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細胞増殖促進剤及び癌細胞増殖抑制剤の単離方法 新技術説明会

国内特許コード P170014186
整理番号 170014JP01
掲載日 2017年6月9日
出願番号 特願2017-055867
公開番号 特開2017-171657
出願日 平成29年3月22日(2017.3.22)
公開日 平成29年9月28日(2017.9.28)
優先権データ
  • 特願2016-057432 (2016.3.22) JP
発明者
  • 宮澤 直樹
  • 高橋 信弘
  • 泉川 桂一
  • 石川 英明
  • 吉川 治孝
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 細胞増殖促進剤及び癌細胞増殖抑制剤の単離方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】癌細胞への特異性が高く、正常細胞に対する副作用のない、新規の癌細胞増殖抑制を開発し、提供することである。
【解決手段】癌細胞特異的に発現するLYARタンパク質、及びそれと相互作用する新規rDNA転写促進因子を有効成分として含むリボソームDNA転写促進剤、並びに前記LYARタンパク質と前記rDNA転写促進因子との相互作用を阻害する癌細胞増殖抑制を単離する方法を提供する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


2014年の統計によれば、日本国内における死因順位別死亡数の第1位は、癌(悪性新生物)である。この死亡数は、2位の心疾患及び3位の肺炎を合わせた死亡数よりも多く、全死亡数の約30%にも及んでいる(非特許文献1)。癌の罹患率は年齢と共に増加する傾向にあり、特に40代以降に急増する。40~50代は家庭を支え、かつ職場においても責任ある地位にある就労年代であることから癌による経済的及び社会的損失は計り知れない。それ故、癌治療法の確立は、極めて重要かつ急務となっている。癌治療法に関しては、これまでにも、手術療法、化学療法、放射線療法、免疫療法等の様々な方法が開発されてきたが、近年は、特に癌細胞の増殖や浸潤、転移に関わる分子を標的とし、その分子の機能を阻害する分子標的治療法が注目され、著しい成果が表れている。しかし、いずれの癌治療法も未だに延命効果や治療効果が十分なものとは言い難く、癌による死亡者数の上昇を抑制するまでには至っていない。



癌は、人体を形成する多くの正常細胞から様々な原因によって発生し、癌細胞の異常増殖に起因する腫瘍塊の形成、隣接組織への癌細胞の浸潤及び血管やリンパ管を介した多種臓器への遠隔転移を特徴とする。このような、細菌やウイルスの感染とは異なる特異な発生機序が癌の根本的かつ効果的治療法の開発を阻んでいる。また、現在認可されている多くの抗癌剤は、癌細胞のみならず正常細胞に対しても作用するため脱毛、吐き気、白血球の減少等の副作用を生じるという問題もあった。

産業上の利用分野


本発明は、特定のrDNA転写促進因子等からなるrDNA転写促進剤、それを有効成分とする細胞増殖促進剤、及び癌細胞の増殖を特異的に抑制することのできる副作用の少ない癌細胞増殖抑制剤の単離方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a)配列番号3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41及び43からなるアミノ酸配列群から選択されるアミノ酸配列で示されるいずれか一のタンパク質又はその活性断片、
(b)前記(a)に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が付加、欠失、又は置換したアミノ酸配列からなるタンパク質又はその活性断片、又は
(c)前記(a)に記載のアミノ酸配列に対して90%以上のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質又はその活性断片
からなるリボソームDNA転写促進剤。

【請求項2】
請求項1に記載のタンパク質をコードする遺伝子、又は
請求項1に記載の活性断片をコードするヌクレオチド
のいずれか一以上を発現可能な状態で含むrDNA転写促進因子発現ベクターからなるリボソームDNA転写促進剤。

【請求項3】
前記遺伝子が配列番号4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42又は44で示される塩基配列からなる、請求項2に記載のリボソームDNA転写促進剤。

【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のリボソームDNA転写促進剤、及びLYARタンパク質若しくはその活性断片又はLYAR発現ベクターを有効成分とする細胞増殖促進剤であって、 前記LYAR発現ベクターはLYARタンパク質をコードするLyar遺伝子又はLYARタンパク質の活性断片をコードするヌクレオチドを発現可能な状態で含み、
前記LYARタンパク質は
(a)配列番号1で示すアミノ酸配列、
(b)前記(a)に記載のアミノ酸配列において1又は複数個のアミノ酸が付加、欠失、又は置換したアミノ酸配列、又は
(c)前記(a)に記載のアミノ酸配列に対して90%以上のアミノ酸同一性を有するアミノ酸配列
からなる前記細胞増殖促進剤。

【請求項5】
前記Lyar遺伝子が配列番号2で示す塩基配列からなる、請求項4に記載の細胞増殖促進剤。

【請求項6】
請求項4又は5に記載の細胞増殖促進剤を細胞内に導入する工程、及び
前記導入工程後の細胞を培養する工程
を含む、細胞増殖促進方法。

【請求項7】
癌細胞増殖抑制剤の単離方法であって、
試験区の細胞内に
配列番号1で示すアミノ酸配列からなるLYARタンパク質若しくはその活性断片、又はLYARタンパク質をコードするLyar遺伝子若しくはLYARタンパク質の活性断片をコードするヌクレオチドを発現可能な状態で含むLYAR発現ベクター、
配列番号3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41及び43で示されるアミノ酸配列群から選択されるいずれか一のアミノ酸配列からなるrDNA転写促進因子若しくはその活性断片、又は該rDNA転写促進因子をコードするrDNA転写促進因子遺伝子若しくはその活性断片をコードするヌクレオチドを発現可能な状態で含むrDNA転写促進因子発現ベクター、及び
候補物質
を、また、
対照区の細胞内に、
前記LYARタンパク質若しくはその活性断片、又は前記LYAR発現ベクター、及び
前記rDNA転写促進因子若しくはその活性断片、又は前記rDNA転写促進因子発現ベクター
を、それぞれ導入する導入工程、
前記導入工程後の試験区及び対照区のそれぞれの細胞を培養する培養工程、
前記培養工程後の試験区及び対照区のそれぞれの細胞内における
LYARタンパク質若しくはその活性断片及びrDNA転写促進因子若しくはその活性断片の結合量、
リボソームDNAの転写量、又は
細胞数
を測定してその測定値を得る測定工程、及び
試験区における前記測定値が対照区のそれよりも有意に低い場合にその候補物質を癌細胞増殖抑制剤として選択する選択工程
を含む、前記方法。

【請求項8】
前記rDNA転写促進因子遺伝子が配列番号4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42又は44で示されるいずれか一の塩基配列からなる、請求項7に記載の単離方法。

【請求項9】
前記Lyar遺伝子が配列番号2で示す塩基配列からなる、請求項7又は8に記載の単離方法。

【請求項10】
前記候補物質が核酸分子、ペプチド、又は低分子化合物である、請求項7~9のいずれか一項に記載の単離方法。

【請求項11】
前記候補物質が
配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41及び43で示されるアミノ酸配列群から選択されるいずれか一のアミノ酸配列からなるタンパク質の部分配列、又は
該部分配列をコードするヌクレオチドを発現可能な状態で含む発現ベクター
である、請求項7~10のいずれか一項に記載の単離方法。

【請求項12】
配列番号1で示すアミノ酸配列からなるタンパク質において168位~261位で示すアミノ酸配列からなる部分断片を含むペプチドからなる癌細胞増殖抑制剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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