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リグノセルロース分解物耐性微生物およびその製造方法、ならびにその微生物を用いてバイオエタノールを製造する方法

国内特許コード P170013998
整理番号 (S2014-0172-N0)
掲載日 2017年4月7日
出願番号 特願2015-550624
出願日 平成26年10月31日(2014.10.31)
国際出願番号 JP2014079090
国際公開番号 WO2015079868
国際出願日 平成26年10月31日(2014.10.31)
国際公開日 平成27年6月4日(2015.6.4)
優先権データ
  • 特願2013-246294 (2013.11.28) JP
発明者
  • 北垣 浩志
  • 林 信行
  • ラヒル ニロシャン ジャヤコディ
出願人
  • 国立大学法人佐賀大学
発明の名称 リグノセルロース分解物耐性微生物およびその製造方法、ならびにその微生物を用いてバイオエタノールを製造する方法
発明の概要 木材の発酵を阻害する要因であったリグノセルロース分解物に耐性を有する微生物を提供する。
本発明の一態様は、野生型と比較して、以下の(1)または(2)のタンパク質をコードする遺伝子が高発現されたリグノセルロース分解物耐性微生物である。この遺伝子のうち配列番号1で表されるタンパク質をコードする遺伝子は、酵母のSMT3遺伝子として知られているSUMOの遺伝子である。
(1)配列番号1~4で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質からなる群から選択される少なくとも1以上のタンパク質
(2)配列番号1~4で表されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加され、対応する配列番号のアミノ酸配列に対して80%以上の同一性の範囲内で修飾されたアミノ酸配列からなり、かつ微生物へのリグノセルロース分解物耐性付与機能を有するタンパク質からなる群から選択される少なくとも1以上のタンパク質
従来技術、競合技術の概要


環境負荷を抑えたエネルギー源や、化学品の原料として木材や草本等のリグノセルロース系バイオマスの更なる利用が求められている。リグノセルロース系バイオマスを利用するために、これらの構成成分を単糖に分解し、この単糖を原料としてバイオエタノール等の様々な物質を製造することが検討されている。より具体的に説明すると、リグノセルロース系バイオマスは、セルロースやヘミロース、リグニンが強固に結合した構造であるリグノセルロースを含んでおり、これからエタノールを製造するためには、一旦リグノセルロースを分解した後、酵母等で発酵させる必要がある。しかしながら、リグノセルロースの分解物には、フルフラールや、HMF、グリコールアルデヒド、酢酸などの発酵阻害物質が含まれており、これらの分解物の存在は発酵効率が低下する原因となっていた。



このようなリグノセルロースを発酵させる手法として、例えば特許文献1では、特にリグノセルロースの加水分解工程のプロセスに着目し、従来提案されてきた酸などの化学薬品を使う方法や、微粉化のような機械的処理、高温高圧の水を利用する方法等の問題点を解決する手法として、水熱処理工程の蒸気圧等を所定の値とすることなどを特徴とするエタノールを製造する方法が開示されている。



また、特許文献2には、セルロース系バイオマスを原料とする燃料用エタノールの効率的生産に利用するために、形質転換の対象となる微生物にヘミセルロースに由来するマンノース代謝系酵素に関する遺伝子を導入する方法が開示されている。



また、特許文献3や非特許文献1には、加圧熱水処理したセルロースおよびグリコールアルデヒドに対する酵母の耐性を向上させる方法として、ADH1の発現に着目した研究が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、リグノセルロース分解物に耐性を有する微生物およびその製造方法に関する。また、リグノセルロース分解物耐性微生物を用いた、リグノセルロース系バイオマスからのエタノール原料やエタノールを製造する方法に関するものである。特に、酵母の特定の遺伝子を高発現させることを特徴とする。

特許請求の範囲 【請求項1】
野生型と比較して、以下の(1)または(2)のタンパク質をコードする遺伝子が高発現されたリグノセルロース分解物耐性微生物。
(1)配列番号1~4のいずれかの配列番号で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質から選択される少なくとも1つ以上のタンパク質
(2)配列番号1~4で表されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加され、対応する配列番号のアミノ酸配列に対して80%以上の同一性の範囲内で修飾されたアミノ酸配列からなり、かつ微生物へのリグノセルロース分解物耐性付与機能を有するタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つ以上のタンパク質

【請求項2】
前記(1)または(2)のタンパク質をコードする遺伝子を含有する組み換えベクターを含むことでその遺伝子が高発現された請求項1記載のリグノセルロース分解物耐性微生物。

【請求項3】
前記微生物が、サッカロミセス属、シゾサッカロミセス属、キャンディダ属、クリュイベロミセス属、トリコスポロン属、シュワニオミセス属からから選択される少なくとも1以上の微生物である請求項1または2記載の微生物。

【請求項4】
前記微生物が、酵母である請求項1または2記載の微生物。

【請求項5】
以下の(1)または(2)のタンパク質をコードする遺伝子を含有する組み換えベクター。
(1)配列番号1~4のいずれかの配列番号で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質から選択される少なくとも1つ以上のタンパク質
(2)配列番号1~4で表されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加され、対応する配列番号のアミノ酸配列に対して80%以上の同一性の範囲内で修飾されたアミノ酸配列からなり、かつ微生物へのリグノセルロース分解物耐性付与機能を有するタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つ以上のタンパク質

【請求項6】
微生物に、以下の(1)または(2)のタンパク質をコードする遺伝子を含有する組み換えベクターを導入することを特徴とするリグノセルロース分解物耐性微生物を製造する方法。
(1)配列番号1~4のいずれかの配列番号で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質から選択される少なくとも1つ以上のタンパク質
(2)配列番号1~4で表されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加され、対応する配列番号のアミノ酸配列に対して80%以上の同一性の範囲内で修飾されたアミノ酸配列からなり、かつ微生物へのリグノセルロース分解物耐性付与機能を有するタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つ以上のタンパク質

【請求項7】
酵母を用いてリグノセルロース系バイオマスからバイオエタノールを製造する方法において、前記酵母が、野生型と比較して、以下の(1)または(2)のタンパク質をコードする遺伝子が高発現された酵母であることを特徴とするバイオエタノールを製造する方法。
(1)配列番号1~4のいずれかの配列番号で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質から選択される少なくとも1つ以上のタンパク質
(2)配列番号1~4で表されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加され、対応する配列番号のアミノ酸配列に対して80%以上の同一性の範囲内で修飾されたアミノ酸配列からなり、かつ微生物へのリグノセルロース分解物耐性付与機能を有するタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つ以上のタンパク質
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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