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複屈折測定装置および複屈折測定方法 NEW

国内特許コード P170014200
整理番号 (S2014-1021-N0)
掲載日 2017年6月14日
出願番号 特願2016-545429
出願日 平成27年8月11日(2015.8.11)
国際出願番号 JP2015072783
国際公開番号 WO2016031567
国際出願日 平成27年8月11日(2015.8.11)
国際公開日 平成28年3月3日(2016.3.3)
優先権データ
  • 特願2014-171159 (2014.8.26) JP
発明者
  • 江本 顕雄
  • 大谷 直毅
  • 福田 隆史
出願人
  • 学校法人同志社
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 複屈折測定装置および複屈折測定方法 NEW
発明の概要 本発明は、回転機構のないシンプルな構成で、測定対象物の複屈折の二次元分布をリアルタイムにかつ詳細に測定することができる複屈折測定装置を提供することを課題とする。
本発明に係る複屈折測定装置1Aは、光束L1を生成する光束生成手段2と、光束L1を予め定められた偏光状態にして測定対象物20に照射する光束照射手段3,4,5と、測定対象物20を透過した光束L4を結像させる結像光学系10と、結像光学系10の途中に配置された偏光回折格子8と、結像光学系10により結像された像の明暗に関する明暗信号を生成する撮像手段12と、明暗信号に基づいて求めた、測定対象物20を透過したことにより生じた、光束L4における位相差に関する情報を出力する出力手段とを備え、撮像手段12は、偏光回折格子8が生じさせた複数の回折光のうちの少なくとも一つの回折光L7の像の明暗信号を生成することを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要


複屈折媒体の複屈折を測定する手法としては、クロスニコル法がよく知られている。この手法では、互いに直交した偏光子および検光子と、これらの間に配置された測定対象物としての複屈折媒体とを相対的に回転させながら、偏光子、測定対象物および検光子を透過した光の強度Iout(θ)を測定し、次式により測定対象物の複屈折Δnを求める。
【数1】


ここで、Iinは偏光子側から入射する光の強度、θは測定対象物の相対的な回転角度、dは測定対象物の厚みである。また、複屈折Δnと厚みdの積によって示されるΔndは、波長λの光が測定対象物を通過する際に異常光成分と常光成分の間に生じる光路差であり、この光路差によって位相差δを生じる。
【数2】


このように、厚みdの測定対象物を通過した光の位相差δから複屈折Δnが導出されるため、複屈折測定は位相差測定と同義的であり、複屈折位相差測定と称される場合もある。



しかしながら、この手法は、偏光子および検光子と測定対象物とを相対的に少なくとも180°回転させる必要があるので、測定に時間がかかることと、大がかりな回転機構が必要になることが問題となっていた。そこで、偏光子によって円偏光を作り出し、測定対象物に入射することで、末端の検光子だけを回転させる回転検光子法が提案されたが、依然として回転機構が必要なままであった。



この問題を解消するべく、回転機構を不要とした手法も種々提案されている。例えば、特許文献1では、測定対象物20に偏光L10を照射する手段と、測定対象物20を透過した偏光L11を3つに分割するビームスプリッタ101,102と、3つに分割された偏光L11の特定方向に振動する成分を通過させる検光子103,104,105と、各検光子103,104,105を透過した光の強度を測定する受光器106,107,108と、各受光器106,107,108で得られた結果から偏光L11の楕円軌道を求めるコンピュータ等の演算装置109とを備えた複屈折測定装置100が提案されている(図15参照)。この複屈折測定装置100では、検光子103と104の角度が45°相違し、かつ検光子103と105の角度が90°相違している。



複屈折測定装置100によれば、偏光L10の既知の偏光状態と演算装置109で求めた偏光L11の偏光状態との関係から、測定対象物20の複屈折Δnを求めることができる。



また、特許文献2では、既知の偏光状態をもつ光束(例えば、円偏光L20)を測定対象物20に照射し、透過光L21の偏光状態を偏光子アレイ201およびエリアセンサ202(例えば、CMOSカメラ)で検出する複屈折測定装置200が提案されている(図16参照)。同図(B)に示すように、偏光子アレイ201は、XY方向において連続した複数の偏光子ユニット203からなり、各偏光子ユニット203は、互いに透過軸の方位が異なる4×4=16個の偏光子からなる。



複屈折測定装置200では、偏光子アレイ201が複屈折測定装置100における検光子103,104,105の役割を果たし、エリアセンサ202が受光器106,107,108の役割を果たす。また、複屈折測定装置200では、複屈折測定装置100におけるビームスプリッタ101,102が不要である。したがって、複屈折測定装置200によれば、複屈折測定装置100よりもシンプルな構成で測定対象物20の複屈折Δnの二次元分布を測定することができる。

産業上の利用分野


本発明は、複屈折媒体の複屈折を測定する複屈折測定装置および複屈折測定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光束を生成する光束生成手段と、
前記光束を予め定められた偏光状態にして測定対象物に照射する光束照射手段と、
前記測定対象物を透過した光束を結像させる結像光学系と、
前記結像光学系の途中に配置された偏光回折格子と、
前記結像光学系により結像された像の明暗に関する明暗信号を生成する撮像手段と、
前記明暗信号に基づいて求めた、前記測定対象物を透過したことにより生じた、前記測定対象物を透過した光束における位相差に関する情報を出力する出力手段と、
を備え、
前記撮像手段は、前記偏光回折格子が生じさせた複数の回折光のうちの少なくとも一つの回折光の像の前記明暗信号を生成することを特徴とする複屈折測定装置。

【請求項2】
前記測定対象物に入射する光束は、円偏光であることを特徴とする請求項1に記載の複屈折測定装置。

【請求項3】
前記撮像手段は、前記偏光回折格子が生じさせた+1次回折光および-1次回折光のうち、前記測定対象物を透過した光束が前記測定対象物に入射した円偏光と同一の円偏光である場合に最も暗くなり、前記測定対象物を透過した光束が前記測定対象物に入射した円偏光とは反対に回転する円偏光である場合に最も明るくなる方の像の前記明暗信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の複屈折測定装置。

【請求項4】
前記偏光回折格子は、石英板または透明樹脂板からなる構造複屈折偏光回折格子であることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の複屈折測定装置。

【請求項5】
前記偏光回折格子は、隣接方向に並べられた複数の格子単位からなり、
前記格子単位のそれぞれは、1次元の短冊状格子からなり、
前記隣接方向に周期構造が形成されるように、隣接した前記格子単位における格子ベクトルの向きが異なっていることを特徴とする請求項4に記載の複屈折測定装置。

【請求項6】
前記短冊状格子の周期は、前記光束生成手段が生成する光束の波長を0.6倍した値よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の複屈折測定装置。

【請求項7】
前記結像光学系は4f光学系であり、前記測定対象物と前記撮像手段との中間位置に前記偏光回折格子が配置されていることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の複屈折測定装置。

【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の複屈折測定装置を備え、
前記測定対象物としてのフィルムの複屈折における異常を検査するために使用されることを特徴とするフィルム検査装置。

【請求項9】
光束を生成する光束生成工程と、
前記光束を予め定められた偏光状態にして測定対象物に照射する光束照射工程と、
前記測定対象物を透過した光束を偏光回折格子を介して結像させる結像工程と、
前記結像工程により結像した像の明暗に関する明暗信号を生成する信号生成工程と、
前記明暗信号に基づいて求めた、前記測定対象物を透過したことにより生じた、前記測定対象物を透過した光束における位相差に関する情報を出力する出力工程と、
を備え、
前記信号生成工程において、前記偏光回折格子が生じさせた複数の回折光のうちの少なくとも一つの回折光の像の前記明暗信号を生成することを特徴とする複屈折測定方法。

【請求項10】
請求項9に記載の複屈折測定方法により、前記測定対象物としてのフィルムの複屈折における異常を検査することを特徴とするフィルム検査方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 公開
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