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虚血後の再灌流に起因する出血を予防するための薬剤 NEW 新技術説明会

国内特許コード P170014294
掲載日 2017年6月26日
出願番号 特願2015-539460
出願日 平成26年9月30日(2014.9.30)
国際出願番号 JP2014076117
国際公開番号 WO2015046574
国際出願日 平成26年9月30日(2014.9.30)
国際公開日 平成27年4月2日(2015.4.2)
優先権データ
  • 特願2013-205072 (2013.9.30) JP
発明者
  • 下畑 享良
出願人
  • 国立大学法人 新潟大学
発明の名称 虚血後の再灌流に起因する出血を予防するための薬剤 NEW 新技術説明会
発明の概要 プログラニュリン(progranulin:PGRN)を含有する、虚血後の再灌流に起因する出血を予防するための薬剤。
従来技術、競合技術の概要


脳梗塞は、脳における局所的な血流の遮断即ち虚血によって生じる。
急性期脳梗塞に対しては、抗血栓薬(血栓溶解剤、抗凝固剤、血小板凝集抑制剤)が従来から用いられている。抗血栓薬は血管内の血栓対策と循環改善を主目的として用いられている。抗血栓薬としては、組織型プラスミノーゲンアクチベーター(以下、tPAと略す場合がある)、ウロキナーゼ(UK)、ヘパリン、アルガトロバン、オザグレルナトリウム、アスピリン、チクロピジン等が知られている。特に、急性期脳梗塞に対し組織型プラスミノゲンアクチベーター(tPA)による血栓溶解療法が行われており、一定の効果が得られている。



しかしながら、抗血栓薬を大量に投与したり、抗血栓薬の投与が遅れたりすると脳出血という副作用により症状が悪化する場合があることが報告されている。特に、このため、抗血栓薬、特に血栓溶解剤を用いる血栓溶解療法において、血栓溶解剤による副作用の低減を図る提案が種々行われている。



例えば、特許文献1(国際公開第2003/024445号パンフレット)には、副作用の発生の頻度の少ない安全な虚血疾患の治療又は予防のための医薬として、抗血栓薬と、抗酸化作用効果を奏する3-メチル-1-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン(エダラボン)との組み合わせ薬剤が開示されている。
特許文献2(特開2011-46685号公報)には、脳梗塞急性期徒過後の患者にも投与可能な医薬品組成物として、血栓溶解剤と、脳出血阻害効果を奏する血管内皮増殖因子(VEGF)受容体シグナル伝達阻害剤とを含む脳梗塞の治療用医薬品組成物が開示されている。
また、特許文献3(特開2013-155167号公報)には、虚血性脳血管障害の伴う脳出血を予防する医薬として、1-(5-イソキノリンスルホニル)ホモピペラジン(ファスジル)等の化合物が開示されている。



一方、プログラニュリン(progranulin:PGRNと称する場合がある)は、細胞の増殖又は腫瘍の形成、創傷の治癒、炎症の抑制等に関与する成長因子であることが知られている。またプログラニュリンの脳における発現が、脳の性分化又は成熟動物における神経新生に関与すること、プログラニュリンをコードする遺伝子の変異が認知症の一種である前頭側頭葉変性症の原因となること等が報告されている(非特許文献1(Behavioural brain research 2007, Vol.185, pp.110-118)及び2(臨床神経(Clinical neurology) 2008, Vol.48, pp.990-993))。また、非特許文献3(Brain research 2012, Vol.1436, pp.130-136)には、プログラニュリンは、プログラニュリンを過剰発現させたトランスジェニックモデルでの検討で、炎症性サイトカインのレベルを低減させることにより脳虚血に対し保護的に作用することが報告されている。
さらに、非特許文献4(Journal of neuroinflammation 2013, Vol.10, pp.105-118)には、マウス糸引き抜きモデルにおいて、虚血再灌流直後の組み換えプログラニュリンタンパク質の脳室内投与が、24時間後の梗塞サイズ、浮腫サイズ及び予後を改善することが報告されている。その機序として好中球の遊走の抑制、それに伴うマトリックスメタロプロテアーゼ9、又は炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子(TNF)αの産生量の減少が指摘されている。
このように、プログラニュリンは虚血性血管障害に対して、抗炎症作用を奏し得る。

産業上の利用分野


本発明は、プログラニュリンを含有する、虚血後の再灌流に起因する出血を予防するための薬剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
プログラニュリンを含有する、虚血後の再灌流に起因する出血を予防するための薬剤。

【請求項2】
虚血後の再灌流が脳におけるものであり、出血が脳出血である請求項1に記載の薬剤。

【請求項3】
脳血管保護、脳神経細胞保護及び脳の炎症抑制からなる群より選択される少なくとも1種のための、請求項2に記載の薬剤。

【請求項4】
血栓溶解剤と組み合わせて投与される請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の薬剤。

【請求項5】
血栓溶解剤が、組織型プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)及びその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項4に記載の薬剤。

【請求項6】
急性期脳梗塞を発症し、虚血後の再灌流に起因する脳出血のリスクを有する投与対象における虚血後の再灌流に起因する出血を予防するための、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の薬剤。

【請求項7】
急性期脳梗塞発症後3時間以上経過している投与対象の虚血後の再灌流に起因する出血を予防するための、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の薬剤。

【請求項8】
急性期脳梗塞発症後4.5時間以上経過している投与対象の虚血後の再灌流に起因する出血を予防するための、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の薬剤。

【請求項9】
血栓溶解剤を収容する収容部と、
プログラニュリンを収容する収容部と
を含む、虚血再灌流障害に起因する出血を予防するための血栓溶解療法キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2015539460thum.jpg
出願権利状態 公開
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