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ラジアルギャップ型超電導同期機、着磁装置、及び着磁方法 NEW

国内特許コード P170014112
整理番号 (S2014-0736-N0)
掲載日 2017年5月9日
出願番号 特願2016-510432
出願日 平成27年3月25日(2015.3.25)
国際出願番号 JP2015059155
国際公開番号 WO2015147068
国際出願日 平成27年3月25日(2015.3.25)
国際公開日 平成27年10月1日(2015.10.1)
優先権データ
  • 特願2014-069925 (2014.3.28) JP
発明者
  • 和 泉 充
  • 三 木 基 寛
出願人
  • 国立大学法人東京海洋大学
発明の名称 ラジアルギャップ型超電導同期機、着磁装置、及び着磁方法 NEW
発明の概要 回転子20が外周側に凸状の磁極21を有し、磁極21の先端部が、バルク超電導体30を有し、バルク超電導体30が、回転子20の回転軸C1方向に見て、磁極中央部側が端部側に比して固定子10に近接して配置され、バルク超電導体30の回転子20の回転軸C1側には強磁性体28が配置されている、ラジアルギャップ型超電導同期機1を、準備する。バルク超電導体30の回転子20の径方向の外側に、着磁装置100を配置する。着磁装置100からの磁束線をバルク超電導体30に向けて着磁を行う。
従来技術、競合技術の概要


界磁または電機子に超電導材料が用いられる超電導同期機は、高効率に高出力が得られる等の理由から従来から注目されており、種々の研究及び提案がなされている。超電導同期機は、超電導材料が用いられていない一般的な同期機と同様に、ラジアルギャップ型とアキシャルギャップ型とに大別される。例えば特許文献1(特許第5162654号公報)には、ラジアルギャップ型の超電導同期機(以下、ラジアルギャップ型超電導同期機)が開示されており、例えば本発明者らによる特許文献2(特開2004-235625号公報)には、アキシャルギャップ型の超電導同期機(以下、アキシャルギャップ型超電導同期機)が開示されている。



特許文献1に係るラジアルギャップ型超電導同期機は回転界磁型の同期機であって、回転子の界磁部分が永久磁石から構成され、電機子である固定子に設けられた電機子コイルが超電導材料からなる超電導コイルから構成されている。



このラジアルギャップ型超電導同期機では、超電導コイルが一般的な同期機で用いられる銅等のコイルに比べて大きい電流を流すことができるため、超電導コイルを電磁石として機能させて大きな磁場を発生させることにより、高効率に高出力が得られる。



一方、特許文献2に係るアキシャルギャップ型超電導同期機は、回転子と固定子とが、前記回転子の回転軸方向に交互に並んで配置された同期機(図示の例では、固定子、回転子、及び固定子が、この順で配置されている)であり、回転子の界磁部分がバルク超電導体から構成されている。



超電導体の結晶の塊であるバルク超電導体は、その母体である超電導体が超電導転移(遷移)を示す温度、すなわち臨界温度以下で、超電導体内部に磁場(磁束)を導入することにより、バルク超電導体内のピン止め点に磁束線を捕捉して永久磁石よりも高磁束密度の磁石として機能させることができる。このため、当該同期機では、バルク超電導体に磁束線を捕捉することによって高磁束密度の界磁部分が得られ、高効率に高出力が得られる。しかも、バルク超電導体は超電導コイルと同等の大きさであれば、超電導コイルよりも強い磁場を保持し易い。このため、当該同期機は、超電導コイルを用いた同期機よりも小型化に有利であり、また、界磁部分に対する電流供給のための接続用配線が不要であるため機器構造の簡素化、熱侵入量の削減等機器システムの高効率化の点でも有利である。



また、この特許文献2に係るアキシャルギャップ型超電導同期機の他の有利な点としては、電機子である固定子に設けられた電機子コイルがバルク超電導体に対する着磁コイル(着磁装置)としても機能するようになっている点が挙げられる。すなわち、着磁装置が同期機に一体化されていることで、バルク超電導体に対する着磁を適時行うことができるため、利便性に優れている。



この特許文献2に係るアキシャルギャップ型超電導同期機では、着磁装置の一体化に際して着磁装置が大型となって実用性が損なわれることを抑制するために、電機子コイルによる着磁にパルス着磁が採用されている。超電導体への着磁には、パルス着磁と静磁場着磁とがある。パルス着磁は、超電導臨界温度よりも低温にバルク超電導体を保持し、瞬間的に強い磁場を印加することにより、磁束をバルク超電導体内に導入し、ピン止め効果によりバルク超電導体に磁束を捕捉させて、バルク超電導体を高磁束密度の磁石として機能させる。静磁場着磁では、超電導臨界温度よりも高い温度にバルク超電導体を保持し、定常磁場(静磁場)を印加することにより磁束をバルク超電導体内に導入した後、温度を超電導臨界温度よりも低温に降下保持させて、ピン止め効果によりバルク超電導体に磁束を捕捉させて、バルク超電導体を高磁束密度の磁石として機能させる。一般的に静磁場着磁の方がパルス着磁よりもバルク超電導体等の被着磁物に多くの磁束線を捕捉させることができる。しかしながら、静磁場着磁においては必要な定常高磁場を生成させるためには被着磁物の寸法に応じたコイルを作製して大電流を流す必要があり、また長時間印加して着磁を行うため、超電導コイルを用いた大規模な装置が必要となる。この理由から、特許文献2に係るアキシャルギャップ型超電導同期機では、電機子コイルによる着磁にパルス着磁を採用することによって、着磁コイルが小型・一体化されることで、実用性が確保されている。

産業上の利用分野


本発明は、ラジアルギャップ型超電導同期機、着磁装置、及び着磁方法に関する。詳しくは、実用性を確保しつつ、被着磁物における捕捉磁束を効果的に増加させるための技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
断面円形状の固定子の内側に回転子を回転可能に支承するようにし、前記回転子の外周側に超電導体を配置したラジアルギャップ型超電導同期機において、
前記回転子は、回転シャフトに固定された回転子本体と、当該回転子本体の外周部に設けられた凸状の磁極を有し、
前記磁極の先端部は、前記超電導体を有し、
前記超電導体は、前記回転子の回転軸方向に見て、前記磁極中央部側が端部側に比して前記固定子に近接して配置され、
前記超電導体の前記回転子の回転軸側には、強磁性体が配置されている
ことを特徴とするラジアルギャップ型超電導同期機。

【請求項2】
前記超電導体は、前記磁極の先端部において複数配置されており、
複数の前記超電導体は、前記回転子の回転軸方向に見て、前記磁極中央部に近い超電導体が他の超電導体よりも前記固定子に近接して配置されるように、ひな段状に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のラジアルギャップ型超電導同期機。

【請求項3】
前記超電導体は、前記回転子の径方向の外側から見て矩形である
ことを特徴とする請求項1に記載のラジアルギャップ型超電導同期機。

【請求項4】
前記超電導体は、前記磁極の先端部において複数配置されており、
複数の前記超電導体は、前記磁極の先端部において、前記回転子の周方向に並んで配置されると共に前記回転子の回転軸方向に並んで配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のラジアルギャップ型超電導同期機。

【請求項5】
頂壁部と、前記頂壁部の外周部から垂下する周壁部と、前記周壁部の内側において前記頂壁部の内面から垂下するコア部と、を有する強磁性体からなるハウジングと、
前記コア部の周囲に巻き回されると共に、前記頂壁部及び前記周壁部によって覆われる状態で、前記ハウジング内に収容されるコイルと、
前記コイルに電流を供給する電流供給部と、を備え、
前記周壁部は、前記頂壁部側とは反対側の方向に向けて開放し、前記周壁部の前記頂壁部からの高さは、前記コア部の前記頂壁部からの高さよりも大きくなっており、
前記コア部の先端部に対向する領域であって、前記周壁部の内側に位置する領域に、被着磁物の配置空間が形成されている
ことを特徴とする着磁装置。

【請求項6】
前記周壁部は、その先端部から前記コア部側に向けて延びる、強磁性体からなる底壁部を有し、
前記底壁部は、前記コア部が垂下する方向に沿って見た場合に、前記コア部と重ならない位置まで延びており、
前記配置空間は、前記コア部の先端部に対向する領域であって、前記底壁部の内周縁の内側に位置する領域に形成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の着磁装置。

【請求項7】
断面円形状の固定子の内側に回転子を回転可能に支承するようにし、前記回転子の外周側に超電導体を配置したラジアルギャップ型超電導同期機の着磁方法において、
前記回転子が、回転シャフトに固定された回転子本体と、当該回転子本体の外周部に設けられた凸状の磁極を有し、前記磁極の先端部が、前記超電導体を有し、前記超電導体が、前記回転子の回転軸方向に見て、前記磁極中央部側が端部側に比して前記固定子に近接して配置され、前記超電導体の前記回転子の回転軸側には強磁性体が配置されている、前記ラジアルギャップ型超電導同期機を、準備する工程と、
前記超電導体の前記回転子の径方向の外側に、着磁装置を配置する工程と、
前記着磁装置からの磁束線を前記超電導体に向けて着磁を行う工程と、を有する
ことを特徴とする着磁方法。

【請求項8】
前記着磁装置は、頂壁部と、前記頂壁部の外周部から垂下する周壁部と、前記周壁部の内側において前記頂壁部の内面から垂下するコア部と、を有する強磁性体からなるハウジングと、前記コア部の周囲に巻き回されると共に、前記頂壁部及び前記周壁部によって覆われる状態で、前記ハウジング内に収容されるコイルと、前記コイルに電流を供給する電流供給部と、を備え、前記周壁部は、前記頂壁部側とは反対側の方向に向けて開放し、前記周壁部の前記頂壁部からの高さは、前記コア部の前記頂壁部からの高さよりも大きくなっており、前記コア部の先端部に対向する領域であって、前記周壁部の内側に位置する領域に、被着磁物の配置空間が形成されている、着磁装置であり、
前記着磁装置を配置する工程においては、
前記着磁装置の前記配置空間内に前記ラジアルギャップ型超電導同期機の前記超電導体が位置するように、前記着磁装置が配置される
ことを特徴とする請求項7に記載の着磁方法。

【請求項9】
前記着磁装置において、前記周壁部は、その先端部から前記コア部側に向けて延びる、強磁性体からなる底壁部を有し、前記底壁部は、前記コア部が垂下する方向に沿って見た場合に、前記コア部と重ならない位置まで延びており、前記配置空間は、前記コア部の先端部に対向する領域であって、前記底壁部の内周縁の内側に位置する領域に形成されており、
前記着磁装置を配置する工程においては、
前記着磁装置の前記配置空間内において前記超電導体が前記底壁部よりも前記コア部側に位置するように、前記着磁装置が配置される
ことを特徴とする請求項8に記載の着磁方法。

【請求項10】
断面円形状の固定子の内側に回転子を回転可能に支承するようにし、前記回転子の外周側に超電導体を配置したラジアルギャップ型超電導同期機の着磁方法において、
頂壁部と、前記頂壁部の外周部から垂下する周壁部と、前記周壁部の内側において前記頂壁部の内面から垂下するコア部と、を有する強磁性体からなるハウジングと、前記コア部の周囲に巻き回されると共に、前記頂壁部及び前記周壁部によって覆われる状態で、前記ハウジング内に収容されるコイルと、前記コイルに電流を供給する電流供給部と、を備え、前記周壁部は、前記頂壁部側とは反対側の方向に向けて開放し、前記周壁部の前記頂壁部からの高さは、前記コア部の前記頂壁部からの高さよりも大きくなっており、前記コア部の先端部に対向する領域であって、前記周壁部の内側に位置する領域に、被着磁物の配置空間が形成されている、着磁装置を、準備する工程と、
前記着磁装置の前記配置空間内に前記ラジアルギャップ型超電導同期機の前記超電導体が位置し、且つ前記着磁装置の前記コア部の先端部を前記超電導体に向けた状態で、前記超電導体の前記回転子の径方向の外側に、前記着磁装置を配置する工程と、
前記着磁装置からの磁束線を前記超電導体に向けて着磁を行う工程と、を有する
ことを特徴とする着磁方法。

【請求項11】
前記着磁装置において、前記周壁部は、その先端部から前記コア部側に向けて延びる、強磁性体からなる底壁部を有し、前記底壁部は、前記コア部が垂下する方向に沿って見た場合に、前記コア部と重ならない位置まで延びており、前記配置空間は、前記コア部の先端部に対向する領域であって、前記底壁部の内周縁の内側に位置する領域に形成されており、
前記着磁装置を配置する工程においては、
前記着磁装置の前記配置空間内において前記超電導体が前記底壁部よりも前記コア部側に位置するように、前記着磁装置が配置される
ことを特徴とする請求項10に記載の着磁方法。

【請求項12】
前記着磁を行う工程においては、
前記超電導体の温度が超電導転移温度よりも高い温度となる状況下で、前記超電導体に対する静磁場の印加を開始し、磁束密度が所定の目標値に到達された後、その目標値が保持されながら、前記超電導体の温度が前記超電導転移温度よりも低い所定の温度まで降下され、その後、前記着磁装置により印加された磁場が解消される
ことを特徴とする請求項7に記載の着磁方法。

【請求項13】
前記着磁を行う工程においては、
前記超電導体の温度が超電導転移温度よりも高い温度となる状況下で、前記超電導体に対する静磁場の印加を開始し、磁束密度が所定の目標値に到達された後、その目標値が保持されながら、前記超電導体の温度が前記超電導転移温度よりも低い所定の温度まで降下され、その後、前記着磁装置により印加された磁場が解消される
ことを特徴とする請求項10に記載の着磁方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 公開


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