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InGaAlN系半導体素子

国内特許コード P170014249
掲載日 2017年6月23日
出願番号 特願2015-533999
出願日 平成26年8月28日(2014.8.28)
国際出願番号 JP2014004419
国際公開番号 WO2015029435
国際出願日 平成26年8月28日(2014.8.28)
国際公開日 平成27年3月5日(2015.3.5)
優先権データ
  • 特願2013-179984 (2013.8.30) JP
発明者
  • 藤岡 洋
  • 小林 篤
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 InGaAlN系半導体素子
発明の概要 窒化物半導体層をチャネルとするトランジスタを試作した。窒化物半導体層は何れも、スパッタリング法により形成した。堆積温度を600℃未満とし、多結晶若しくは非晶質のInGaAlN層とした。一般式InGaAlN(但し、x+y+z=1.0)で表記した場合の組成が、0.3≦x≦1.0、且つ、0≦z<0.4の範囲にあると、オン/オフ比が10以上を示したトランジスタ1aが得られている。つまり、多結晶若しくは非晶質の膜であっても、単結晶と同等の電気的特性を示す。そのため、製造条件の制約が大幅に解消され、安価で優れた電気特性を有するInGaAlN系窒化物半導体層をチャネルとして備えた半導体素子が提供される。
従来技術、競合技術の概要


InGaAlN系窒化物半導体は高い電子移動度や飽和電子速度を示すことから、従来のトランジスタより高い周波数にも応答する高速電子素子用材料として注目を集めている。



例えば、InNに関しては、これまでに電気的特性に関して多くの報告例があり、電子移動度で3570[cm/Vs]、飽和電子速度で2.6×10[cm/s]という優れた特性を示す一方、伝導帯中にフェルミレベルを固定化する欠陥をつくりやすく(非特許文献1)、外部信号によって電流を制御するという基本的なトランジスタ動作の実現も容易ではなかった。



非特許文献2が示すように、InNは、一般に、膜厚を薄くするほど移動度などの電気特性が劣化することが知られており、これは、欠陥が、InN薄膜中よりも表面や界面に集中的に存在するためと解釈されている。つまり、InNを用いたトランジスタが動作しない原因のひとつは、InN層に接合する層や基板との界面に多量の欠陥が生じることにあると考えられ、この欠陥の密度はInN層を成長させる際の下地層や基板の格子定数とInNのそれとの差(格子定数差)に依存することは容易に想像できる。



ところで、通常、InNのようなInGaAlN系窒化物半導体をチャネルとするトランジスタは、半導体層が単結晶のものでないと動作しないと考えられており、そのため、成膜基板としては単結晶基板が用いられてきた。なお、特許文献1(特開2000-22205号公報)には、窒化物半導体のようなp型化の難しいワイドギャップ半導体において、比較的容易に得られるn型半導体からなる層と有機化合物からなるホール輸送層を積層することとし、pn接合型のLED素子のp型半導体に代えて、有機化合物のホール輸送層を用いて、n型半導体にホールを注入し、発光特性を得る構成の半導体発光素子の発明の開示があり、その際に用いる基板は非単結晶基板でもよいとされてはいるが、当該半導体発光素子は半導体層をチャネルとして用いるものではない。



例えば、InNを成長させるための基板として現在多くの研究者が利用している単結晶GaNや単結晶サファイヤは、格子定数がInNのそれとは大幅に異なるから、そのような基板上にInNを結晶成長させると、基板との界面に欠陥が生じやすいことは容易に理解できる。このような格子不整合に起因する問題は、InNと格子定数の近い安定化ジルコニア(YSZ)基板(非特許文献3)を用いることで、ある程度の解決が図られるものと予想される。



しかし、一般に、単結晶基板は高価なものであるため、そのような基板を用いてInGaAlN系窒化物半導体層を成長させて作製した半導体素子もまた、高価なものとならざるを得ないし、窒化物半導体の単結晶化のためには、成長条件上の種々の制約がある。

産業上の利用分野


本発明は半導体素子に関し、より詳細には、多結晶若しくは非晶質であっても良好な素子特性を示すInGaAlN系窒化物半導体層を備えた半導体素子に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式InGaAlN(但し、x+y+z=1.0)で表記される多結晶若しくは非晶質の窒化物半導体層が基板上に設けられている半導体素子であって、
前記窒化物半導体層の組成は、0.3≦x≦1.0、且つ、0≦z<0.4の範囲にあり、
前記窒化物半導体層をチャネルとして備えている、
ことを特徴とするInGaAlN系半導体素子。

【請求項2】
前記窒化物半導体層の組成は、
前記窒化物半導体層の組成は、0.3≦x<0.7の場合に0≦z<0.2、0.7≦x≦1.0の場合に0≦z<0.1の範囲にある、
請求項1に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項3】
前記窒化物半導体層の組成は、
前記窒化物半導体層の組成は、0.5≦x≦1.0、且つ、0≦z<0.1の範囲にある、
請求項2に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項4】
前記窒化物半導体層のIn組成比xは0.99以下(x≦0.99)である、
請求項1~3の何れか1項に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項5】
前記基板と前記窒化物半導体層の間に絶縁層を備え、
該絶縁層は、HfO層、Al層、SiO層の何れかである、
請求項1~3の何れか1項に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項6】
前記窒化物半導体層は、スパッタリング法により堆積された膜である、
請求項1~3の何れか1項に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項7】
前記窒化物半導体層は、パルススパッタ堆積法(PSD法)により堆積された膜である、
請求項6に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項8】
前記窒化物半導体層は、600℃未満の温度で成膜された膜である、
請求項6に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項9】
前記基板は非単結晶基板である、
請求項1~3の何れか1項に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項10】
前記基板は絶縁性基板である、
請求項1~3の何れか1項に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項11】
前記基板は合成石英基板である、
請求項10に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項12】
前記窒化物半導体層の少なくとも一方の主面に、該窒化物半導体層と組成の異なる第2の窒化物半導体層が接合した積層構造を備えている、
請求項1~3の何れか1項に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項13】
前記第2の窒化物半導体層は、請求項1~3の何れかにおいて規定した組成の窒化物半導体層である、
請求項12に記載のInGaAlN系半導体素子。

【請求項14】
前記半導体素子は、前記窒化物半導体層をチャネルとする電界効果トランジスタであり、オンオフ比が10以上である、
請求項1~3の何れか1項に記載のInGaAlN系半導体素子。

国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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