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モード合分波器

国内特許コード P170014088
整理番号 (S2014-0476-N0)
掲載日 2017年5月9日
出願番号 特願2016-506437
出願日 平成27年2月25日(2015.2.25)
国際出願番号 JP2015055356
国際公開番号 WO2015133344
国際出願日 平成27年2月25日(2015.2.25)
国際公開日 平成27年9月11日(2015.9.11)
優先権データ
  • 特願2014-040198 (2014.3.3) JP
発明者
  • 國分 泰雄
  • 渡邉 達彦
出願人
  • 国立大学法人横浜国立大学
発明の名称 モード合分波器
発明の概要 モード合分波器において、矩形導波路においてTE01モードとTE10モードの縮退、及びTM01モードとTM10モードの縮退を解いて分離する。多モード導波路と単一モード導波路とで形成される非対称テーパー結合モード遷移型導波路を用いて、多モード導波路の高次モードと単一モード導波路の基本モードとの間で断熱的なモード相互作用によるモード変換を行う。多モード導波路の高次モードの伝搬定数と単一モード導波路の基本モード伝搬定数の大小関係を伝搬方向に沿って入れ替え、この伝搬定数の入れ替えで生じる光電力の移行によって、高次モードの縮退の解除、あるいは縮退した高次モードの生成を行う。高次モードの縮退の解除において、正方形導波路で縮退しているTEモードとTMモードの1次モードを、基板平行方向の高次モードと基板垂直方向の高次モードに分離する。
【選択図】図8
従来技術、競合技術の概要


大容量光通信技術において、伝送媒体として単一モードファイバの他、より大きな通信容量を有したモード多重用数モードファイバが用いられようとしている。複数モードの伝送を可能とするファイバとして、コア径が太いマルチモードファイバや、コア径を単一モードファイバと多モードファイバとの中間とする数モードファイバがある。なお、数モードファイバが伝送可能なモード数は例えば2~3乃至10程度と云われているが、特定のモード数が規定されるものではない。



図1は単一モードファイバと数モードファイバの概略を説明するための図である。数モードファイバのコア径は、単一モードファイバのコア径よりも太径とし、複数の伝搬モードに異なる情報を載せてモード多重伝送を行う。なお、図1に示すコア径の数値は一例であり、この数値に限られるものではない。



モード多重伝送では、単一モード信号を形成し、伝送時に複数の単一モード信号をモード多重信号に合波してモード多重信号として多モード伝送路で送信し、受信側において受信したモード多重信号を複数の単一モード信号に分波した後に復号する。



モード多重通信では、複数の単一モードの信号が1本の多モードファイバあるいは数モードファイバ内においてモード多重信号の形態で伝送されるため、送受信部において、単一モード信号とモード多重信号との間で合波及び分波(分離)を行う必要がある。



光ファイバを伝搬する導波モードにおいて、伝搬定数がほぼ等しく、重ね合わせによって直線偏波を構成できるモード群はLPモードと呼ばれる。LPモードは基本モード(0次モード)及び高次モードを備える。図2(a)は0次モードのLP01モードを示している。単一モードファイバはLP01モードのみが伝搬するファイバであり、数モードファイバはLP01モードに加えてLP11モード等の高次モードを伝搬するファイバである。



図2(b),(c)は1次のLPモードであるLP11evenモードとLP11oddモードの電磁界強度分布を示し、図2(d),(e)はLP11evenとLP11oddの電磁界振幅分布を示している。LP11evenモードとLP11oddモードは伝搬定数が等しく、縮退している。LP11evenモードとLP11oddモードは、それぞれ偏光方向を90度異にする2つの電磁界分布が存在するため、合わせて同じ伝搬定数を持つ4つの異なる電磁界分布によって4重縮退の状態となっている。



なお、LP11evenモードとLP11oddモードの定義は,ここでは円筒座標系を用いて、コア断面内縦軸(図3のy軸)から角度座標を用いた場合のcos関数で表される振幅分布をeven(偶)モード、sin関数で表されるモードとodd(奇)モードと定義する。したがって,図3のようにx軸とy軸を定義すると、LP11evenモードはx軸方向に関して偶関数の電磁界振幅分布を持ち,LP11oddモードはx軸に関して奇関数の電磁界振幅分布を持つ。



単一モード信号とモード多重信号との間で行う合波及び分波(分離)の技術として特許文献1,2が知られている。



特許文献1には、単一モード導波路と多モード導波路とを断熱的に近接させ、基本モード間の相互作用によって導波路間で信号を遷移させる構成が示されている。



特許文献2には、導波路幅が異なる並進された2本の導波路からなる方向性結合器を含む平面光波回路から構成された光モード変換・合波分離器が示されている。この光モード変換・合波分離器では、平面光波回路のコア厚及び曲げ半径を規定することによって高次モード光を水平方向及び垂直方向について制御すること、2つの光モード変換・合波分離器の基板をXY平面で90度異ならせて光学的に接続させることによって、E11モードからE32モードの6つの伝搬モードに対応させることが示されている。



また、矩形の導波路におけるモードの合成分離に関する技術として特許文献3が知られている。特許文献3には、コアの上下方向に対して鏡映関係のモード分布(縦方向に偶対称の電界分布)と、コアの縦方向に点対称のモード分布(縦方向に奇対称の電界分布)との電界分布を異にするモード分布をモード合成分離する構成として、石英平面光波回路(PLC)を用いたモード合分波器において、単一モード導波路と多モード導波路との間に、平面光波回路の厚み方向において誘電率分布を非対称とする誘電率調整部を設ける構成が示されている。

産業上の利用分野


本願発明は、マルチモード伝送に用いる光デバイスに関し、特に単一モードファイバと数モードファイバ間において光信号の合波、分波(分離)を行うモード合分波器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板上にコアの断面形状が矩形の2つの単一モード導波路と多モード導波路とで形成される非対称テーパー結合モード遷移型導波路を備えたモード合分波器であり、
前記多モード導波路は、基板に対して平行方向のコア幅と垂直方向のコア厚との比率が伝搬方向に沿って漸次変化するテーパー形状であり、
前記単一モード導波路は、基板上において湾曲した曲線形状であって、基板に対してコア幅が伝搬方向に沿って漸次大きくなるテーパー形状であり、
前記多モード導波路と前記2つの単一モード導波路との配置において、
前記2つの単一モード導波路の内、第1の単一モード導波路は多モード導波路のコア幅方向の面に対して伝搬方向に沿って並置され、第2の単一モード導波路は多モード導波路のコア厚方向の面に対して伝搬方向に沿って積層されて並置され、
前記並置において、前記第1および第2の単一モード導波路は前記曲線形状によって前記多モード導波路に対して近接した後に離隔され、単一モード導波路と多モード導波路とが断熱的なモード相互作用を呈する距離に近接して結合分岐部が形成され、
前記結合分岐部において、前記多モード導波路のテーパー形状による高次モードの縮退及び/又は縮退の解徐と、多モード導波路の高次モードの伝搬定数と単一モード導波路の基本モードの伝搬定数の大小関係の変化に伴う導波路間のモードの断熱遷移とによって、TE及びTMの縦と横の一次モードである、TE10モードとTE01モード及びTM10モードとTM01モードの合波及び/又は分波を行うことを特徴とするモード合分波器。

【請求項2】
前記2つの単一モード導波路において、
前記多モード導波路のコア幅方向の面に並置される第1の単一モード導波路は前記多モード導波路との間で基板平行方向のモード分布をモード遷移し、
前記多モード導波路のコア厚方向の面に並置される第2の単一モード導波路は前記多モード導波路との間で基板垂直方向のモード分布をモード遷移することを特徴とする請求項1に記載のモード合分波器。

【請求項3】
前記結合分岐部において、前記多モード導波路の高次モードの伝搬定数と前記単一モード導波路の基本モードの伝搬定数の大小が入れ替わることを特徴とする請求項1又は2に記載のモード合分波器。

【請求項4】
前記多モード導波路は、縮退したモードを入射又は出射する端部側から縮退が解かれたモードを出射又は入射する端部側に向かって細くなるテーパー形状であり、
前記単一モード導波路は、縮退が解かれたモードを出射又は入射する端部側に向かって太くなるテーパー形状であることを特徴とする、請求項1から3の何れか一つに記載のモード合分波器。

【請求項5】
前記多モード導波路は、縮退したモードを入射又は出射する端部側から縮退が解かれたモードを出射又は入射する端部側に向かって太くなるテーパー形状であり、
前記単一モード導波路は、縮退が解かれたモードを出射又は入射する端部側に向かって太くなるテーパー形状であることを特徴とする、請求項1から3の何れか一つに記載のモード合分波器。

【請求項6】
前記多モード導波路の一端に断面形状が円形の光ファイバを突き合わせて結合させ、
前記多モード導波路と前記光ファイバとの間、又は前記単一モード導波路の一端に偏光分離部材を結合させることを特徴とする、請求項1から5の何れか一つに記載のモード合分波器。

【請求項7】
前記円形の光ファイバと結合する多モード導波路の端部の断面形状は、正方形状又は、縦長あるいは横長の長方形の形状であり、基板に対して平行方向のコア幅と垂直方向のコア厚との比率は前記端部面から伝搬方向に沿って漸次変化することを特徴とする、請求項6に記載のモード合分波器。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016506437thum.jpg
出願権利状態 公開
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