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非相反伝送線路装置 NEW

国内特許コード P170014073
整理番号 (S2014-0542-N0)
掲載日 2017年5月9日
出願番号 特願2016-505267
出願日 平成27年2月25日(2015.2.25)
国際出願番号 JP2015055434
国際公開番号 WO2015129757
国際出願日 平成27年2月25日(2015.2.25)
国際公開日 平成27年9月3日(2015.9.3)
優先権データ
  • 特願2014-036943 (2014.2.27) JP
発明者
  • 上田 哲也
  • アンドレイ・ポロフニュク
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 非相反伝送線路装置 NEW
発明の概要 マイクロ波の伝送線路部分と、直列枝の回路と並列枝の回路とを有する複数の単位セルを、1対のポートの間で縦続接続して構成され、順方向の伝搬定数と逆方向の伝搬定数とが互いに異なる非相反伝送線路装置において、各単位セルは非線形形状で配置され、各単位セルは、マイクロ波の伝搬方向に対して異なる方向に磁化されてジャイロ異方性を有するように磁化される伝送線路部分を有し、マイクロ波が、非相反伝送線路装置に沿って伝送される伝送電力の方向が互いに逆方向の関係にある右手系モードと左手系モードの分散曲線が互いに交差し、結合の結果生じるバンドギャップ内の周波数帯域、もしくはバンドギャップが現れず2本の分散曲線の交点となる周波数付近を動作周波数として利用して伝搬するように構成され、当該装置の両端において、入力される信号を反射する反射器を備える。
従来技術、競合技術の概要


メタマテリアルの一つとして右手/左手系複合伝送線路(以下、CRLH(Composite Right/Left-Handed)伝送線路という。)が知られている。CRLH伝送線路は、所定の周波数帯域で負の実効透磁率及び負の実効誘電率を有するように、波長に比べて十分に小さい間隔で、線路の直列枝に容量素子を実質的に周期的に挿入し、並列枝に誘導性素子を実質的に周期的に挿入して構成される。最近、CRLH伝送線路に対して非可逆伝送の機能を付加した非可逆(非相反ともいう。)移相CRLH伝送線路が提案されている(例えば、特許文献1~3参照。)。非可逆移相CRLH伝送線路は、同一の周波数を有する電磁波が順方向に伝搬するときは正の屈折率を示し、逆方向に伝搬するときは負の屈折率を示すことができる。



非可逆移相CRLH伝送線路を用いて伝送線路共振器を構成すると、共振周波数を変えることなく共振器サイズを自由に変えることができる。さらに、共振器上の電磁界分布は、進行波共振器の電磁界分布と同様である。このため、非可逆移相CRLH伝送線路を用いた伝送線路共振器を用いて、電磁界の振幅が一様でありかつ電磁界の位相が線路に沿って一定の勾配で直線的に変化する擬似進行波共振器を構成することができる。このとき、共振器上の電磁界分布の位相勾配は、共振器を構成する伝送線路の非可逆移相特性によって決まる。以下、非可逆移相CRLH伝送線路を用いた伝送線路装置を、非可逆伝送線路装置又は非相反伝送線路装置という。



メタマテリアルはここ十数年、アンテナへの応用の分野で大変興味深い重要なテーマとなっている。これまでにも、非相反CRLHメタマテリアルが、CRLH伝送線路を用いた指向性漏れ波アンテナへの応用を目的として提案されている。また、最近は、0次共振器から大きく発展した擬似進行波共振器に基づくアンテナ(例えば、非特許文献1参照。)が提案され、従来の漏れ波アンテナに比べて、コンパクトであるにもかかわらず利得と指向性を増加させている。



これまでに提案されている非相反伝送線路装置の多くは、従来のマイクロストリップ線路からなる右手/左手系複合伝送線路装置の中央のストリップ線路下に、垂直に磁化されたフェライトロッドを埋め込んだ構造を採用している。このとき、非相反伝送線路装置からなる擬似進行波共振器を備えたアンテナ装置からの放射ビーム方向は、共振器上の電磁界分布の位相勾配によってきまる。また、フェライトが軟磁性体であれば、外部印加磁界の大きさあるいは向きを変えることにより、線路の非可逆移相特性が変化し、その結果ビーム走査をすることができる。

産業上の利用分野


本発明は、順方向の伝搬定数と逆方向の伝搬定数とが互いに異なる非相反伝送線路装置及び当該非相反伝送線路装置を備えた円偏波アンテナ装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
マイクロ波の伝送線路部分と、容量性素子を等価的に含む直列枝の回路と、上記伝送線路部分からそれぞれ分岐して設けられかつ誘導性素子を等価的に含む並列枝の回路とを有する少なくとも1つの単位セルを、第1と第2のポートの間で縦続接続して構成され、順方向の伝搬定数と逆方向の伝搬定数とが互いに異なる非相反伝送線路装置において、
上記各単位セルは非線形形状で配置され、
上記各単位セルは、上記マイクロ波の伝搬方向に対して異なる方向に磁化されてジャイロ異方性を有するように自発磁化を有するか又は外部磁界により磁化される伝送線路部分を有し、
上記非相反伝送線路装置は、上記マイクロ波が、上記非相反伝送線路装置に沿って伝送される伝送電力の方向が互いに逆方向の関係にある右手系モードと左手系モードの分散曲線が互いに交差し、結合の結果生じるバンドギャップ内の周波数帯域、もしくはバンドギャップが現れず2本の分散曲線の交点となる周波数付近を動作周波数として利用して伝搬するように構成され、
上記非相反伝送線路装置は、上記非相反伝送線路装置の両端のそれぞれに接続され、入力される信号を反射する第1及び第2の反射器を備えたことを特徴とする非相反伝送線路装置。

【請求項2】
上記非相反伝送線路装置は擬似進行波共振器を構成し、
上記擬似進行波共振器は、所定の第1の方向に電流を流し、上記第1の方向に偏波した電磁波を放射する第1の線路部分と、上記第1の線路部分に流れる電流に対して実質的に直交する垂直方向である第2の方向に電流を流し、上記第2の方向に偏波していて、しかも、上記第1の線路部分よりも位相が90度進み、もしくは遅れる電磁波を放射する第2の線路部分を含むことを特徴とする請求項1記載の非相反伝送線路装置。

【請求項3】
上記各単位セルを、円形状、楕円形状、正方形状、又は長方形状を有する一巻きリング形状、複数回巻きのスパイラル形状、もしくはL型形状で配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の非相反伝送線路装置。

【請求項4】
請求項1~3のうちのいずれか1つに記載の非相反伝送線路装置と、
上記第1の反射器に接続された給電線とを備えた円偏波アンテナ装置であって、
上記非相反伝送線路装置の非可逆性に起因する位相勾配の方向に依存して、右旋円偏波又は左旋円偏波の電磁波を放射することを特徴とする円偏波アンテナ装置。

【請求項5】
上記磁化の方向を互いに逆方向に切り替えることにより、右旋円偏波又は左旋円偏波の電磁波を放射することを特徴とする請求項4記載の円偏波アンテナ装置。

【請求項6】
上記各単位セルによりそれぞれ形成される複数の線路部分のうち、上記非相反伝送線路装置の略中心部を挟んで互いに対向する位置にある各1対の線路部分の位相勾配を、当該各1対の線路部分間の位相差が実質的に180度となるように調整することで放射ビームを放射することを特徴とする請求項4又は5記載の円偏波アンテナ装置。

【請求項7】
上記各単位セルによりそれぞれ形成される複数の線路部分のうち、上記非相反伝送線路装置の略中心部を挟んで互いに同じ側にある隣接する位置にある各1対の線路部分の位相勾配を、当該各1対の線路部分間の位相差が実質的に0度となるように調整することで放射ビームを放射することを特徴とする請求項4又は5記載の円偏波アンテナ装置。

【請求項8】
上記位相勾配を、上記単位セルの数と、上記磁化の大きさと、上記並列枝の回路の電気長とのうちの少なくとも1つを変化させて調整することを特徴とする請求項6又は7記載の円偏波アンテナ装置。

【請求項9】
上記第1及び第2の反射器はそれぞれ、
(1)インピーダンスが0、もしくは所定値以下の値を有するインピーダンスである第1の設定条件と、
(2)アドミタンスが0、もしくは所定値以下の値を有するアドミタンスである第2の設定条件と、
(3)互いに複素共役の関係を有するリアクタンス素子を有する第3の設定条件と
のうちの1つの設定条件を満たすように構成されたことを特徴とする請求項4~8のうちのいずれか1つに記載の円偏波アンテナ装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016505267thum.jpg
出願権利状態 公開
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