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人工膝関節

国内特許コード P170014087
整理番号 (S2014-1152-N0)
掲載日 2017年5月9日
出願番号 特願2016-529635
出願日 平成27年6月24日(2015.6.24)
国際出願番号 JP2015068237
国際公開番号 WO2015199143
国際出願日 平成27年6月24日(2015.6.24)
国際公開日 平成27年12月30日(2015.12.30)
優先権データ
  • 特願2014-128832 (2014.6.24) JP
発明者
  • 三浦 裕正
  • 日野 和典
出願人
  • 国立大学法人愛媛大学
発明の名称 人工膝関節
発明の概要 人工膝関節にしても前十字靭帯を元の機能に近い状態で再建することが可能である人工膝関節を提供する。
人工膝関節全置換技術に使用される人工膝関節(1)であって、大腿骨部材(10)と、脛骨部材(20)と、を備え、脛骨部材(20)には、脛骨部材(20)を貫通する靭帯挿通孔(20h)が、人工膝関節(1)に置換する前の膝において、前十字靭帯(ACL)が存在していた位置に、形成されている。
これにより、靭帯挿通孔(20h)に靭帯を通すことで、大腿骨(F)の遠位端(DT)と脛骨(T)の近位端(PE)とを連結するように靭帯を設けることができ、それによって、人工膝関節(1)に置換する前の膝とほぼ同じ状態となるように前十字靭帯(ACL)を再建することが可能となる。
従来技術、競合技術の概要

膝関節は、大腿骨、脛骨、膝蓋骨によって形成されている関節である。膝関節では、大腿骨の遠位端と脛骨の近位端の間に、膝軟骨や半月板があり、これらがクッションの役目を果たすことによって、膝関節はスムースに稼働することができる。


しかし、肥満や加齢などによって膝軟骨や半月板がすり減る等すれば、大腿骨の遠位端と脛骨の近位端との間のクッション性が失われるだけでなく、膝関節の変形が生じる可能性がある。また、関節リウマチになったり膝にけがをしたりした場合にも、膝関節が変形するということが生じる。かかる膝関節の変形(変形性膝関節症)となった場合には、膝関節はスムースに稼働することができなくなり、患者は歩行などの際にひどい苦痛を感じ、また、歩行が困難になる場合もある。


このような変形性膝関節症の治療法として、人工膝関節全置換技術が採用されている。この人工膝関節全置換技術では、大腿骨の遠位端および脛骨の近位端を切除して、切除した部分を人工膝関節に置換する技術である。現状でも多数の患者が人工膝関節全置換技術を受けており、痛みを除去でき、また、通常の歩行が可能になるなどの効果があり、患者の満足度は高いものとなっている。そして、人工膝関節全置換技術に使用する人工膝関節も多数開発されている(特許文献1、2参照)。


ところで、膝関節では、膝関節の稼働や姿勢を安定させるために、大腿骨と脛骨とが靭帯によって連結されている。しかし、上述した人工膝関節全置換技術を行う場合には、大腿骨の遠位端や脛骨の近位端を切除するため、その部位に連結されている靭帯、つまり、前十字靭帯や後十字靭帯が切除される場合がある。現状では、両十字靭帯を切除して、人工膝関節に靭帯機能を代用させる方法(特許文献1参照)と、前十字靭帯は切除するが後十字靭帯は温存する方法(特許文献2参照)があり、関節の損傷状況や靭帯の損傷状況に合わせて採用する方法が選択されている。


しかるに、いずれの方法でも前十字靭帯は除去されることになる。人工膝関節に前十字靭帯の機能を代用させることはできるものの、本来の前十字靭帯の機能には程遠い。このため、人工膝関節とした患者は、通常の歩行にはそれほど不自由は感じないものの、階段昇降などの運動には不自由を感じている。


また、スポーツによるけがなどで人工膝関節となった患者の場合、人工膝関節となってからでもスポーツをしたいという要求は強い。しかし、上述したような方法では、かかる要求には到底答えることができない。


かかる要求に応えるために、前十字靭帯を温存する形態を有する人工膝関節も開発されている(特許文献3)。しかし、変形性膝関節症では前十字靭帯が損傷している場合が多く、また関節変形に伴い靭帯長が変化している場合もあり、特許文献3の技術では、前十字靭帯を温存しても、前十字靭帯として十分な機能を発揮させることが難しい。また、前十字靭帯の損傷に起因して生じる変形性関節症において、前十字靭帯を温存してもその機能を発揮させることは期待できない。


特許文献4には、脛骨部材とインサートにモバイル機構(脛骨部材上を自由度をもってインサートが動く機構)を有する人工膝関節において、インサートの脱転を防ぐ機構として大腿骨部材と脛骨部材を人工靭帯によって連結する技術が開発されている。この特許文献4の技術では、人工靭帯の脛骨側部材の端部を、バネ等の弾性部材を介して脛骨側部材に対して連結しており、かかる構造とすることによって、人工靭帯の硬さを自然な硬さに近づけることができる旨が開示されている。

産業上の利用分野

本発明は、人工膝関節に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
人工膝関節全置換技術において使用される、大腿骨と脛骨とを再建靭帯によって連結し得る人工膝関節であって、
大腿骨遠位端に取り付けられる大腿骨部材と、脛骨近位端に取り付けられる脛骨部材と、を備えており、
前記脛骨部材には、
該脛骨部材を貫通する靭帯挿通孔が形成されており、
該靭帯挿通孔は、
人工膝関節に置換する前の膝において、前十字靭帯が存在していた位置に形成されていることを特徴とする人工膝関節。

【請求項2】
前記靭帯挿通孔が、複数設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の人工膝関節。

【請求項3】
前記靭帯挿通孔は、
前記脛骨部材20の前方から25~50%、左右方向の中央から左右に0~10%の位置に開口の中心が配置されるように形成されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の人工膝関節。

【請求項4】
前記脛骨部材には、
内側顆と外側顆の間に顆間隆起を備えており、
該顆間隆起の高さが、人工膝関節に置換する前の膝における顆間隆起と同等程度の高さに形成されている
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の人工膝関節。

【請求項5】
前記脛骨部材において、
内側顆は凹んだ曲面に形成されており、
外側顆は平坦面に形成されている
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の人工膝関節。

【請求項6】
前記脛骨部材の内側顆が、
外側顆に比べて後傾するように形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の人工膝関節。

【請求項7】
前記脛骨部材は、
内側顆および外側顆の表面が内傾している
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の人工膝関節。

【請求項8】
前記脛骨部材は、
内側顆および/または外側顆の周辺部が曲面状に形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の人工膝関節。

【請求項9】
前記脛骨部材は、
その側面および/または後面と外側顆との境界部分が、外方に向かって凸である曲面状に形成されている
ことを特徴とする請求項8記載の人工膝関節。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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