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カルシウム指示遺伝子

国内特許コード P170014264
整理番号 (AF25P001)
掲載日 2017年6月23日
出願番号 特願2016-527634
出願日 平成27年6月8日(2015.6.8)
国際出願番号 JP2015002869
国際公開番号 WO2015190083
国際出願日 平成27年6月8日(2015.6.8)
国際公開日 平成27年12月17日(2015.12.17)
優先権データ
  • 特願2014-120828 (2014.6.11) JP
発明者
  • 尾藤 晴彦
  • 井上 昌俊
  • 竹内 敦也
  • 中井 淳一
  • 大倉 正道
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 カルシウム指示遺伝子
発明の概要 蛍光特性及びカルシウム反応性に優れるカルシウム指示タンパクとして、カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)をコードするヌクレオチド及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)をコードするヌクレオチドの一方のヌクレオチドが蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの5’末端側に、他方のヌクレオチドが前記蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの3’末端側に結合されているDNAを提供する。このDNAによってコードされるカルシウム指示タンパクは、カルシウムが結合したCaM配列に対する結合ドメインとしてckkap配列を有することにより、従来のカルシウム指示タンパクに比して優れた蛍光特性及びカルシウム反応性を発揮する。
従来技術、競合技術の概要


カルシウムは、筋肉の収縮、神経興奮性やホルモン分泌、酵素活性の変化などの各種の細胞機能の調節因子として、生体機能の維持および調節に不可欠な役割を担っている。生体内(細胞外及び細胞内)のカルシウム濃度を測定するため、従来、カルシウムセンサー(カルシウムインディケーター)と称されるタンパクが用いられている。



近年、脳高次機能の本質である認知活動を細胞レベル及び細胞内ドメインレベルで解析するため、神経活動に伴うカルシウム濃度の変化を超高速でイメージングする技術が必要とされており、優れたカルシウム反応性を備える蛍光カルシウムセンサーの開発が望まれている。



カルシウムセンサーとして機能するタンパクとして、蛍光タンパクにカルモジュリンの部分配列とミオシン軽鎖キナーゼの部分配列を結合したカルシウム指示タンパクが知られている。このカルシウム指示タンパクは、カルシウムがカルモジュリンの部分配列に結合するとタンパクの立体構造が変化し、蛍光タンパク(GFP又はRFP)の発する蛍光強度が変化することを利用している。例えば、非特許文献1には、蛍光タンパクとしてmAppleを用いたカルシウム指示タンパク(R-GECO1)が記載されている。また、特許文献1には、R-GECO1を改良して作成され、R-GECO1よりも大きな蛍光強度変化を示すR-CaMP1.01と、R-CaMP1.01を改良して作成され、R-CaMP1.01よりもさらに大きな蛍光強度変化を示し、細胞内の局在性が改善されたR-CaMP1.07が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、カルシウム指示遺伝子に関する。より詳しくは、カルシウムセンサーとして機能する蛍光タンパクであって、蛍光特性及びカルシウム反応性に優れた蛍光カルシウム指示タンパクに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)をコードするヌクレオチド及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)をコードするヌクレオチドの一方のヌクレオチドが蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの5’末端側に、他方のヌクレオチドが前記蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの3’末端側に結合されているDNA。

【請求項2】
ckkap配列をコードするヌクレオチドの塩基配列が、配列番号1~3に示される塩基配列のいずれか一つである、請求項1記載のDNA。

【請求項3】
ckkap配列をコードするヌクレオチドと蛍光タンパクをコードするヌクレオチド、及び、蛍光タンパクをコードするヌクレオチドとCaM配列をコードするヌクレオチドが、アミノ酸リンカーをコードするヌクレオチドを介してそれぞれ結合されている、請求項1又は2記載のDNA。

【請求項4】
蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの5’末端にckkap配列をコードするヌクレオチドが、3’末端側にCaM配列をコードするヌクレオチドが結合されており、
ckkap配列をコードするヌクレオチドと蛍光タンパクをコードするヌクレオチドがアミノ酸リンカーAをコードするヌクレオチドを介して結合されており、かつ、
蛍光タンパクをコードするヌクレオチドとCaM配列をコードするヌクレオチドがアミノ酸リンカーBをコードするヌクレオチドを介して結合されており、
アミノ酸リンカーA及びアミノ酸リンカーBの組み合わせが以下のいずれか一つである、請求項3記載のDNA。
アミノ酸リンカーA(-Pro-Val-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Arg)、
アミノ酸リンカーA(-Leu-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Met-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Leu-Glu-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Arg-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Lys-)、
アミノ酸リンカーA(-Arg-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Phe-Pro-)、
アミノ酸リンカーA(-Phe-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Ala-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Phe-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Gln-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、及び
アミノ酸リンカーA(-Phe-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Phe-Asp-)。

【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のDNAを含むベクター。

【請求項6】
カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)をコードするヌクレオチド及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)をコードするヌクレオチドの一方のヌクレオチドが蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの5’末端側に、他方のヌクレオチドが前記蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの3’末端側に結合されているカルシウム指示遺伝子が導入された形質転換細胞。

【請求項7】
カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)をコードするヌクレオチド及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)をコードするヌクレオチドの一方のヌクレオチドが蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの5’末端側に、他方のヌクレオチドが前記蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの3’末端側に結合されているカルシウム指示遺伝子が導入された、ヒトを除くトランスジェニック動物。

【請求項8】
カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)の一方が蛍光タンパクのN末端側に、他方が前記蛍光タンパクのC末端側に結合されているタンパク。

【請求項9】
ckkap配列が、配列番号4~6,15~19に示されるアミノ酸配列のいずれか一つである、請求項8記載のタンパク。

【請求項10】
ckkap配列と蛍光タンパク、及び、蛍光タンパクとCaM配列が、アミノ酸リンカーを介してそれぞれ結合されている、請求項8又は9記載のタンパク。

【請求項11】
蛍光タンパクのN末端にckkap配列が、C末端側にCaM配列が結合されており、
ckkap配列と蛍光タンパクがアミノ酸リンカーAを介して結合されており、かつ、
蛍光タンパクとCaM配列がアミノ酸リンカーBを介して結合されており、
アミノ酸リンカーA及びアミノ酸リンカーBの組み合わせが以下のいずれか一つである、請求項10記載のタンパク。
アミノ酸リンカーA(-Pro-Val-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Arg)、
アミノ酸リンカーA(-Leu-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Met-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Leu-Glu-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Arg-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Lys-)、
アミノ酸リンカーA(-Arg-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Phe-Pro-)、
アミノ酸リンカーA(-Phe-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Ala-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Phe-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、
アミノ酸リンカーA(-Gln-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Thr-Asp-)、及び
アミノ酸リンカーA(-Phe-Asp-)・アミノ酸リンカーB(-Phe-Asp-)。

【請求項12】
細胞内で発現されたカルシウム指示タンパクから放射される蛍光を検出する手順を含む、細胞の活動電位の測定方法であって、
前記カルシウム指示タンパクは、カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)の一方が蛍光タンパクのN末端側に、他方が前記蛍光タンパクのC末端側に結合されている、カルシウム指示タンパクであることを特徴とする方法。

【請求項13】
細胞内で発現されたカルシウム指示タンパクから放射される蛍光を検出する手順を含む、細胞内カルシウムイオンのイメージング方法であって、
前記カルシウム指示タンパクは、カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)の一方が蛍光タンパクのN末端側に、他方が前記蛍光タンパクのC末端側に結合されている、カルシウム指示タンパクであることを特徴とする方法。

【請求項14】
カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)をコードするヌクレオチド及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)をコードするヌクレオチドの一方のヌクレオチドが蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの5’末端側に、他方のヌクレオチドが前記蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの3’末端側に結合されている、カルシウム指示遺伝子を前記細胞に導入する手順を含む、請求項12記載の細胞活動電位の測定方法又は請求項13記載の細胞内カルシウムイオンのイメージング方法。

【請求項15】
細胞の活動電位の測定及び/又は細胞内カルシウムイオンのイメージングのためのカルシウム指示試薬であって、
カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼキナーゼのカルモジュリン結合配列(ckkap配列)をコードするヌクレオチド及びカルモジュリンのカルシウム結合配列(CaM配列)をコードするヌクレオチドの一方のヌクレオチドが蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの5’末端側に、他方のヌクレオチドが前記蛍光タンパクをコードするヌクレオチドの3’末端側に結合されているDNA又は該DNAを含むベクターを含む、試薬。

【請求項16】
前記細胞が神経細胞である、請求項15記載の試薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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JP2016527634thum.jpg
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 脳神経回路の形成・動作原理の解明と制御技術の創出 領域
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