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核酸内包高分子ミセル複合体及びその製造方法

国内特許コード P170014247
整理番号 (K10503WO)
掲載日 2017年6月23日
出願番号 特願2015-530894
登録番号 特許第6108369号
出願日 平成26年8月5日(2014.8.5)
登録日 平成29年3月17日(2017.3.17)
国際出願番号 JP2014070567
国際公開番号 WO2015020026
国際出願日 平成26年8月5日(2014.8.5)
国際公開日 平成27年2月12日(2015.2.12)
優先権データ
  • 特願2013-163106 (2013.8.6) JP
発明者
  • 片岡 一則
  • 長田 健介
  • トッカリー セオフィルス アグリオス
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 核酸内包高分子ミセル複合体及びその製造方法
発明の概要 本発明の核酸内包高分子ミセル複合体は、非電荷性親水性高分子鎖ブロック及びカチオン性高分子鎖ブロックを含むブロック共重合体と、1000塩基長以上の互いに相補的な塩基配列からなる2本の一本鎖DNA、少なくとも二重らせん構造の一部が解離して一本鎖構造となっている1000塩基対長以上の二本鎖DNA、又は1000塩基長以上の1本の一本鎖DNAとから形成されてなることを特徴とする。
従来技術、競合技術の概要


次世代の治療法として、遺伝子発現を制御することによって疾患を治療する遺伝子治療に大きな期待が寄せられている。遺伝子治療における最大の課題は、遺伝子を標的の細胞や組織へ導入する際の導入効率が不充分だという点である。特に、全身投与による遺伝子治療を実現するためには、遺伝子が、血中を安定に循環して標的組織に集積すること、さらに、標的細胞に侵入した後、効果的に遺伝子発現が行われることが必要である。そこで、これらを解決すべく、標的細胞等への導入効率や標的細胞内における遺伝子発現効率がより優れた遺伝子運搬体(遺伝子キャリア)の開発が盛んである。



例えば、一次構造が精密に制御された高分子は、自発的に組織化を生じ、ミセル、ベシクル等の高次構造体を形成しうることが知られており、このような高分子の自己組織化した構造体の利用が、薬物送達システムや材料科学をはじめとする種々の分野において、従前検討されている。例えば特許文献1には、非荷電性セグメント(非荷電性高分子鎖ブロック)と荷電性セグメント(荷電性高分子鎖ブロック)とを有するブロック共重合体からなり、コア部分に当該荷電性セグメントとは反対の荷電を有する薬剤を内包し得る静電結合型高分子ミセル薬剤担体が、開示されている。前記荷電性セグメントとしてカチオン性セグメントを用いることにより、DNAをコア部分に内包することができる。



また、より高分子ミセルの安定化を図る工夫も各種報告されている。例えば、特許文献2には、静電結合型高分子ミセル薬剤担体において、ブロック共重合体同士を架橋剤を介して架橋させることにより、安定化させた静電結合型高分子ミセル薬剤担体が開示されている。さらに、特許文献3には、非荷電性親水性高分子鎖ブロックと、側鎖の一部に疎水性基が導入されたカチオン性ポリアミノ酸鎖ブロックとを含んでなるブロック共重合体も開示されている。当該ブロック共重合体は、側鎖に疎水性基が導入されていることにより、界面エネルギーが増大するためにミセル内の凝集力が増強してコアが小さくなる結果、高分子ミセルの安定化が図られている。

産業上の利用分野


本発明は、核酸(DNA)を内包する高分子ミセル複合体に関する。より詳細には、比較的長鎖のDNAを内包しているにもかかわらず、充分に小さい高分子ミセル複合体に関する。
本願は、2013年8月6日に日本に出願された、特願2013-163106号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

特許請求の範囲 【請求項1】
非電荷性親水性高分子鎖ブロック及びカチオン性高分子鎖ブロックを含むブロック共重合体と、1000塩基長以上の互いに相補的な塩基配列からなる2本の一本鎖DNA、少なくとも二重らせん構造の一部が解離して一本鎖構造となっている1000塩基対長以上の二本鎖DNA、又は1000塩基長以上の1本の一本鎖DNAとから形成されてなることを特徴とする、球体状である核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項2】
非電荷性親水性高分子鎖ブロック及びカチオン性高分子鎖ブロックを含むブロック共重合体と、1000塩基長以上の互いに相補的な塩基配列からなる2本の一本鎖DNA、又は少なくとも二重らせん構造の一部が解離して一本鎖構造となっている1000塩基対長以上の二本鎖DNAとから形成されてなる、請求項1に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項3】
前記一本鎖DNAが2000塩基長以上であり、前記二本鎖DNAが2000塩基対長以上である、請求項1又は2に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項4】
水性媒体中の動的光散乱法による平均粒子径が100nm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項5】
DNAと、静電的相互作用によりDNAと結合したカチオン性高分子鎖ブロックとがコア部分を形成し、非電荷性親水性高分子鎖ブロックがシェル部分を形成している、請求項1~4のいずれか一項に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項6】
前記コア部分の平均粒子径が、50nm以下である、請求項5に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項7】
前記一本鎖DNA又は前記二本鎖DNAが、線状である、請求項1~のいずれか一項に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項8】
前記ブロック共重合体の少なくとも一部が、互いに架橋されている、請求項1~のいずれか一項に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項9】
前記カチオン性高分子鎖ブロックの主鎖又は側鎖に、疎水性基が共有結合している、請求項1~のいずれか一項に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項10】
前記カチオン性高分子鎖ブロックの側鎖に、エチルアミン構造又はプロピルアミン構造を有する、請求項1~のいずれか一項に記載の核酸内包高分子ミセル複合体。

【請求項11】
DNAを収容した核酸内包高分子ミセル複合体を製造する方法であって、
非電荷性親水性高分子鎖ブロック及びカチオン性高分子鎖ブロックを含むブロック共重合体と、二重らせん構造の少なくとも一部を解離させた状態の1000塩基対以上の二本鎖DNAとを、水性媒体中で混合する工程を有することを特徴とする、球体状である核酸内包高分子ミセル複合体の製造方法。

【請求項12】
前記二本鎖DNAが、2000塩基対長以上である、請求項1に記載の核酸内包高分子ミセル複合体の製造方法。

【請求項13】
前記二本鎖DNAが、線状である、請求項11又は12に記載の核酸内包高分子ミセル複合体の製造方法。

【請求項14】
前記二本鎖DNAが、60℃以上で変性されたものである、請求項1113のいずれか一項に記載の核酸内包高分子ミセル複合体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 分子技術と新機能創出 領域
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