TOP > 国内特許検索 > 生物学的組織に血管系を付与する方法

生物学的組織に血管系を付与する方法 NEW

国内特許コード P170014030
整理番号 (S2013-1221-N0)
掲載日 2017年4月10日
出願番号 特願2015-528240
出願日 平成26年7月15日(2014.7.15)
国際出願番号 JP2014068808
国際公開番号 WO2015012158
国際出願日 平成26年7月15日(2014.7.15)
国際公開日 平成27年1月29日(2015.1.29)
優先権データ
  • 特願2013-153056 (2013.7.23) JP
発明者
  • 武部 貴則
  • 谷口 英樹
  • 高橋 禎暢
出願人
  • 公立大学法人横浜市立大学
発明の名称 生物学的組織に血管系を付与する方法 NEW
発明の概要 in vitroにおいて、生物学的組織に血管系を付与する方法であって、生物学的組織を血管細胞及び間葉系細胞と共培養することを含む、前記方法。前記方法により、血管系が付与された生物学的組織。前記生物学的組織を非ヒト動物に移植し、血管網が構築された組織又は臓器に分化させることを含む、組織又は臓器の作製方法。前記生物学的組織をヒト又は非ヒト動物に移植し、血管網が構築された組織又は臓器に分化させることを含む、組織又は臓器の再生又は機能回復方法。前記生物学的組織を非ヒト動物に移植し、血管網が構築された組織又は臓器に分化させることを含む、非ヒトキメラ動物の作製方法。前記生物学的組織、前記方法で作製された組織及び臓器、並びに前記方法で作製された非ヒトキメラ動物からなる群より選択される少なくとも1つを用いて、薬剤を評価する方法。前記方法により、血管系を付与された生物学的組織を含む、再生医療用組成物。
従来技術、競合技術の概要

近年、個体より分離した正常/癌組織や、多能性幹細胞より誘導した組織を利用して、新たな医薬品を開発するための創薬スクリーニングや、失われた臓器の機能を補う再生医療を実現化することが注目されている。
多能性幹細胞などから三次元組織を誘導する試みとしては、肝臓、膵臓や神経などの領域において、スフェロイド状の小型組織を形成し、細胞の分化誘導を行う研究が報告されている(非特許文献1:Takayama K, et al.Biomaterials. 2013 Feb;34(7):1781-9. 非特許文献2:Saito H, et al. PLoS ONE. 2011;6(12):e28209、非特許文献3:Eiraku M, et al. Nature 2011、472, 51-56)。しかし、いずれの方法で誘導された組織も、血管構造が存在しない。血管構造は、移植した後に、組織が生存するために必要な酸素及び栄養素などを組織内部に送達する役割を有しているのみならず、(内部に血液が流入する以前にも、)血管を伴う三次元的な組織構造や細胞極性を再現することが細胞の分化・増殖・維持に重要であると考えられている。したがって、血管を有さない組織は、単に、移植後に定着せずに内部が壊死することのみならず、血管化に伴う組織の成熟化が達成されず、充分な機能を発揮することが困難であった。


そこで、三次元的な組織に血管構造を付加することを目的として、個体より分離した膵島などの組織を、担体(足場材料)へ播種し、血管内皮細胞や線維芽細胞などと共培養を行う方法などが考案されている (非特許文献4:Kaufman-Francis K, et al. PLoS ONE 2012、7(7): e40741)。


しかし、足場材料による空間的配置の制約が存在し細胞挙動が大きく影響を受けることから、生体組織のような精密な構造を構築することが困難であり、適正な細胞間の相互作用が再現されない。したがって、組織中の細胞の成熟や増殖が阻害されたり、機能的な血管網の再構成が遅延するために移植後の定着が悪いなどの問題が生じてしまう。さらに、移植などに用いる際に、足場材料が異物反応を生じ、炎症などを来すことも大きな問題点と考えられる。
以上のように、産業応用や再生医療応用を想定した際には、血管網を備えた三次元組織の再構築が望まれているにも関わらず、足場材料に頼ること無く、in vitroにおいて組織を用いて血管を備えた組織体を構築する方法は、未だに確立されていないのが現状である。

産業上の利用分野

本発明は、生物学的組織へ血管系を付与する方法に関し、より詳細には、多能性幹細胞等より誘導した組織や、個体より分離した正常組織や癌組織などの組織から、血管網を有する三次元組織を作製する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
in vitroにおいて、生物学的組織に血管系を付与する方法であって、生物学的組織を血管細胞及び間葉系細胞と共培養することを含む、前記方法。

【請求項2】
足場材料を用いることなく、生物学的組織を血管細胞及び間葉系細胞と共培養する請求項1記載の方法。

【請求項3】
生物学的組織を血管細胞及び間葉系細胞と共培養することで、生物学的組織に血管系が付与され、生物学的組織の機能が維持及び/又は向上する請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の方法により、血管系が付与された生物学的組織。

【請求項5】
請求項4記載の生物学的組織を非ヒト動物に移植し、血管網が構築された組織又は臓器に分化させることを含む、組織又は臓器の作製方法。

【請求項6】
請求項4記載の生物学的組織をヒト又は非ヒト動物に移植し、血管網が構築された組織又は臓器に分化させることを含む、組織又は臓器の再生又は機能回復方法。

【請求項7】
請求項4記載の生物学的組織を非ヒト動物に移植し、血管網が構築された組織又は臓器に分化させることを含む、非ヒトキメラ動物の作製方法。

【請求項8】
請求項4記載の生物学的組織、請求項5記載の方法で作製された組織及び臓器、並びに請求項7記載の方法で作製された非ヒトキメラ動物からなる群より選択される少なくとも1つを用いて、薬剤を評価する方法。

【請求項9】
請求項4記載の生物学的組織を含む、再生医療用組成物。

【請求項10】
組織又は臓器を作製するために用いられる請求項9記載の組成物。

【請求項11】
組織又は臓器の再生又は機能回復を行うために用いられる請求項9記載の組成物。

【請求項12】
生体に移植した後、生物学的組織が血管網を有する組織又は臓器に分化する請求項9~11のいずれかに記載の組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2015528240thum.jpg
出願権利状態 公開
※ ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close