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蛋白質凝縮物およびその製造方法、並びに蛋白質凝縮物膜 UPDATE

国内特許コード P170014120
整理番号 (S2014-1001-N0)
掲載日 2017年5月10日
出願番号 特願2016-523111
登録番号 特許第6115980号
出願日 平成27年5月8日(2015.5.8)
登録日 平成29年3月31日(2017.3.31)
国際出願番号 JP2015002358
国際公開番号 WO2015182048
国際出願日 平成27年5月8日(2015.5.8)
国際公開日 平成27年12月3日(2015.12.3)
優先権データ
  • 特願2014-109154 (2014.5.27) JP
発明者
  • 野島 達也
  • 彌田 智一
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
発明の名称 蛋白質凝縮物およびその製造方法、並びに蛋白質凝縮物膜 UPDATE
発明の概要 蛋白質と他の材料からなる複合体が集合してなる新規な蛋白質凝縮物およびその製造方法を提供する。
本発明に係る蛋白質凝縮物(2)は、蛋白質(10)、界面活性剤(12)および水(11)を含む複合体(1)の集合体からなる。その複合体(1)は、その表面が界面活性剤(12)により疎水性を示し、蛋白質(10)および水(11)が内包されている。蛋白質(10)は、水(11)に溶解可能な水溶性蛋白質であり、複合体(1)に含まれる水(11)が、蛋白質(10)を取り囲み、界面活性剤(12)は、疎水部(21)、蛋白質(10)と相互作用する親蛋白質部(23)および水(11)と相互作用する親水部(22)を含むものである。
従来技術、競合技術の概要


立体構造を保持したまま蛋白質を凝縮化した物質には、その立体構造に依存した特有の機能や物性発現が期待されるため、これまで種々の検討がなされてきた。



特許文献1においては、蛋白質と第3級または第4級のアミン化合物との複合体からなる蛋白質沈殿物が、特許文献2においては、蛋白質と界面活性剤との複合体からなる蛋白質沈殿物が開示されている。また、特許文献3においては、疎水性イオンと蛋白質との複合体からなる固体状の蛋白質沈殿物が開示されている。また、非特許文献1、2には、蛋白質液体と命名されている蛋白質と界面活性剤との複合体が開示されている。



より詳細には、特許文献1においては、第3級または第4級アミン化合物とイソメラーゼとが相互作用して不溶性の酵素-アミン複合体を形成し、これに強いイオン性溶液に加えて前記複合体を解離させることにより、濃縮グルコース・イソメラーゼ調製物を得る方法が提案されている。また、特許文献2においては、逆ミセル抽出法の原理を利用して蛋白質-界面活性剤複合体の沈殿物を形成させ、極性有機溶媒によって蛋白質を回収する方法が提案されている。特許文献3においては、疎水性イオン-蛋白質複合体の沈殿物が記載され、固体状の前記複合体内で蛋白質は安定であり、貯蔵性、取扱い性等に優れることが記載されている。



非特許文献1においては、フェリチン蛋白質を化学修飾してカチオン化し、これをポリ(エチレングリコール)4-ノニルフェニル3-スルホプロピルエーテルカリウム塩と混合して透析を行い、その後に凍結乾燥を経て加温することにより、界面活性剤と蛋白質からなる無溶媒でありながら液体状の複合体を得ている。また、非特許文献2には、酸素結合蛋白質であるヘム鉄含有のミオグロビンと2種類の界面活性剤を用いて、界面活性剤と蛋白質からなる無溶媒でありながら液体状の複合体を得ている。なお、非特許文献3、4については、後述する実施例において説明する。

産業上の利用分野


本発明は、蛋白質凝縮物およびその製造方法に関する。より詳細には、界面活性剤と水と蛋白質を含有する蛋白質凝縮物およびその製造方法に関する。更に、前記蛋白質凝縮物を用いて作製した蛋白質凝縮物膜に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
蛋白質、界面活性剤および水を含む複合体の集合体からなり、
前記複合体は、その表面が前記界面活性剤により疎水性を示し、前記蛋白質および前記水が内包されており、
前記蛋白質は、水に溶解可能な水溶性蛋白質であり、
前記複合体に含まれる前記水が、前記蛋白質を取り囲み、
前記界面活性剤は、疎水部、前記蛋白質と相互作用する親蛋白質部、および前記水と相互作用する親水部を含み、且つ前記界面活性剤の端部に前記親蛋白質部、他端部に前記疎水部を有し、当該親蛋白質部と当該疎水部の間に前記親水部が配置されており、
前記蛋白質は、前記界面活性剤と静電相互作用により結合され、
前記界面活性剤は、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤の少なくともいずれかであり、
前記親水部は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリビニルアルコールの少なくともいずれかであり、前記ポリエチレングリコール、前記ポリプロピレングリコールおよび前記ポリビニルアルコールの合計の繰り返しユニット数が~20である蛋白質凝縮物。

【請求項2】
前記界面活性剤として、前記アニオン性界面活性剤および前記カチオン性界面活性剤を用いる請求項1に記載の蛋白質凝縮物。

【請求項3】
前記界面活性剤は、以下の化学式(1)~(3)の少なくともいずれかである請求項1又は2に記載の蛋白質凝縮物。
【化1】


但し、xは6~18、yは~20である。
【化2】


但し、pは6~18、qは~20である。
【化3】


但し、nは20である。

【請求項4】
X線小角散乱による構造解析により、少なくとも1つの散乱ピークを有するX線散乱パターンが確認される請求項1~3のいずれか1項に記載の蛋白質凝縮物。

【請求項5】
液体である請求項1~4のいずれか1項に記載の蛋白質凝縮物。

【請求項6】
蛋白質、界面活性剤および水を含む複合体の集合体よりなる蛋白質凝縮物の製造方法であって、
前記蛋白質と前記界面活性剤を水中で溶解する工程aと、
表面が前記界面活性剤により疎水性を示し、前記蛋白質及び前記水が内包されている複合体を形成して、当該複合体が自発的に集合体を形成する工程bとを含み、
前記界面活性剤は、疎水部、前記蛋白質と相互作用する親蛋白質部、および前記水と相互作用する親水部を含み、
前記界面活性剤の端部に前記親蛋白質部、他端部に前記疎水部を有し、当該親蛋白質部と当該疎水部の間に前記親水部が配置されており、
前記蛋白質は、前記界面活性剤と静電相互作用により結合され、
前記界面活性剤として、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤の少なくともいずれかを用い、
前記親水部は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリビニルアルコールの少なくともいずれかであり、前記ポリエチレングリコール、前記ポリプロピレングリコールおよび前記ポリビニルアルコールの合計の繰り返しユニット数が~20である蛋白質凝縮物の製造方法。

【請求項7】
前記界面活性剤として、前記アニオン性界面活性剤および前記カチオン性界面活性剤を用いる請求項6に記載の蛋白質凝縮物の製造方法。

【請求項8】
前記界面活性剤は、以下の化学式(1)~(3)の少なくともいずれかである請求項6又は7に記載の蛋白質凝縮物の製造方法。
【化1】


但し、xは6~18、yは~20である。
【化2】


但し、pは6~18、qは~20である。
【化3】


但し、nは20である。

【請求項9】
請求項1~5のいずれか1項に記載の蛋白質凝縮物を塗膜して得た蛋白質凝縮物膜。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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