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組成物、その利用、及び当該組成物を製造するためのキット UPDATE

国内特許コード P170014176
整理番号 8390
掲載日 2017年6月5日
出願番号 特願2016-097477
公開番号 特開2016-210992
出願日 平成28年5月13日(2016.5.13)
公開日 平成28年12月15日(2016.12.15)
優先権データ
  • 特願2015-098621 (2015.5.13) JP
発明者
  • 青木 弘良
  • 山形 豊
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
発明の名称 組成物、その利用、及び当該組成物を製造するためのキット UPDATE
発明の概要 【課題】対象物を内包して固定するために用いる新規な組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る組成物は、所定の温度を境として溶液状態からゲル化する熱依存性ゲルと、熱依存性ゲルの内部に含まれ、熱依存性ゲルの多孔性構造を形成する物質とは異なる膨潤用ポリマーとを含み、膨潤用ポリマーは、多孔性構造が有する細孔内に分散されている。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


酵素、細胞や微生物等が有する本来の特性を活かし、連続反応や再利用等に供するという目的で、酵素や微生物等の固定化法は盛んに研究されてきている。担体に固定化された酵素、細胞、及び微生物は、例えば、生物に特異的な酵素反応を利用するリアクタとして用いられ、抗生物質等の医薬品、アミノ酸、及び糖等を簡便に作製するプロセスを提供している。



非特許文献1には、酵素や微生物等の固定化法として、例えば、アガロース等の担体に酵素等を結合させることによって固定化する方法や、ポリアクリルアミドゲル等のゲルの格子の中に酵素等を包み込むことで固定化する方法(格子型の包括法)等が記載されている。非特許文献1にはさらに、カラギナンを用いて、酵素や微生物等を固定化する方法が記載されている。



ゲルは、そのゲル化の態様に応じて、化学架橋性ゲル、イオン架橋性ゲル、及び熱依存性ゲル等に分類される。これらのゲルのうち、アガロースやカラギナンなどの熱依存性ゲルは、比較的に温和な条件でゲル化することができ、イオン架橋性ゲルのように塩濃度やpHに影響されることなく安定である。熱依存性ゲルは、ゲル化のために架橋剤等を必須とする化学架橋性ゲルと比較しても、固定化される酵素や微生物に対して悪影響を及ぼす可能性が低いという利点を有する。



また、他の観点では、リアクタとして用いる細胞、及び微生物等を、汚染を抑制しながら単離する技術の開発も重要であり、汚染が抑制された固定化細胞等が得られれば、より純粋な反応を生じるリアクタを提供することができる。



例えば、非特許文献2には、微生物や細胞を物理的に操作する方法としてマイクロマニピュレータが記載されている。マイクロマニピュレータは、油圧式等のマニピュレーターが備えている微細なガラスキャピラリーを用い、顕微鏡下において細胞や微生物等を吸引して操作することができる。マイクロマニピュレータは、比較的簡易な機材で作業することができる。



非特許文献3及び非特許文献4には、微生物や細胞を操作する方法として、光ピンセットが記載されている。光ピンセットは対象物にレーザ光を照射したときの光の放射圧により焦点位置に存在する対象物をトラップし、操作する技術である。対象物に接触することなく操作でき、かつ、密閉系において高分解能にて対象物を操作することができる。

産業上の利用分野


本発明は、微生物や細胞等の対象物を固定化するための固定化用の組成物、及びその利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
所定の温度を境として溶液状態からゲル化する熱依存性ゲルと、
上記熱依存性ゲルの内部に含まれ、熱依存性ゲルの多孔性構造を形成する物質とは異なる膨潤用ポリマーと、を含み、上記膨潤用ポリマーは、上記多孔性構造が有する細孔内に分散されている、組成物。

【請求項2】
上記膨潤用ポリマーは、可視光下で透明なポリマーである、請求項1に記載の組成物。

【請求項3】
熱依存性ゲルの多孔性構造と上記膨潤用ポリマーとは、架橋剤を介して架橋していない、請求項1又は2に記載の組成物。

【請求項4】
上記熱依存性ゲルは、アガロースゲル、カラギナン、寒天、コラーゲン、及びゼラチンからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1から3の何れか一項に記載の組成物。

【請求項5】
上記膨潤用ポリマーは、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ(メタ)アクリル酸、チオール化ポリマー、ポリアミノ酸、アルギン酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、アルギン酸、キトサン、ポリリジン及び多糖類から選択される少なくとも一種の水溶性ポリマーである、請求項1から4の何れか一項に記載の組成物。

【請求項6】
内部に、包埋の対象物が格納されている、または格納し得る、請求項1から5の何れか一項に記載の組成物。

【請求項7】
包埋の対象物が、微生物、細胞、ウイルス、ポリヌクレオチド、酵素、及びタンパク質からなる群より選択される生物性の材料であるか、カーボンナノチューブ、フラーレン、金コロイド、銀コロイド、マイクロビーズ、マイクロカプセル、磁性粒子、及び酸化チタンからなる群より選択される非生物性の材料である、請求項6に記載の組成物。

【請求項8】
上記熱依存性ゲルの内部に分散されている光吸収体を含み、
上記光吸収体が光を吸収して発生する熱によって、上記熱依存性ゲルが溶解して切断されるように構成されている、請求項1~7の何れか一項に記載の組成物。

【請求項9】
上記光吸収体はレーザ光を吸収し、当該レーザ光の波長は可視光外の領域である、請求項8に記載の組成物。

【請求項10】
上記光吸収体は水溶性である、請求項8又は9に記載の組成物。

【請求項11】
乾燥されている、請求項1から10の何れか一項に記載の組成物。

【請求項12】
請求項1から11の何れか一項に記載の組成物を水で膨潤してなる、含水ゲルの形態の組成物。

【請求項13】
請求項1から11の何れか一項に記載の組成物を水で膨潤させる工程を含む、含水ゲルの形態の組成物の製造方法。

【請求項14】
請求項1から12の何れか一項に記載の組成物の製造方法であって、
所定の温度を境として溶液状態からゲル化する熱依存性ゲルを作製する工程と、
上記熱依存性ゲルの内部に、熱依存性ゲルの多孔性構造を形成する物質とは異なる膨潤用ポリマーを浸透させる工程とを含む、製造方法。

【請求項15】
請求項1から7の何れか一項に記載の組成物を製造するためのキットであって、
上記熱依存性ゲルの原料粉末と、
上記膨潤用ポリマーと、を備えている、キット。

【請求項16】
請求項8から10の何れか一項に記載の組成物を製造するためのキットであって、
上記熱依存性ゲルの原料粉末と、
上記膨潤用ポリマーと、
上記光吸収体と、を備えている、キット。

【請求項17】
包埋の対象物が、薬剤である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項18】
請求項17に記載の組成物を備えている、徐放性薬剤。

【請求項19】
請求項17に記載の組成物を備えている、ドラックデリバリ剤。

【請求項20】
請求項17に記載の組成物を乾燥させてなる乾燥ゲルの形態のドラックデリバリ剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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