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フッ素吸着材及びその製造方法

国内特許コード P170014135
整理番号 (S2014-1106-N0)
掲載日 2017年5月10日
出願番号 特願2014-124033
公開番号 特開2016-002517
登録番号 特許第5751685号
出願日 平成26年6月17日(2014.6.17)
公開日 平成28年1月12日(2016.1.12)
登録日 平成27年5月29日(2015.5.29)
発明者
  • 山口 大造
出願人
  • 独立行政法人国立高等専門学校機構
発明の名称 フッ素吸着材及びその製造方法
発明の概要 【課題】液体に含まれるフッ素イオンを、磁力を用いて効率良く除去することのできるフッ素吸着材を提供する。
【解決手段】無定形炭素のマトリックス中に金属酸化物の磁性粒子が分散した炭素質複合体からなり、該磁性粒子の平均粒径が2~100nmであり、かつ炭素原子に対する金属原子のモル比(Metal/C)が0.001~0.5であることを特徴とするフッ素吸着材。炭素質複合体のBET比表面積が150m/gを超えることが好ましい。前無定形炭素がグラフェンシートを含むことも好ましい。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要


フッ素は自然界に多く存在するため、地下水に環境基準を超えるフッ素が含まれることがある。また、半導体製造工場、メッキ工場等から排出される液体にはフッ素が含まれることがある。現在、フッ素の取り扱いには厳しい管理が課されていて、規制値として環境基準(0.8mg/L以下)が定められている。そのため、環境基準を超えるフッ素を含有する地下水や工業排水に対しては上記の基準を満たすための処理が必要である。



現在、液体中のフッ素イオンを効率よく分離することのできる吸着材が模索されていて、例えば、以下のようなものを挙げることができる。



特許文献1には、液体中のフッ素イオンやホウ素を吸着するための磁性吸着剤が記載されている。この磁性吸着剤は、磁性体粒子と、ハイドロタルサイト、酸化マグネシウムまたは水酸化マグネシウムとを、水性樹脂エマルジョンまたは水溶性樹脂を用いて結着させたものである。この磁性吸着剤は、フッ素イオンやホウ素を含む液体に入れられ、フッ素イオンやホウ素を吸着した後、磁力によって回収される。



しかしながら、特許文献1に記載されている磁性吸着剤は、磁性体粒子と、フッ素イオンを吸着する物質(ハイドロタルサイト等)とを、結着剤を用いて結着させたものである。そのため、フッ素イオンやホウ素を含む液体に磁性吸着剤を投入して混合すると、混合による衝撃や結着剤の溶解などによって、磁力に反応する物質とフッ素イオンを吸着する物質とが分離してしまうことが懸念される。液体中でそれらが分離してしまうと磁性体粒子のみが磁力で分離され、液体中のフッ素イオンやホウ素を効率良く除去することができない。



一方、これまで本発明者は、無定形炭素のマトリックス中に金属酸化物の磁性粒子が分散した炭素質複合体を作製し、この炭素質複合体が吸着材として利用できることを報告した(特許文献2及び3)。当該炭素質複合体は、表面に酸性官能基を有するので、吸着させる物質としてはカチオン種が好適であると考えられていた。そして、特許文献3の実施例では、セシウムイオンやメチレンブルーを吸着したことが具体的に示されている。このようなことから、当該炭素質複合体がアニオン種を吸着することは困難であると考えられていた。

産業上の利用分野


本発明は、液体に含まれるフッ素イオンを吸着するためのフッ素吸着材に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
無定形炭素のマトリックス中に金属酸化物の磁性粒子が分散した炭素質複合体からなり、該磁性粒子の平均粒径が2~100nmであり、かつ炭素原子に対する金属原子のモル比(Metal/C)が0.001~0.5であることを特徴とするフッ素吸着材。

【請求項2】
前記金属酸化物が酸化鉄、酸化コバルト及び酸化ニッケルからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のフッ素吸着材。

【請求項3】
BET比表面積が150m/gを超える請求項1又は2に記載のフッ素吸着材。

【請求項4】
前記無定形炭素がグラフェンシートを含む請求項1~3のいずれかに記載のフッ素吸着材。

【請求項5】
保磁力が500Oe以下であり、飽和磁化が2~50emu/gである請求項1~4のいずれかに記載のフッ素吸着材。

【請求項6】
炭素原子に対する水素原子の比(H/C)が1未満である請求項1~5のいずれかに記載のフッ素吸着材。

【請求項7】
前記無定形炭素が水溶性の多糖を炭化させて得られたものである請求項1~6のいずれかに記載のフッ素吸着材。

【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載のフッ素吸着材の製造方法であって、
水溶性の金属塩と水溶性の多糖とを水の存在下で混合する第1工程と、
前記第1工程で得られた混合物を炭化させる第2工程とを備えるフッ素吸着材の製造方法。

【請求項9】
請求項1~7のいずれかに記載のフッ素吸着材とフッ素イオンを含む液体とを接触させて該液体に含まれるフッ素イオンを吸着させた後、前記フッ素吸着材を磁力によって回収するフッ素イオンの除去方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2014124033thum.jpg
出願権利状態 登録


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