一方を向上させる元素であることを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(1)3≦a≦7
(2)4.5≦b≦12
(3)1.2≦b/a≦3.0
(4)10≦c≦35
(21)0<k≦0.3

【請求項15】
Caをa原子%含有し、Alをb原子%含有し、Mn、Zn、Zr、Ag、Y及びNdからなる群から選択された少なくとも一つの元素を合計でk原子%含有し、残部がMgからなる組成を有し、(Mg,Al)Caをc体積%含有し、aとbとcが下記式(1)~(4)及び(21)を満たす鋳造物を鋳造法によって形成し、
前記鋳造物に塑性加工を行うマグネシウム合金の製造方法であり、
前記少なくとも一つの元素は耐食性及び難燃性の少なくとも一方を向上させる元素であることを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(1)3≦a≦7
(2)8≦b≦12
(3)1.2≦b/a≦3.0
(4)10≦c≦30
(21)0<k≦0.3

【請求項16】
Caをa原子%含有し、Alをb原子%含有し、Mn、Zn、Zr、Ag、Y及びNdからなる群から選択された少なくとも一つの元素を合計でk原子%含有し、Znをx原子%含有し、残部がMgからなる組成を有し、aとbとcが下記式(1)~(3)、(20)及び(21)を満たす鋳造物を鋳造法によって形成し、
前記鋳造物に塑性加工を行うマグネシウム合金の製造方法であり、
前記少なくとも一つの元素は耐食性及び難燃性の少なくとも一方を向上させる元素であることを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(1)3≦a≦7
(2)4.5≦b≦12
(3)1.2≦b/a≦3.0
(20)0<x≦3
(21)0<k≦0.3

【請求項17】
請求項16において、
前記鋳造物は(Mg,Al)Caをc体積%含有し、cが下記式(4)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(4)10≦c≦35

【請求項18】
Caをa原子%含有し、Alをb原子%含有し、残部がMgからなる組成を有し、(Mg,Al)Caをc体積%含有し、aとbとcとkが下記式(1)~(4)を満たす鋳造物を鋳造法によって形成し、
前記鋳造物に723K~773Kの温度で0.5時間以上の熱処理を行い、
前記鋳造物に塑性加工を行うことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(1)3≦a≦7
(2)4.5≦b≦12
(3)1.2≦b/a≦3.0
(4)10≦c≦35

【請求項19】
請求項14乃至18のいずれか一項において、
前記鋳造物はAl12Mg17をd体積%含有し、dが下記式(5)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(5)0<d≦10

【請求項20】
請求項14乃至19のいずれか一項において、
前記鋳造物を形成する際の冷却速度は、1000K/秒以下であることを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。

【請求項21】
請求項14乃至20のいずれか一項において、
前記塑性加工を行う際の相当ひずみは、2.2以上であることを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。

【請求項22】
請求項14乃至21のいずれか一項において、
前記塑性加工を行う前に、前記鋳造物に400℃~600℃の温度で5分~24時間の熱処理を行うことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。

【請求項23】
請求項14乃至17のいずれか一項において、
前記塑性加工を行う前に、前記鋳造物に723K~773Kの温度で0.5時間以上の熱処理を行うことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。

【請求項24】
請求項14乃至23のいずれか一項において、
前記aとbが下記式(1’)及び(2’)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(1’)4≦a≦6.5
(2’)7.5≦b≦11

【請求項25】
請求項24において、
前記aとbが下記式(3’)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(3’)11/7≦b/a≦12/5

【請求項26】
請求項14乃至25のいずれか一項において、
前記塑性加工を行った後の前記(Mg,Al)Caの結晶粒径はeであり、eが下記式(6)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(6)1nm≦e≦2μm

【請求項27】
請求項14乃至26のいずれか一項において、
前記塑性加工を行った後の前記(Mg,Al)Caが分散された領域の体積分率はf%であり、fが下記式(7)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(7)35≦f≦65

【請求項28】
請求項14乃至27のいずれか一項において、
前記塑性加工を行った後に、前記マグネシウム合金に熱処理を行うことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。

【請求項29】
請求項14乃至27のいずれか一項において、
前記塑性加工を行った後に、前記マグネシウム合金に溶体化処理を行うことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。

【請求項30】
請求項29において、
前記溶体化処理を行った後に、前記マグネシウム合金に時効処理を行うことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。

【請求項31】
請求項14乃至30のいずれか一項において、
前記マグネシウム合金は、圧縮耐力をgとし、引張耐力をhとした場合、gとhが下記式(8)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金。
(8)0.8≦g/h

【請求項32】
請求項14乃至31のいずれか一項において、
前記鋳造物に、YとNdを除く希土類元素、Si、Sc、Sn、Cu、Li、Be、Mo、Nb、及びWの群から選択された少なくとも一つの元素をi原子%含有し、iが下記式(9)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(9)0<i≦0.3

【請求項33】
請求項14乃至32のいずれか一項において、
前記鋳造物にAl、MgSi、SiC、MgO、及びCaOの群から選択された少なくとも一つの化合物を、化合物中の金属原子の量としてj原子%含有し、jが下記式(10)を満たすことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
(10)0<j≦5
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開
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