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フォトニック結晶及びそれを利用した光機能デバイス UPDATE

国内特許コード P170014245
掲載日 2017年6月23日
出願番号 特願2015-512489
登録番号 特許第6163542号
出願日 平成26年4月15日(2014.4.15)
登録日 平成29年6月23日(2017.6.23)
国際出願番号 JP2014060731
国際公開番号 WO2014171457
国際出願日 平成26年4月15日(2014.4.15)
国際公開日 平成26年10月23日(2014.10.23)
優先権データ
  • 特願2013-086902 (2013.4.17) JP
発明者
  • 野田 進
  • オスクイ アルダバン
  • 田中 良典
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 フォトニック結晶及びそれを利用した光機能デバイス UPDATE
発明の概要 本発明は、特定の周波数範囲内において、より多数の共振周波数で光を共振させることができるフォトニック結晶を提供することを目的とする。板状部材内に周期的な屈折率分布が形成されているフォトニック結晶構造形成体11A、11Bが複数、該板状部材の厚み方向に互いに離間して設けられており、複数のフォトニック結晶構造形成体のうちの少なくとも1つが、前記周波数範囲内にある少なくとも2つの周波数の光に共振し、該2つの周波数が他のフォトニック結晶構造形成体のうちの少なくとも1つにおける共振周波数と異なるように、前記複数のフォトニック結晶構造形成体の屈折率分布が設定されている。
従来技術、競合技術の概要


光電変換素子の一種である太陽電池は、入射した光(電磁波)のエネルギーを電流に変換するための、半導体から成る光電変換層を有している。入射光は、光電変換層に吸収され、そのエネルギーによって光電変換層の半導体内の電子が価電子帯から伝導帯に励起されることにより、電流に変換される。ここで、入射光が光電変換層に吸収されることなく通過すると、光電変換の効率が低下する。そのため、太陽電池では、光電変換層における入射光の吸収率を高めることが重要となる。この吸収率を高める手法の1つとして、光電変換層の厚みを大きくすることが挙げられるが、半導体材料の使用量が増加するため、コストが上昇してしまう、あるいは電子の取り出しの効率が低下してしまうという問題がある。



特許文献1には、入射光の吸収率を高めるためにフォトニック結晶(Photonic Crystal)を用いた太陽電池が記載されている。フォトニック結晶は、一般的には周期的な屈折率分布を有する構造体をいい、特許文献1に記載の太陽電池では、光電変換層内に空孔が周期的に配置されることにより屈折率分布が形成されている。このような構成により、光電変換層に入射した光のうち、屈折率分布の周期に対応した特定の周波数を有する光が定在波を形成して共振状態を形成するため、その光は光電変換層内に留まり易くなる。そのため、当該特定の周波数(共振周波数)において、フォトニック結晶が無い場合よりも入射光の吸収率が向上する。ここで、フォトニック結晶内では、通常、単一構造であっても単一の周期のみが存在するということはなく、複数の周期が存在することから、複数の周波数において定在波が形成される。例えば、正方格子状の屈折率分布を有するフォトニック結晶では、正方格子の周期長aに対応する波長となる周波数の他、単位格子である正方形の対角線の長さの半分である(21/2/2)aに対応する波長やそれらの整数倍の波長となる周波数の定在波が形成される。従って、屈折率分布の周期構造を適切に設定することにより、光電変換層において光電変換が可能な周波数範囲の全体に亘って、複数の共振周波数の光における吸収率を高めることができる。

産業上の利用分野


本発明は、光電変換素子や回折素子等の光機能デバイスに用いることができるフォトニック結晶、及び該フォトニック結晶を用いた光機能デバイスに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
所定の周波数範囲内にある複数の周波数の光に共振するフォトニック結晶であって、
板状部材内に該板状部材とは屈折率が異なる異屈折率領域が該板状部材に平行な2次元格子の各格子点に配置されることにより周期的な屈折率分布が形成されているフォトニック結晶構造形成体が複数、該板状部材の厚み方向に互いに離間して設けられており、
前記複数のフォトニック結晶構造形成体のうちの1つである第1フォトニック結晶構造形成体が、前記周波数範囲内にある少なくとも2つの共振周波数の光に共振し、該2つの共振周波数が他のフォトニック結晶構造形成体のうちの1つである第2フォトニック結晶構造形成体における全ての共振周波数と異なり、該第2フォトニック結晶構造形成体における共振周波数のうち少なくとも1つが前記2つの共振周波数の間の値を有するように、前記第1フォトニック結晶構造形成体及び前記第2フォトニック結晶構造形成体の屈折率分布が設定されている
ことを特徴とするフォトニック結晶。

【請求項2】
前記フォトニック結晶構造形成体の数が2であることを特徴とする請求項1に記載のフォトニック結晶。

【請求項3】
前記異屈折率領域の各々の平面形状が最小値と最大値の間でランダムな大きさを有するように、前記フォトニック結晶構造形成体の周期的な屈折率分布が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトニック結晶。

【請求項4】
前記異屈折率領域が前記2次元格子の各格子点から前記板状部材に平行に、最大ずれ量Δpmax(≠0)以下のずれ量Δpだけランダムにずれて配置されることにより、前記フォトニック結晶構造形成体の周期的な屈折率分布が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトニック結晶。

【請求項5】
請求項1~のいずれかに記載のフォトニック結晶を有することを特徴とする、所定の周波数範囲内の複数の共振周波数における光の共振を利用した光機能デバイス。

【請求項6】
所定の周波数範囲の光を電力に変換する、半導体から成る光電変換層が1対の電極の間に設けられた光電変換装置であって、前記光電変換層内に請求項1~のいずれかに記載のフォトニック結晶が形成されていることを特徴とする光電変換装置。

【請求項7】
各フォトニック結晶構造形成体がp型半導体とn型半導体を接合したものに形成されており、最近接の2つのフォトニック結晶構造形成体が、導電体から成るスペーサ層により離間されていることを特徴とする請求項に記載の光電変換装置。

【請求項8】
前記フォトニック結晶構造形成体の数が2であって、一方のフォトニック結晶構造形成体がp型半導体に形成され、他方のフォトニック結晶構造形成体がn型半導体に形成されていることを特徴とする請求項に記載の光電変換装置。

【請求項9】
各フォトニック結晶構造形成体がp型半導体とn型半導体を接合したものに形成されており、最近接の2つのフォトニック結晶構造形成体が、第1導電体層、絶縁体層、第2導電体層をこの順に積層したスペーサ層により離間されていることを特徴とする請求項に記載の光電変換装置。

【請求項10】
所定の周波数範囲の光を散乱させる回折素子であって、請求項1~のいずれかに記載のフォトニック結晶を有することを特徴とする回折素子。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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