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Mn系強磁性薄膜およびその製造方法、ならびにMn系強磁性薄膜を有する磁気トンネル接合素子 NEW

国内特許コード P170014215
整理番号 S2016-0009-N0
掲載日 2017年6月14日
出願番号 特願2016-067011
公開番号 特開2017-085076
出願日 平成28年3月30日(2016.3.30)
公開日 平成29年5月18日(2017.5.18)
優先権データ
  • 特願2015-210894 (2015.10.27) JP
発明者
  • 大兼 幹彦
  • 安藤 康夫
  • 栗本 雄太
  • 渡部 健太
  • 窪田 美穂
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 Mn系強磁性薄膜およびその製造方法、ならびにMn系強磁性薄膜を有する磁気トンネル接合素子 NEW
発明の概要 【課題】高い熱安定性と低い磁気緩和定数とを有し、容易かつ安定して製造することができる、Mn系強磁性薄膜およびその製造方法、ならびにそのMn系強磁性薄膜を有する磁気トンネル接合素子を提供する。
【解決手段】Mn系強磁性薄膜は、Mnと、Alと、Co,Fe,Cr,NiおよびCuのうちのいずれか1つまたは2つ以上とを有し、L1型構造で、磁化容易軸が膜の表面に対して垂直に配向している。また、スパッタリングにより、MnAl合金層の表面に、Co,Fe,Cr,NiおよびCuのうちのいずれか1つまたは2つ以上を有する金属を成膜することにより製造される。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年、磁気抵抗変化型メモリ(MRAM)のデータ書き込み方式として、スピン注入磁化反転(STT)が注目されている。このスピン注入磁化反転を利用したMRAMは、STT-MRAMと呼ばれ、電子のスピントルクでMRAM内の磁気トンネル接合(MTJ)素子の磁化の向きを反転させるものである。STT-MRAMは、微細化するほど書き込み電流が小さくなるという特徴を有しており、微細化による大容量化が可能になるものと期待されている。



STT-MRAMを実現するためには、高い熱安定性と低い反転電流密度とを有し、サイズが小さいMTJが必要とされている。例えば、熱安定性Δは、Δ=KV/kT(K:磁気異方性定数、V:フリー層(磁化反転層)の体積、k:ボルツマン定数、T:絶対温度)で表され、STT-MRAMのMTJの熱安定性としては、Δ>60が要求される。また、反転電流密度JC0は、JC0∝αM(α:磁気緩和定数、M:飽和磁化)であり、STT-MRAMのMTJとしては、αM<1MA/cmが要求される。これらの条件を満たすため、MTJの材料として、磁気抵抗(TMR)が高く、高磁気異方性(例えば、K>10Merg/cm)で、低磁気緩和(例えば、α<0.01)の強磁性材料の開発が望まれている。



また、STT-MRAMのMTJのサイズとしては、20nm以下が望ましい。しかし、MTJ等の素子を微細化する際、使用する磁性体を小さくすると、熱揺らぎによって磁性を失ってしまうという問題があった。そこで、この問題を解決するために、垂直磁気異方性を有する材料の開発が行われている。例えば、MTJ等に使用するための材料として、垂直磁化容易軸を有するCoFeB-MgOが開発されている(例えば、非特許文献1参照)。また、垂直磁化容易軸を有し、高磁気異方性で低磁気緩和の材料として、L1型構造のMnAl合金が知られている(例えば、非特許文献2参照)。

産業上の利用分野


本発明は、Mn系強磁性薄膜およびその製造方法、ならびにMn系強磁性薄膜を有する磁気トンネル接合素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Mnと、Alと、Co,Fe,Cr,NiおよびCuのうちのいずれか1つまたは2つ以上とを有することを特徴とするMn系強磁性薄膜。

【請求項2】
MnAl合金に、Co,Fe,Cr,NiおよびCuのうちのいずれか1つまたは2つ以上が固溶されていることを特徴とする請求項1記載のMn系強磁性薄膜。

【請求項3】
Mnを50~60at%含み、Alを40~50at%含むことを特徴とする請求項1または2記載のMn系強磁性薄膜。

【請求項4】
L1型構造を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜。

【請求項5】
磁化容易軸が膜の表面に対して垂直に配向していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜。

【請求項6】
膜厚が3 nm~50 nmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜。

【請求項7】
Mnと、Co,Fe,Cr,NiおよびCuのうちのいずれか1つまたは2つ以上とのat%比が、1-x:x(0<x≦0.06)であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜。

【請求項8】
スパッタリングにより、Mnと、Alと、Co,Fe,Cr,NiおよびCuのうちのいずれか1つまたは2つ以上とを有する合金を、基板上に成膜することを特徴とするMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項9】
前記合金を、層厚3 nm~50 nmで成膜することを特徴とする請求項8記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項10】
前記合金は、Mnと、Co,Fe,Cr,NiおよびCuのうちのいずれか1つまたは2つ以上とのat%比が、1-x:x(0<x≦0.06)であることを特徴とする請求項8または9記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項11】
前記基板の温度を200℃~350℃として前記合金を成膜することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項12】
前記合金を成膜後、200℃以上350℃以下で熱処理を行うことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項13】
前記合金は、Mnを50~60at%含み、Alを40~50at%含むことを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項14】
スパッタリングにより、前記基板上にCrとRuとを含む下地層を作製し、その下地層の上に前記合金を成膜することを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項15】
前記下地層は、層厚20 nm~40 nmで作製することを特徴とする請求項14記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項16】
前記下地層は、室温で前記基板上に成膜した後、熱処理を行って作製することを特徴とする請求項14または15記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項17】
スパッタリングにより、MnAl合金層の表面に、Co,Fe,Cr,NiおよびCuのうちのいずれか1つまたは2つ以上を有する金属を成膜することを特徴とするMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項18】
前記MnAl合金層は基板上に設けられ、前記基板を200℃~350℃に加熱した状態でスパッタリングを行うことを特徴とする請求項17記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項19】
前記MnAl合金層は層厚が1.2乃至50nmであり、スパッタリングにより前記金属を0.8乃至1.7nmの厚さで成膜することを特徴とする請求項17または18記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項20】
前記MnAl合金層は、Mnを50~60at%含み、Alを40~50at%含むことを特徴とする請求項17乃至19のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜の製造方法。

【請求項21】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のMn系強磁性薄膜を有することを特徴とする磁気トンネル接合素子。


国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 公開
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