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極細マルチフィラメント糸とその製造手段

国内特許コード P170014101
整理番号 (S2014-0741-N0)
掲載日 2017年5月9日
出願番号 特願2016-510198
出願日 平成27年3月6日(2015.3.6)
国際出願番号 JP2015056630
国際公開番号 WO2015146542
国際出願日 平成27年3月6日(2015.3.6)
国際公開日 平成27年10月1日(2015.10.1)
優先権データ
  • 特願2014-059791 (2014.3.24) JP
発明者
  • 鈴木 章泰
出願人
  • 国立大学法人山梨大学
発明の名称 極細マルチフィラメント糸とその製造手段
発明の概要 本発明は、極細フィラメント、特にナノフィラメントからなるマルチフィラメント糸とその製造装置、製造方法に関し、糸に絡み合いを持たせ、抱合性と強度アップをもたらすことを可能にし、この糸から種々の組紐、ニット、布等の応用を可能にすることにある。
原フィラメントが、P1気圧下でオリフィスに供給され、減圧下のP2気圧(P1>P2)下の延伸室において赤外線光束で加熱されて、延伸された極細フィラメントウェブとなり、このウェブを集束して延伸室外の外気が流入する配管を有するインターレースノズルに通過させることを特徴とする、極細マルチフィラメント糸とその製造手段を提供する。
従来技術、競合技術の概要


近年、繊維径が1μm未満、すなわちナノメータ(数ナノメータから数百ナノメータ)範囲のファイバーが、IT、バイオ、環境分野などの幅広い分野で、将来の革新的素材になると注目されている。そして、そのナノファイバーの製造手段として、エレクトロスピニング法(以下ES法と略す場合がある。)が代表的である(米国特許第1,975,504号)。しかしこのES法は、ポリマーを溶剤に溶解する必要があることや、出来た製品も脱溶剤が必要であることから、製法において煩雑であり、また、フィラメントの分子配向がないことよりフィラメントの強度・弾性率が小さい。また、出来たファイバー集積体にダマやショットと呼ばれる樹脂の小さい固まりが混在するなど、品質的にも問題点が多かった。



本発明人は、赤外線法により、分子配向を伴って、1,000倍以上という超高倍率の延伸倍率で極細フィラメントおよび不織布を得る手段について発明を行った(国際公開番号WO2005/083165A1など)。これらは、簡便な手段で、極細の分子配向したフィラメントおよびそれからなる不織布が得られた。また、これらを発展させ、さらにナノフィラメントの領域までに極細化を可能にした、極細フィラメントの製造手段を発明した(国際公開公報WO2008/084797A1)。

産業上の利用分野


本発明は、極細マルチフィラメント糸とその製造手段に関し、特に赤外線光束を照射して超高延伸倍率を行う延伸手段において、その延伸されたマルチフィラメントウェブをインターレースノズル中へ通過させるという簡便な手段により、抱合性があり、かつ嵩高で高弾性・高強度糸を得ることを可能にした極細マルチフィラメント糸及びその製造手段に関し、さらにこの極細マルチフィラメント糸をさらに高強度にする手段やこのマルチフィラメント糸から得られた手術用縫合糸や人工血管等の応用製品に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
フィラメントの送出手段を有するP1気圧下の原フィラメント供給室と、該原フィラメント供給室に配設されており、該原フィラメントがその中を通過する多数本のオリフィスと、該オリフィスによって該原フィラメント供給室と接続されており、該オリフィスを通過してきた該原フィラメントが赤外線レーザービームにより加熱されることによって延伸されるP2気圧下(P1>P2でかつP2は減圧下)の延伸室と、該赤外線レーザービームを放射する赤外線レーザー発振装置とを具備している、延伸された極細フィラメントの製造装置において、
該原フィラメントが供給される多錘の原フィラメント供給手段と、
該延伸室内でオリフィス直下において走行するコンベアと、
該延伸室内で該コンベア上に集積された該延伸された極細フィラメントウェブを集束して通過させるインターレースノズルと、
該インターレースノズルが該延伸室外のP2気圧より高い外気を流入させる配管を有し、
該インターレースノズルを通過してきた糸状体を巻き取る巻取機と、
を有することを特徴とする、極細マルチフィラメント糸の製造装置。

【請求項2】
前記オリフィスの多数本が前記コンベアの進行方向にほぼ平行して配列されている、請求項1記載の極細マルチフィラメント糸の製造装置。

【請求項3】
前記オリフィスの多数本が前記コンベアの進行方向に対してほぼ直角方向に配列されている、請求項1記載の極細マルチフィラメント糸の製造装置。

【請求項4】
前記インターレースノズルが複数個設けられており、前記コンベア上の複数の前記ウェブをそれぞれの該複数のインターレースノズル(複数のノズルA)を通過するように配置されており、さらに別個のインターレースノズル(ノズルB)が設けられており、該ノズルAを通過することによって形成された複数の糸状体を該ノズルBに通過させることによって、複数の糸状体がさらに交絡された糸状体が形成される、請求項1記載の極細マルチフィラメント糸の製造装置。

【請求項5】
フィラメントが送出手段により送り出された多数本の原フィラメントが、P1気圧下で多数本のオリフィスに供給され、該オリフィスの前後における気圧の差が、P1≧2P2である減圧下のP2気圧下の延伸部に導かれ、該延伸部において赤外線光束により加熱されて延伸され、該オリフィス直下を走行するコンベア上に集積される極細フィラメントウェブの製造において、
該コンベア上に集積された該延伸された極細フィラメントウェブが集束されて、延伸室外のP2気圧より高い外気を導入できる配管を有するインターレースノズルを通過させて交絡される工程と、
該インターレースノズルを通過し、交絡された糸状体が巻取機に巻き取られる工程と、
を有することを特徴とする、極細マルチフィラメント糸の製造方法。

【請求項6】
前記オリフィスの多数本が前記コンベアの進行方向にほぼ平行して配列されている、請求項5記載の極細マルチフィラメント糸の製造方法。

【請求項7】
前記オリフィスの多数本が前記コンベアの進行方向に対してほぼ直角方向に配列されている、請求項5記載の極細マルチフィラメント糸の製造方法。

【請求項8】
前記インターレースノズルが複数個設けられており、前記コンベア上には複数の前記ウェブが走行しており、該複数のウェブがそれぞれの該複数のインターレースノズル(複数のノズルA)を通過することで複数の糸状体が形成され、該複数の糸状体が合わさってさらに別個のインターレースノズル(ノズルB)を通過することによって、複数の糸状体がさらに交絡された糸状体が形成される、請求項5記載の極細マルチフィラメント糸の製造方法。

【請求項9】
前記コンベアの走行速度Scに対して、インターレースノズルを出た糸状体の巻取速度Swを大きく(Sw/Sc>1)になるように延伸される、請求項5記載の極細マルチフィラメント糸の製造方法。

【請求項10】
前記インターレースノズルを出た糸状体がさらにゾーン延伸される、請求項5記載の極細マルチフィラメント糸の製造方法。

【請求項11】
フィラメントが送出手段により送り出された多数本の原フィラメントが、P1気圧下で多数本のオリフィスに供給され、該オリフィスの前後における気圧の差が、P1≧2P2である減圧下のP2気圧の延伸部に導かれ、該延伸部において赤外線光束により加熱されて延伸され、該オリフィス直下を走行するコンベア上に集積される極細フィラメントウェブの製造において、
該コンベア上に集積された該延伸された極細フィラメントウェブが集束されて延伸室外のP2気圧より高い外気を導入できる配管を有するインターレースノズルを通過することによって生ずるマルチフィラメント間に交絡を有することを特徴とする、極細マルチフィラメント糸。

【請求項12】
前記マルチフィラメントの平均フィラメント径が1μm未満であることを特徴とする、請求項11記載の極細マルチフィラメント糸。

【請求項13】
前記マルチフィラメントがポリエチレンテレフタレートであり、嵩密度が0.1g/cm-3より小さく切断強度が20MPa以上、弾性率が200MPa以上であることを特徴とする、請求項11記載の極細マルチフィラメント糸。

【請求項14】
前記マルチフィラメントがポリ乳酸Poly( L-lactide)(PLLA)であり、嵩密度が0.5g/cm-3より小さく切断強度が30MPa以上、弾性率が300MPa以上であることを特徴とする、請求項11記載の極細マルチフィラメント糸。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016510198thum.jpg
出願権利状態 公開
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