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スクアレンを蓄積した培養微細藻類を含有する魚介類養殖用飼料 UPDATE

国内特許コード P170014166
整理番号 S2016-0052-N0
掲載日 2017年5月29日
出願番号 特願2015-205410
公開番号 特開2017-077188
出願日 平成27年10月19日(2015.10.19)
公開日 平成29年4月27日(2017.4.27)
発明者
  • 水間 洋
  • 下野 正美
  • 伊藤 純一
  • 渡邉 信
  • 吉田 昌樹
  • 伊藤 順子
  • 多田 清志
出願人
  • 株式会社 ヒガシマル
  • 国立大学法人 筑波大学
発明の名称 スクアレンを蓄積した培養微細藻類を含有する魚介類養殖用飼料 UPDATE
発明の概要 【課題】細胞内にスクアレンを蓄積した培養微細藻類を配合した魚介類養殖用の飼料、当該飼料を与えて魚介類を養殖する方法、及び当該方法により養殖した魚介類を提供することを課題とする。
【解決手段】発明者らは、細胞内にスクアレンを高レベルで蓄積したオーランチオキトリウム属藻類を配合した飼料を与えて魚介類を養殖することにより、藻類由来のスクアレンによって栄養強化された魚介類を作製できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


生物細胞の物質生産過程を利用して様々な有機物を取得する技術は、近年、地球温暖化又は埋蔵資源の枯渇等の問題から注目を集めている。特に、微生物が産生する炭化水素やトリアシルグリセロール等のオイル又は多糖類は、食料と競合せず、大量培養が可能であることから、工業的利用の期待が高く、微生物から様々なバイオ燃料やその他の有用成分を獲得する技術の開発が進められている。



斯かる物質生産に利用される微生物の例として、ラビリンチュラ類(Labyrinthulomycetes)に属する藻類が挙げられる。ラビリンチュラ類藻類は様々な炭化水素や油脂を生産するものが報告されており、微生物を利用した物質生産技術の有望な材料として注目されている。例えば物質生産性ラビリンチュラ類藻類として、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)等の高度不飽和脂肪酸を多量に蓄積する性質を有するもの(SR21株、特許文献1)や、スクアレンを生産するものが知られている。(非特許文献1、2、3)。



スクアレンは医療、化粧品およびサプリメントとして市場に広く出回っており、ワクチンのアジュバント、肌の保湿、新陳代謝の上昇や免疫力増強に効果があると言われている。現在流通しているスクアレンは深海鮫の肝油から抽出されており、特にツノザメ科に属するサメは魚体の約25%が肝臓で、肝臓の90%が肝油、肝油の90%がスクアレンである(非特許文献4)。その高いスクアレン含量のため、毎年推定1億尾の深海鮫が捕獲されている。ウロコアイザメは乱獲により個体数を減らし、国際資源保護連合により絶滅危惧種に指定された。現在は主にアイザメ、アブラツノザメ等が原料になっているが、近い将来それらの魚種も絶滅危惧種に指定される可能性が高い。



一方、上記のような培養藻類を用いたスクアレン生産技術においては、供給源の確保の問題が生じることはなく、従来の技術と比較して低コストかつ高効率で安定してスクアレンを生産することが出来る。



スクアレンのように有効成分を蓄積する培養藻類を用いた様々な有用成分の生産技術が確立されることにより、従来用いられていた生産技術の困難性のために高価にならざるを得なかった希少な有効成分がより手軽に利用できるようになることが予想される。



スクアレンと同様に培養藻類を利用して生産が可能なDHAにおいて、これを養殖魚介類に与える飼料に配合し、その魚介類の可食部にDHAを蓄積させて、DHAを強化した魚介類を作製する試みがなされている。米国の自然由来飼料添加物メーカーのオルテックは、シゾキトリウム属藻類由来のDHAに富む培養抽出物を添加した飼料をアトランティックサーモンに与えたことを報告している(非特許文献5)。しかしながら、スクアレンを蓄積する培養微細藻類を給餌してスクアレンで栄養強化された養殖魚介類を作出することが可能であるかについては、この報告において何ら開示されていない。

産業上の利用分野


本発明は、細胞内にスクアレンを蓄積した微細藻類を配合した魚介類養殖用の飼料、当該飼料を与えて魚介類を養殖する方法、及び当該方法により養殖した魚介類に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
魚介類養殖用の飼料であって、細胞内にスクアレンを蓄積した微細藻類を含む、当該飼料。

【請求項2】
前記微細藻類を、飼料の全重量に対して、乾燥藻体換算で1.0~20.0重量%含有する、請求項1に記載の飼料。

【請求項3】
魚介類に請求項1又は2のいずれかに記載の飼料を与える工程を含む、魚介類を養殖する方法。

【請求項4】
養殖時に与えた飼料中に含まれている微細藻類が細胞内に蓄積していたスクアレンが養殖された魚介類の体内に蓄積する、請求項3に記載の方法。

【請求項5】
養殖時に与えた請求項1又は2のいずれかに記載の飼料中に含まれている微細藻類が細胞内に蓄積していたスクアレンが体内に蓄積している、養殖魚介類、又はその加工品。

【請求項6】
養殖時に与えた請求項1又は2のいずれかに記載の飼料中に含まれている微細藻類が細胞内に蓄積していたスクアレンが体内に少なくとも0.003重量%の量で蓄積している、請求項5に記載の養殖魚介類、又はその加工品。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015205410thum.jpg
出願権利状態 公開
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